

『ウェルビーイング学入門』(武蔵野大学出版会)
「ウェルビーイング学入門」(武蔵野大学出版会)が出ます。4/10発売です。 武蔵野大学 ウェルビーイング学部 ウェルビーイング研究科の教員が勢ぞろいで書いています。 主に、大学選びで迷う高校生向けに書かれた本なので優しい言葉で書かれていますが、読みやすいだけにウェルビーイング学が扱う世界の全体像が俯瞰できるかと。 私はChapter2:社会の分野とウェルビーイングの中の「9.文学・芸術(お茶、舞踊、文学)とウェルビーイング」 を執筆しています。 ページ数が少ないことと高校生をイメージして平易に、ということもあり、そこまで深い論考は書けていないのですが(『ころころするからだ』春秋社(2018)ではじっくり書いています)、どの教員の先生の内容も面白いのでぜひお読みください~。 ●2026/4/10:『ウェルビーイング学入門』(武蔵野大学出版会):Chapter2:社会の分野とウェルビーイング「9.文学・芸術(お茶、舞踊、文学)とウェルビーイング」 (稲葉俊郎) https://www.amazon.co.jp/DP/4903281736


藤子・F・不二雄先生からの宿題(100%ドラえもん&フレンズ in 東京)
子どものバイオリン関係(スズキメソード)で東京に出たとき、有明に出かけたら、ちょうど 東京ドリームパーク がオープンの日で、そこでは「 100%ドラえもん&フレンズ in 東京 」がやっていた。 ただ、行けばすぐ見れる、というものではなく、無料エリアと有料エリアが複雑に絡み合い、しかも有料エリアは時間ふくめて事前予約制で、何も見れなかった。最近、よくあるパターン。事前予約制が増えると、なんとなく・ぶらぶら、ではうまくいかない。右脳よりも「予定、立案、計画、実行、任務完了」みたいな左脳回路が求められる。 ただ。 無料エリアに置いてあるドラえもんフィギュアや、エスパー魔美やパーマンだけでも十分に満足できた。 機械と人間との関係性は、日本では昔から漫画やアニメなどで取り上げられ、時間をかけて考えるべきテーマになっていた。 『ドラえもん』は人間の欲望に関する物語でもある。 困ったとき、のび太がドラえもんに助けを求めると、便利な道具が準備される。 困り事は簡単に解決するが、物語はここからだ。 あれもできる、これもできると欲望は膨らみ、スネ夫やジャイアンへの


『婦人画報(2026年5月号)』:「追悼―ファトマ・ハッスーナ」 (稲葉俊郎)
4月1日発売の『婦人画報(2026年5月号)』に、「追悼―ファトマ・ハッスーナ」として、私も文章を寄せています。 ファトマ・ハッスーナは、パレスチナ・ガザ地区出身の写真家(フォトジャーナリスト)。 ガザ紛争下での日常を世界に発信し続け、彼女を追ったドキュメンタリー映画『手に魂を込め、歩いてみれば』(イラン出身のセピデ・ファルシ監督、2025年)がカンヌ映画祭の出品作品となり、その報告をした翌日に、彼女は現地の空爆で家族と共になくなってしまいました。 映画『手に魂を込め、歩いてみれば』も、そうした戦時下の1日1日が命がけの日常がとられていて、複雑な気持ちになる映画です。 映画が見れなかった方も、2026年4月18日~5月17日に開催される第14回「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」でもファトマ・ハッスーナの写真が展示されますので、ぜひご覧いただきたいです。 世界中で戦争が起きていますが、領土、資源、そして宗教戦争など・・・、色々な争いの種があります。 一度争いが起こり、怒りや恨みや復讐がはじまると、なかなか止めることができません。...


kiitos.キイトス Vol.36 -HEALTHY & BEAUTY MAGAZINE- 『衰えを感じはじめたら?』
都内に出ると桜満開で美しいですね。どんなビルを建てようとも、常に春になると芽吹いてくる植物世界のダイナミックさと美しさ、には、到底かなわないな、と改めて思います。 コンクリートの隙間から咲く力強い草花を見ているだけでも、強い生命力を感じます。 こちらは東京ミッドタウン横の桜。 4月1日に都内にいると、新生活の方々のフレッシュな波動を浴びて新鮮。 どんなことでも、常に新陳代謝し続けることが大事な気がします。 「はじまると おわる おわりは 次のはじまり 今も はじまりのとき」 kiitos. キイトス という雑誌は本当に素晴らしく、「HEALTHY & BEAUTY MAGAZINE」とは銘打って、健康・医療関係の記事はいつも丁寧で深みがあり、常に読みごたえがります。 vol.36の最新号に、私の記事も載っていますので、ぜひお読みください。 養老先生も4ページ出ていますが、私はそれより多い6ページも特集で載せていただいています。 『肯定からあなたの物語は始まる』講談社(2025年)の書籍をじっくり読み込んでいただき、そこから私の詩も何篇か紹介い


「芹沢銈介展」@Lagom
御代田町のLagomで「芹沢銈介展」が開催されています。(3/12 -3/31まで) 芹沢さんは染色工芸家であり、重要無形文化財「型絵染」の保持者(人間国宝)です。 芹沢さんの作品は明快で力強いデザイン、鮮やかで美しい色彩が特徴。 文字のようなグラフィックのような梵字(ぼんじ)のような。 今回の展示は、個人的なコレクションでもあり、友人に手渡すときのような作りこまれていない作品も多く、芹沢さんの人となりが伝わる優しい展示。 ぜひ見に行ってみてください! 仏画「微笑観音」も美しかったです。 MMoP(モップ) 〒389-0207 長野県北佐久郡御代田町馬瀬口1794-1 lagom(ラーゴム)営業時間: 10:00 ~ 17:00 定休日: 水曜日 https://mmop.jp/shop/118/ Lagomでの「芹沢銈介展」の裏側では、Konstの素敵な作品も多く陳列されています。軽井沢の障碍者の方々と、遊ぶように自由な気持ちで作られたデザイン性の高い作品群。購入もできて、収益の一部は福祉へと還元もされていきます。 福祉と芸術・デザインの新しい


さくらももこさんが好き
さくらももこさんが好き。どれを読んでも程よく脱力して最高。 我が家はコジコジも再ブーム中。 名言。コジコジは、コジコジだよ。 『トンデモ大冒険』徳間書店(2004) では、徳間書店の石井さんと旅しているので、基本はスピリチュアルな場所に行くのですが、さくらももこさんは、楽しんでる自分、疑う自分、さらに俯瞰する自分、みたいな多重な視点が笑いやペーソスで包まれていて、いつでも可笑しい。 アミ3部作に関するUFOに関しても、あるかないか、の話ではなくて、魂が何を感じるかが重要なんだ、と。まことに簡潔に本質をついてらっしゃる。 行き詰まる日々に爽やかな清涼剤のような存在。 図書館で思わず見つけて読んで、久しぶりに笑いながら読んで癒された。 近藤良平さんとも通じる世界。そう言えば、舞台でもちびまる子ちゃんの話出てたなあ。


『great journey 9th』近藤良平(コンドルズ)× 永積 崇(ハナレグミ)@赤レンガ倉庫
great journey 9th。 近藤良平(コンドルズ)さんと永積 崇(ハナレグミ)さんの不思議な舞台。 わたしは2年前の7thで共演させていただきました。 great jouneyは、いつでも横浜赤レンガ倉庫で行われる雲を掴むようなひととき。 基本的には、遊ぶ、ということ。プロが行う本気の遊び。 色々な発想の種を膨らましたり潰したり、思いつきと即興と愉快な空想にまきこまれる。ジャンルや分類を拒み続ける不可解な時間をともに過ごす。 わかったような気がすると、わからないところに連れて行かれ、迷子になると、ダンスと音楽で助けてくれる、というような。コンドルズの舞台と同じで類似物がない世界。 3/21と3/22のまだ2公演ありますので、ご興味あれば2人の芸達者ぶりを堪能下さい。 軽井沢から遥々この舞台見るために赤レンガまで行って大満足でした。 とにかく異次元が楽しい! ................... ダンス集団・コンドルズを主宰しダンスを柱に演劇、映画、テレビなど多角的に 活躍する近藤良平と、ハナレグミ名義で2002年からソロ活動をスタート


la RINASCENTE 再生・復活・蘇り
---------------------- 「ぼくは誰とも争わないし 誰を憎む根拠もない ただ落ち着きを取り戻すため ちらつくテレビを消そう」 (KAN「世界でいちばん好きな人」) ---------------------- KANさんは「愛は勝つ」が有名だけど、他にも色々な名曲を残している。 KANさんは2023年に61歳で亡くなられた。「メッケル憩室がん」という希少がん。 KANさんの中で「世界でいちばん好きな人」は特に好きな曲。 不穏な世界情勢の中で、KANさんの詩が心に響く。 KANさんのアルバム「la RINASCENTE」(2017年)は弦楽四重奏によるセルフカバー・アルバム。 「la RINASCENTE」はイタリア語で「再生」や「復活」。日本語だと「蘇り」。過去の楽曲を新しいアレンジで「再生」させるというコンセプトが込められている。 「世界でいちばん好きな人」は、この-la RINASCENTE Version-が一番好き。 このアルバムは、ドナルド・フェイゲンのアルバム『The Nightfly』(1982年)という名盤(レ


「島村洋二郎─無限の悲哀と無限の美」@梅野記念絵画館(長野県東御市)
長野県東御市にある梅野記念絵画館へ「島村洋二郎─無限の悲哀と無限の美」を見に行った。 情念が練り込まれるような凄まじいチラシの絵を見てから、実物を見に行きたいと思っていた。 島村洋二郎は1916年東京に生まれた。浦和高校に入学するも、画家を目指して退学。当時の画家は現金収入がほとんどない。極貧から抜け出せないことを承知の上で絵を描き続ける覚悟がある人間しか画家になっていなかった時代。 戦時中は従軍画家として戦場にも出るが、1945年に肺結核のため帰国。 当時は不治の病とされた結核を抱えながら日本中を転々としながら絵を描き続けた。 1953年に新宿の喫茶点でクレパス画展を開き、その最終日に大喀血し亡くなった。享年37歳の若さだった。 島村洋二郎の作品は、肺結核による死を意識しながら、どの瞬間に絶命してもいいようなエネルギーが込められている。お金がないため、安いクレパス(オイルパステル)を極限まで厚く塗り重ねて描かれていて、強烈な情念が絵の厚みとなっている。 厚く塗りこまれた絵の中をのぞいていると、戦後の混乱期、美に人生を捧げながら必死で純粋に生き続


「痛み」のあるところにアートは生まれる
3月1日の「芸術と医療が交わるところ」@筑波大学。 とても刺激とエネルギーを受けた回でした。 開催前の午前中に、主催の岩田祐佳梨さんに筑波大学・大学病院で行われている医療と芸術の実践を見学させてもらった。 病院はとにかく規制が強く、だからこそ硬く緊張した空間になってしまう。そこに少しでも柔らかい風を呼び起こすために芸術の力を借りる。もちろん、そう容易くはない。ただ、だからこそ「医療と芸術」に橋を架けようとする実践者たちは、自身が強い軸を持っていないと壁を突破することはできない。 筑波大学は広大なキャンパスだった。つくばの広い土地と広い空が広い心の空間を生み出し、未知の力を引っ張り出すのかもしれない。芸術専門学群と医学の徒とが自然に交わりながら、お互いで素敵な空間を作ろうとチャレンジしている。その長い歴史に感動した。岩田さんは自身がつくばの学生だった頃から長くかかわっている! 筑波大学附属病院では「ファシリティドッグ」のクラウドファンディングもしていた。ファシリティドッグとは、病院に常勤し、医療従事者とペアで治療やリハビリを行う専門的な訓練を受けた