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山形ビエンナーレ2020 芸術監督就任 のお知らせ

2020年9月に山形で行われる芸術祭『みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2020』の芸術監督をさせていただくことになりました!

昨年までは敬愛する絵本作家の荒井良二さんが芸術監督をされていたので、責任重大!


世界中にはいろんな芸術祭、美術祭がありますが、もっと生命や生活や医学に寄り添ったお祭りがあってもいいんじゃないかと、いつも悶々としつつ、自分の著作でも医学と芸術の関係性を書き連ねてきました。


その祈りが届いたのか?、東北芸術工科大学の学長であり、アーティストでもデザイナーでもある中山ダイスケさんと、MIMOCA(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館)でご一緒したとき、猪熊弦一郎氏の「美術館は心の病院」という言葉(稲葉俊郎「ころころするからだ」(春秋社)に書いてます)を紹介しつつ、医学と芸術との統合を熱弁したところ、ダイスケさんから今回のありがたきお誘いを受け、是非に!と即断し、芸術監督をさせていただきます!(医師としては世界初?)




 

山形にある豊かな食文化、温泉などの養生文化、そして東北の人たちが持つ不屈の精神(レジリエンス)。

こうしたものを芸術や美術、音楽の観点で再度読み解きなおす芸術祭です。


人が生きるとはどういうことか、創るとはどういうことか。

そして、人と人とが作る社会はどうありたいのか。



個人と共同体の論理や力学は衝突することもありますが、本来は補い合うものです。

「祭り」も、個人と共同体との関係の中で生まれてきた人類の知恵だと思います。

そうしたことを改めて考え直してみたいです。



山形ビエンナーレ2020は、2020年9月の金土日の週末のみで開催されます。仕事人には週末で行きやすい!

ちなみに、東京2020オリンピックは2020年7月24日から8月9日まで、東京2020パラリンピックは8月25日から9月6日まで。

ちょうどオリンピックという祭りのバトンを渡されるようにはじまるのもオツなところです。



基本開催場所は山形駅から徒歩でも行ける「文翔館」という大正5年に建てられた旧県庁舎のレンガ造りの素敵な建物。ときめきます。


山形駅から歩いていくと、その途中でもいろいろと美術祭関連のものが開催されます。



あと大事な点をひとつ。

この芸術祭では、できるかぎり「温泉」に入って頭と体・心を精一杯緩めた状態で来てもらう芸術祭となっています(個人で日程調整してください!東北は名湯ばかり。)。

ぜひ山形に温泉+食を味わいながら、その流れでの芸術祭に遊びに来てください!

(12/25の山形新聞を添付します!!)

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山形ビエンナーレ2020の芸術監督に稲葉俊郎氏が就任しました


東北芸術工科大学は、4回目となる「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2020」の芸術監督に、東京大学医学部附属病院・循環器内科助教の稲葉俊郎氏を迎え、令和2年9月に山形市で開催します。

稲葉氏は、現役の医師としてカテーテル治療などの最新医療を専門にしながらも、在宅医療や山岳医療にも取り組んでいます。また、最先端の西洋医学のみならず、伝統医療や民間医療、代替医療といった科学的根拠に基づかない医療も研究対象とし、さらには伝統芸能や民俗学、音楽や絵画などにも造詣が深く、幅広い分野で精力的な活動を展開しています。

「こころとからだの調和」をキーワードに、体が栄養をとるのと同様に、心もエネルギーをとる必要があるとの考えのもと、「芸術は正に心の食事である」と提唱。このような思想を記した出版や執筆活動が新しい芸術の捉え方として話題となり、アート界のみならず各方面での講演や対談・ワークショップ、テレビ番組などで紹介されるなど、ポジティブな意味で“型破りな東大病院医師”として注目されています。

平成26年度にスタートした本芸術祭は、「震災後の東北において、アートとデザインで何ができるか?」というコンセプトのもと、平成30年度まで2年に1回のペースで計3回開催してきました。

第4回となる次回は、新たなフェーズの始まりとして『山のかたち、命のかたち』をテーマに掲げ、現役の医師が芸術監督を務める、他に比類のないアートの祭典へと新しく生まれ変わります。「こころ・からだ・芸術」という視点を取り入れ、わかりやすい言葉や、観客の体験を通して芸術を翻訳しながら、地域と大学が共に創りあげる芸術祭に発展させていきます。

※山形ビエンナーレ2020の開催概要等は、改めてお知らせします。

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