

和楽Web:着物家・伊藤仁美さんとの対談
和楽Webで、着物家・伊藤仁美さんと全3回の対談をしています。 12/26は【前編】現代医療と伝統のあわい。「薬としての言葉」とは? というテーマで、その後、1/9:【中編】、1/16:【後編】とづづきます。 ぜひお読みください~。 ■2025/12/26:【前編】現代医療と伝統のあわい。「薬としての言葉」とは? https://intojapanwaraku.com/fashion-kimono/290840/ ■2026/1/9:【中編】纏うことが養生になる?「マインド風呂ネス」の意味 ■2026/1/16:【後編】自分のやりたいことに忠実に。断ち切って解き放つ心のあり方 京都・両足院に生まれ育った着物家・伊藤仁美さんの連載「和を装い、日々を纏う」。連載に伴う特別企画として、古来の自然観や価値観を受け継ぐ人々と仁美さんが対談し、日本の美の源泉を探ります。 今回は、医師で作家の稲葉俊郎氏と語り合っていただきました。 撮影協力:星のや軽井沢 ●【Web Media】和楽Web【着物家・伊藤仁美+ 医師・稲葉俊郎 対談】 ■2025/12/26:.


K-BALLET Opto『踊る。遠野物語』@東京建物 Brillia HALL
年末の池袋(東京建物 Brillia HALL)に、「踊る。遠野物語」を見に行く。 舞踏とバレエと古代の音とが融合した、かなり挑戦的な舞台だった。 「踊る。遠野物語」では、1945年の戦争時の特攻隊員が神隠しにあった超自然的な少年に導かれながら彷徨う舞台。 生きているのか死んでいるのか。ここは、この世なのか、あの世なのか。この世とあの世のあわい・結節点である「遠野」をさまよいながら、オシラサマ、雪女、山姥などに出会い、許嫁の面影を重ね合わせながら、自分自身に問いかける魂の舞台。 「舞踏 (BUTOH)」(1950年代に土方巽らが創始した、日本独自の前衛舞踊(暗黒舞踏))を見たことがない人には衝撃だったのじゃないかと思う。「踊る。遠野物語」の主催は熊川哲也さんのK-BALLET(バレエカンパニー)で、多くのバレエファンが見に来ていた様子だったから。バレエは天に飛翔していくダンスだが、対照的に舞踏は地へと融合していくような舞踊。対照的だからこそ、対局主義は舞台という器の中で異次元の化学反応が起きていた。 私は大学生の時、大駱駝艦の舞踏(吉祥寺にある壺


マリーナ・タバサム・アーキテクツ展@TOTOギャラリー・間
六本木に立ち寄ったついでにTOTOギャラリー・間へ。 ここは良質な建築関連のUpDateがされるので立ち寄り所のひとつ。 もう何度来たかわからないけど、今回の展示はバングラデシュのダッカを拠点に活動するマリーナ・タバサム・アーキテクツ(MTA)の展覧会「People Place Poiesis(ピープル プレイス ポイエーシス)」だった。 バングラデシュは2002年に行った。 ペシャワール会の中村哲先生にInspirationを受けていた当時の自分は、医学実習の一環としてバングラデシュへ行った。東大医学部の先輩で、バングラデシュで医療をやりながら学校を造ったり、衛生環境を整えたりしている石川信克先生がおられた。もとは日本キリスト教海外医療協力会(JOCS)の一環でバングラデシュでの結核対策をされていた。 2002年にバングラデシュを訪れたときは、日本人はおろか、海外の人がそもそも訪れなかったので(Lonely Planetで世界最貧国として紹介されていたこともあり)、町を歩いているだけで、芸能人かのように村人がぞろぞろと後ろをついてきて、日本人自


【六本木クロッシング2025展:時間は過ぎ去る わたしたちは永遠】@森美術館
【 六本木クロッシング2025展:時間は過ぎ去る わたしたちは永遠 】@森美術館 を見に行った。 六本木クロッシングは、注目の現代作家が「現代」を深い無意識で映し出した作品をあぶりだしているので、毎年見ている展示。 もちろん、芸術表現であまりにも「意識的に現代を表現」すると興ざめするところもある。むしろ無意識でいつのまにかあぶりだされた作品(突然飛び出てきたような作品)を見ると、最初は不可解としか言えない体験でも、自分の中の深い無意識とムゴムゴと呼応して、楽しい。意識に寄りすぎると社会に迎合したものになってしまうし、無意識が深すぎると他者にわかり難いものになってしまう。 ただ、横尾忠則さんと話していたときも「世間の流行の動きを感じたら、逆の方向に動いたほうがちょうどいい」と言われたこともあり、社会の特定の方向に動き出したら、あえて逆の方向へと、密な場ではなく疎な場の方向へ向かうようにしている。医療界でも大きな方向性には昔から馴染むことができず、思わず逆の方向へ動く傾向にあるのは昔から(でも、その方が自分にとっては居心地もよいから、頭ではなく体がそ


「植える WELL-BEING」@東京ミッドタウン・デザインハブ
12/1-2026/1/12,東京ミッドタウン・デザインハブにて「植える WELL-BEING ~OUR TOOLS & METHODS FOR WELL-BEING~」が開催されています。 それぞれの参加作家が、日常のWELL-BEING習慣を紹介しています。 新刊『肯定からあなたの物語は始まる』(講談社)の中でも紹介したきたもっくの福嶋誠さん、大阪万博で動的平衡感の作品を作られた緒方 壽人さん・・・など、私の知人も多く出ています。 最初に入口近くにある説明用紙を手に取ってもらい、作品そのものとシンプルに対峙して考えたうえで、それぞれの解説を読む、というスタイルで、展示スタイルもなかなか考えられています。 金森 香 さんの「親子の対話型工作のすすめ」も面白かった。 私は温泉、特にクラフト温泉での足湯などを紹介していて、ぜひとも足湯習慣を広めたいなぁ。特に寒い軽井沢での在宅仕事では必須です。 六本木のミッドタウンの中ではややわかりにくい場所ですが、近くにはいろいろな美術館もありますし、ぜひ近くにお立ち寄りの時に訪れてみてください~。 ●【Art/


『シッダールタ』@世田谷パブリックシアター
『シッダールタ』@世田谷パブリックシアター を見た。 草彅剛さん主演。脚本は長田育恵さんで、演出が白井晃さんという豪華な舞台。ヘルマン・ヘッセの小説『シッダールタ』(+『デミアン』)をベースにしている。 主人公は仏教の開祖であるシッダールタと偶然にも同じ名前を持つ一人の男性。同時代に生きる仏教の開祖であるブッダの教えに感化はされるものの、同じ集団(サンガ)には入らず、自分自身の力で悟りを得ようとすべてを捨てて旅に出る。 探求の途上で、彼は愛欲におぼれることもあるし、商売で富を築き自分を見失うこともある。 ただ、彼はあるとき、川のほとりで水の流れを見ながら、自然の営みから大きな気づきを得る。 「川は流れていると同時に、常にそこにある」 このことは仏教での無常を、概念的な知識ではなく、体験として理解した瞬間の言葉でもあった。 ヘッセの作品の中でも、悟りそのものより、探求こそが重要であると語られる。 知識は伝えることができるが、知恵は伝えることができない。知恵は、体験され、身をもって生きることでしか得られない、と。 仏陀の集団(サンガ)に属したものは、


「オスジェメオス + バリー・マッギー One More 展」@ワタリウム美術館
ワタリウム美術館に「オスジェメオス + バリー・マッギー One More 展」を見に行った。 すごく刺激的で自由で面白い展示だった。 偶然、館長の和多利恵津子さんがおられたので、たくさん話をさせていただいた。 神宮前や原宿にも、商業ビルが増え、大手デベロッパーの大規模開発が増え、唐突に場の雰囲気が変わってしまう。そのことで、文化的な場、創造の場、自由な表現の場が減っていること自体を嘆かれていた。 ワタリウム美術館としてはどんなに規模が小さくとも、ここには自由な場があるよ、ということを伝えていきたい、と。小さい力は誰の中にもある。 目的は儲けではないためいつも経営はカツカツだけれど、あえて収入と支出もトントンになるようにしている。もし展覧会の売り上げが多い場合でも、その余剰分はアーティストの制作費にあてて、ちょうどいいバランスになるようにしている、と。 余剰な富を蓄積させず、自分が儲けをとるのではなく、天から分け与えられた余剰物は創造行為に投資してお返しする、という考えが本当に素晴らしいと思いました。まさに芸術の神髄だとも。 私自身も、「誰かが考


「岡本太郎 生きることは遊ぶこと」@川崎市岡本太郎美術館
川崎市岡本太郎美術館の常設展「岡本太郎 生きることは遊ぶこと」(2025年10月28日 (火)-2026年03月29日 (日))。 生きることは遊ぶこと、という展示の名前が素晴らしい。 遊ぶ。 目的もなく打算もなく計画もない。 動きたいから動き、叫びたいから叫ぶ。 ただ動き、走り、飛び跳ねて、遊ぶ。 そうした純粋な行為を膨らませていくこと自体が、幸福への道だとさえ思う。 太郎さんの絵を見ていると、何かがハッとする。本物の絵が放つ霊力はすさまじい。美術館は霊感を受け取るパワースポット。 川崎市岡本太郎美術館は、来年春から3年!も長期休館にはいってしまうので、ぜひ2026年3月までに一度遊びに行ってほしいですー。 (*2026年3月30日~2029年3月31日の期間、改修工事に伴い展示室での展覧会を休止します。とのこと。) ----------------------- 「つねに死の予感に戦慄する。 だが死に対面した時にこそ。 生の歓喜が ぞくぞくっとわきあがるのだ。 血を流しながら、 にっこり笑おう。」 ----------------------


「タローマン大万博 川崎パビリオン」@川崎市岡本太郎美術館
川崎市岡本太郎美術館では、「タローマン大万博 川崎パビリオン」。もやっていた。 EXPO2025は終わった、と思いきや、ここでは川崎パビリオンとしてタローマン大万博が行われている、と。 しかも、タローマン自体はパロディでありながら、虚実が入り混じって、虚数と実数が融合した複素数平面にようになっていて、オイラーの定理のように、数学における指数関数(e)と虚数(i)と円周率(π)を混ぜ合わせて、実数に戻る(e^iπ=-1)、のような不思議な世界。 芸術をエンタメとパロディとフィクションで包み込みながら、それ自体が現代美術の様相を呈しつつ。能と狂言の関係性のようにシリアスなものをユーモアで相対化するような不思議な位相は、まさに陰と陽の太極図。 映画まで見に行ったファンとしては、太郎(&藤井亮さん)の「真剣に命がけで遊べ」というのがリアルに感じ取れる。 面白かったし、実物見れて感動。 しかも、この展示だけなら無料で見れる!という太っ腹。素晴らしい! 12/14まで。 ----------------------- 常設展「生きることは遊ぶこと」関連展示イ


平和大ばくはつ ドッカーン@第14回キッズTARO【未来を見た】
第14回キッズTARO【未来を見た】に、子供の作品が入選したので実物を見に川崎に。 川崎市岡本太郎美術館は生田緑地の中にある。 公園に遊びに来る楽しい朗らかな気分のまま美術館の空間に入れる組み合わせは本当に素晴らしく、太郎さんもきっと喜んでいるだろうと。 子どもは、大人が思っている以上にことの本質をつかんでいるもの。 3歳ころの我が子が、岡本太郎の「傷ましき腕」から感じ取っていたことや、本物の太郎の作品の対峙した時のことなど、新刊の「肯定からあなたの物語は始まる」【第4章】たましいの力 の中に書いてたりします。 cf .●【Book】2025/11/17:稲葉俊郎『肯定からあなたの物語は始まる』(講談社)( Amazon )( 講談社Web ) いづれにしても、子供の芸術の眼を見抜く力はすごいものです。そして、その子どもの繊細に感じている力自体を感じとるのは大人の側であったりもするので、結局は子どもよりも大人のほうが試されているのかなぁ、とも。 子どもの感じる力を、大人が感じ取る力。 ほかの子どもたちの作品にも、形にならない思いが無音で爆発してい