

南方熊楠記念館 子産石・燕石考 可思議・不可思議
白浜の南方熊楠記念館にも立ち寄る。 岬がある番所山(ばんしょやま)公園の山の上に位置していて、植物力旺盛の森のような中にある記念館は、熊楠らしかった。 熊楠の緻密な文章とメモ書きは狂気を感じさせる力が溢れ、呪術とも言える不思議なパワーを放っていた。 「子産石(こうみいし)」や「燕石(えんせき)」の実物があったことにも感動。 熊楠は、石が子供を産む・石が成長するという世界各地の「生石伝説(いきいしでんせつ)」に強い関心を持っていた。 熊楠は科学雑誌『Nature』へ「真珠が子を産むこと」に関する論文を投稿するも掲載はならなかった(ただ、彼はNatureに51篇もの膨大な論文を掲載している)。 その後、熊楠は生涯をかけた大論文『燕石考(英文原題:The Origin of the Swallow-Stone Myth)』に取り組む。その中にも世界中の「石が石を産む」伝承や、石の内部に別の石が含まれている現象を博物学・民俗学の両面から網羅的に考察している。 (ちなみに、『燕石考』は和歌山・那智隠棲時代に完成させた大論文だが、当時は未刊に終わっている。)


本州最南端の温泉:串本温泉「サンゴの湯」
【本州最南端の温泉】という名前に惹かれて、地元の人が行く、串本温泉「サンゴの湯」に行ってみた。500円と地元価格で安い。 中は狭いけれど(露天風呂もないけれど)、高張性温泉なので高い塩分濃度で体がすぐにあたたまった。 「ないものを探す減点方式」よりも、「あるものを探す加点方式」の方がご機嫌に生きられる。 温泉分析書を見ても、成分総計12.377g/kg(12000mg/kg!)もあるので、1g/kg(1000mg/kg)以上あれば通常の温泉でも濃厚だと思えば、なかなかの高濃度温泉。 泉質: ナトリウム・カルシウム塩化物泉(中性高張性温泉) ちなみに、高張性温泉とは、人間の体液(浸透圧)よりも成分濃度が濃い温泉のこと。 等張性は8〜10g/kg(人間の体液とほぼ同じ:約0.9%)で、高張性は10g/kg以上(人間の体液より濃い:濃度 1% 以上)となる。 成分が1リットルあたり10グラム以上溶け込んでいる濃い温泉の時に高張性温泉と呼ぶ。日本でもそんなには多くない。 ちなみに、海水は塩化ナトリウム約35g/kg(約3.5%)。 一般的な高張性温泉は、


橋杭岩 空海と天邪鬼 未完成の美
本州の最南端は、和歌山県串本町にある「潮岬(しおのみさき)」。 東京の八丈島と緯度が近い。 東京(竹芝)から八丈島へのフェリーは、南下して片道11時間くらいかかる。その同じ緯度に陸路で行けると考えると不思議。 本州最南端の碑から、「橋杭岩」までは車で約10分ほど。 和歌山県串本町にある国の天然記念物「橋杭岩」には、弘法大師(空海)と天の邪鬼が「一夜で海に橋を架けられるか」を賭けたという伝説が残っている。 熊野を旅していた弘法大師空海は、紀伊大島へ渡る手段がなく困っている住民のため、海に橋を架けようと思い立った。 「天の邪鬼」と賭けをすることになり、協力して巨岩を海に並べ始めた。 手際の良い空海が橋の杭(岩)を並べ終えそうになり、負けを恐れた天の邪鬼は「コケコッコー」と鶏の鳴き真似をして朝が来たと見せかけた。 すると、空海は本当に朝が来たと思い込んで作業を諦め、その場を去ってしまったため、現在のように橋の「杭」に似た岩柱だけが海に一列に残された。 という、すごく面白い話。 河合隼雄先生だったら、ユング心理学や深層心理学の視点から読み解いてくれそうだ


白良湯(しららゆ)@南紀白浜温泉
和歌山県の南紀白浜温泉にある「白良湯(しららゆ)」。 真っ白な砂浜で有名な白良浜のすぐ脇に位置する木造2階建ての町営共同浴場。 生絹湯(すずしゆ)源泉。 2階の浴場の大きな窓からは美しい海を眺めながら入浴できて素晴らしい。木造建築も歴史を感じておもむき深い。 源泉の「生絹(すずし)」は、お湯から上がったあとの肌触りが、まるで極上の生絹(すずし)の衣をまとったかのようにサラサラで心地よい、ということから来ている。確かに塩分濃度が高いのにさらさらしていて不思議だ。 泉質: ナトリウム-塩化物温泉(中性高張性高温泉) 成分総計が10g/kgを超える非常に濃い温泉!海水に近い塩分濃度のおかげで、体の芯からポカポカと温まり、湯冷めしにくい。 入浴料金も大人420円とリーズナブル。 白浜は、「白い浜」から。 本来は紀伊半島の山から削られた天然の白い砂だった。白さはサンゴの白ではなくて、「石英(水晶の成分)」を90%以上含む「珪砂(けいさ)」の白さだから、かなりレアだった。あまりに純度が高く白いため、明治期にはガラスの原料として売られていた歴史もあると。...


お臍のような富士山 富士山のようなお臍
台風が去った後、仕事で和歌山へ。 富士山が頭だけ見えると、お臍みたいでかわいい。 美しい地球。


飛行と玉ねぎの収穫
大分から東京へかえるとき、ふと窓を見たときに空を飛んでいるものがあると、一瞬UFO(未確認飛行物体)かと思うけど、単なる飛行機(既確認飛行物体)だった。飛行機が並走するだけでも新鮮。 空からの遊覧飛行は、地球を見ているだけで、色々と感じることがある。 軽井沢に帰った後、大型の台風が来る、ということで、長野県全体はそこまで影響なさそうだけれど、急いでたまねぎを収穫。乾かしたりして、半年分くらいは自給自足の玉ねぎでもちそう。自分たちでそだてた野菜は、やはり愛着が違う。 すべてを自給自足にはできないけど、だからこその分業制の世界。 東京であらゆる人の胃袋にはいるものも、農家さん百姓さんのたゆまない努力のおかげである、ということは、自分たちで土にふれることで感じることができるもの。


塚原温泉 火口乃泉@ 大分県由布市
塚原温泉 火口乃泉(かこうのいずみ)へ。 別府から山側へと車を走らせ、湯布院方面の由布市の伽藍岳(がらんだけ)にある。 全国Topの鉄濃度+強酸性を誇る秘湯。 鉄イオン含有量は日本1位!。 酸性度の高さとアルミニウムイオン含有量は日本2位を誇る。日本三大薬湯の一つ。 pH約1.8という非常に強い酸性泉は高い殺菌作用がある。 (塚原温泉のほか、秋田県の玉川温泉、山形県の蔵王温泉を合わせて「日本三大酸性泉」と呼ぶ) 泉質名:酸性・含鉄(Ⅱ、Ⅲ)ーアルミニウムー硫酸塩泉。 これだけ色々な名前がはいっている泉質は、多様なものがたくさん(量も質も)入っている温泉ということ。 酸性泉のメリットは高い殺菌力とピーリング効果。 慢性皮膚病(アトピーや水虫など)の改善に非常に高い効果を発揮する。 古い角質を溶かす=「ピーリング効果」もある。 ただ、肌の弱い人はピリピリと痛んだり(目に入るとピリピリする)、湯上がり後に肌が乾燥しやすいので、最後に「上がり湯(水道水)」で洗い流す必要がある。時計や指輪などの貴金属は一瞬で黒く変色・腐食するので、入浴前の取り外しが必須。


岩盤浴@湯屋えびす(明礬温泉)
別府市の明礬温泉にある「湯屋えびす」の岩盤浴。 海の恵みである「麦飯石(ばくはんせき)」を敷き詰めている。 麦飯石は、中国で「漢方(薬の石)」として使われてきた特別な天然石で、見た目が「麦ごはん(むぎめし)」の粒に似ていることから、この名前がついた。肌をキレイにするカルシウムやマグネシウムなど、体に良いミネラルをたくさん含んでいて、熱を加えると遠赤外線をたくさん出す。遠赤外線効果で、体の奥深くからじっくり温まる。岩盤浴での汗はベタベタせず、お水のようにサラサラしたきれいな汗が「天然の美容液」のように噴出する。 岩盤浴の後は、お肌がすべすべになる 遠赤外線は、太陽の光、ストーブの熱、焼いた石などから出ていて、空気を温めるのではなく、触れたモノを直接温める不思議な性質を持つ。 「硫黄泉」と「単純泉」の2つの温泉を大浴場で贅沢に楽しめる。 まず「硫黄泉」に入り、お肌の汚れや角質をすっきり落として、そのあとに「単純泉」に入ることで、お肌に潤いを与えて仕上げのリンスをする「機能浴」とも呼ばれている。 露天風呂から海も見えてすばらしかった。箱蒸し風呂までは時


「永福寺」@鉄輪温泉 一遍上人の転生
大分県別府市の鉄輪(かんなわ)温泉にある「永福寺」の和尚さんは、一度歌い出すとなかなか止まらない、歌い踊る和尚さん。鉄輪温泉の歴史や魅力を伝えるオリジナルの替え歌などを披露してくれます。 鉄輪温泉を開いた鎌倉時代の僧侶・一遍上人が建てた、歴史あるお寺。 一遍上人は、「南無阿弥陀仏」と言いながら、太鼓や鉢(はち)を叩いて踊りながら念仏を唱える。仏様を信じる喜びが、勝手に体から溢れて踊り出すという教えで、誰もが輪になって一緒に踊ることが盆踊りの基になったとも言われている。 わたしたちも、和尚さんと一緒に輪になっておどった。 一遍上人の遊行は、ふるさとの伊予(愛媛県)を出発し、南は九州から北は東北まで、15年近くかけて日本全国をぐるりと巡った。 大阪の四天王寺で初めて念仏の札を配り、和歌山の熊野権現で啓示を受けた。大分県の鉄輪温泉を訪れて温泉を開き、長野県の善光寺などを訪れ、佐久で初めて踊念仏を行ったともいわれているので、なんだか縁がある。京都に戻って踊念仏の大ブームを起こした後、最後は神戸の観音堂にて、51歳で亡くなった。 「永福寺」の和尚さんも、一


別府 鉄輪 湯けむり時空間
別府の鉄輪温泉に。 慶応大の授業もかねて。現地とOnlineのハイブリッド。 この空気感は、実際に現地に来てみないと分からない。 実際、この地は湯けむりがモクモクで、空気中に温泉が浮遊しているわけで、ただ息しているだけでも温泉ガス入浴をしていることにもなるわけで、見えない水が人と人と、人と空間を、そして動物もつないでいるような感じ。ネコも暖かいので居心地よさそうだ。 鉄輪温泉での散歩。 温泉水、温泉蒸気、飲泉、地獄蒸し、温泉卵、温泉蒸気であふれる空間。 温泉の配管も面白い。 ガスは粘膜からの吸収効率が96-98%近くあり、静脈注射に匹敵する。 歩いているだけで温泉静脈注射をしているような空間が温泉地。 転地療養も、環境を変えて五感を刺激し、脳と自律神経をリセットすることに意味があると思うが、空気に含まれている目に見えない物質も、物理的に影響をあたえている気がする。 6月4日(木)〜6月30日(火) にて、蒸し通りずむ2026 も開催されます。 私も二日だけOnline相談で出ています。 https://kannawa642.net/...