

kiitos.キイトス Vol.36 -HEALTHY & BEAUTY MAGAZINE- 『衰えを感じはじめたら?』
都内に出ると桜満開で美しいですね。どんなビルを建てようとも、常に春になると芽吹いてくる植物世界のダイナミックさと美しさ、には、到底かなわないな、と改めて思います。 コンクリートの隙間から咲く力強い草花を見ているだけでも、強い生命力を感じます。 こちらは東京ミッドタウン横の桜。 4月1日に都内にいると、新生活の方々のフレッシュな波動を浴びて新鮮。 どんなことでも、常に新陳代謝し続けることが大事な気がします。 「はじまると おわる おわりは 次のはじまり 今も はじまりのとき」 kiitos. キイトス という雑誌は本当に素晴らしく、「HEALTHY & BEAUTY MAGAZINE」とは銘打って、健康・医療関係の記事はいつも丁寧で深みがあり、常に読みごたえがります。 vol.36の最新号に、私の記事も載っていますので、ぜひお読みください。 養老先生も4ページ出ていますが、私はそれより多い6ページも特集で載せていただいています。 『肯定からあなたの物語は始まる』講談社(2025年)の書籍をじっくり読み込んでいただき、そこから私の詩も何篇か紹介い


「芹沢銈介展」@Lagom
御代田町のLagomで「芹沢銈介展」が開催されています。(3/12 -3/31まで) 芹沢さんは染色工芸家であり、重要無形文化財「型絵染」の保持者(人間国宝)です。 芹沢さんの作品は明快で力強いデザイン、鮮やかで美しい色彩が特徴。 文字のようなグラフィックのような梵字(ぼんじ)のような。 今回の展示は、個人的なコレクションでもあり、友人に手渡すときのような作りこまれていない作品も多く、芹沢さんの人となりが伝わる優しい展示。 ぜひ見に行ってみてください! 仏画「微笑観音」も美しかったです。 MMoP(モップ) 〒389-0207 長野県北佐久郡御代田町馬瀬口1794-1 lagom(ラーゴム)営業時間: 10:00 ~ 17:00 定休日: 水曜日 https://mmop.jp/shop/118/ Lagomでの「芹沢銈介展」の裏側では、Konstの素敵な作品も多く陳列されています。軽井沢の障碍者の方々と、遊ぶように自由な気持ちで作られたデザイン性の高い作品群。購入もできて、収益の一部は福祉へと還元もされていきます。 福祉と芸術・デザインの新しい


さくらももこさんが好き
さくらももこさんが好き。どれを読んでも程よく脱力して最高。 我が家はコジコジも再ブーム中。 名言。コジコジは、コジコジだよ。 『トンデモ大冒険』徳間書店(2004) では、徳間書店の石井さんと旅しているので、基本はスピリチュアルな場所に行くのですが、さくらももこさんは、楽しんでる自分、疑う自分、さらに俯瞰する自分、みたいな多重な視点が笑いやペーソスで包まれていて、いつでも可笑しい。 アミ3部作に関するUFOに関しても、あるかないか、の話ではなくて、魂が何を感じるかが重要なんだ、と。まことに簡潔に本質をついてらっしゃる。 行き詰まる日々に爽やかな清涼剤のような存在。 図書館で思わず見つけて読んで、久しぶりに笑いながら読んで癒された。 近藤良平さんとも通じる世界。そう言えば、舞台でもちびまる子ちゃんの話出てたなあ。


『great journey 9th』近藤良平(コンドルズ)× 永積 崇(ハナレグミ)@赤レンガ倉庫
great journey 9th。 近藤良平(コンドルズ)さんと永積 崇(ハナレグミ)さんの不思議な舞台。 わたしは2年前の7thで共演させていただきました。 great jouneyは、いつでも横浜赤レンガ倉庫で行われる雲を掴むようなひととき。 基本的には、遊ぶ、ということ。プロが行う本気の遊び。 色々な発想の種を膨らましたり潰したり、思いつきと即興と愉快な空想にまきこまれる。ジャンルや分類を拒み続ける不可解な時間をともに過ごす。 わかったような気がすると、わからないところに連れて行かれ、迷子になると、ダンスと音楽で助けてくれる、というような。コンドルズの舞台と同じで類似物がない世界。 3/21と3/22のまだ2公演ありますので、ご興味あれば2人の芸達者ぶりを堪能下さい。 軽井沢から遥々この舞台見るために赤レンガまで行って大満足でした。 とにかく異次元が楽しい! ................... ダンス集団・コンドルズを主宰しダンスを柱に演劇、映画、テレビなど多角的に 活躍する近藤良平と、ハナレグミ名義で2002年からソロ活動をスタート


la RINASCENTE 再生・復活・蘇り
---------------------- 「ぼくは誰とも争わないし 誰を憎む根拠もない ただ落ち着きを取り戻すため ちらつくテレビを消そう」 (KAN「世界でいちばん好きな人」) ---------------------- KANさんは「愛は勝つ」が有名だけど、他にも色々な名曲を残している。 KANさんは2023年に61歳で亡くなられた。「メッケル憩室がん」という希少がん。 KANさんの中で「世界でいちばん好きな人」は特に好きな曲。 不穏な世界情勢の中で、KANさんの詩が心に響く。 KANさんのアルバム「la RINASCENTE」(2017年)は弦楽四重奏によるセルフカバー・アルバム。 「la RINASCENTE」はイタリア語で「再生」や「復活」。日本語だと「蘇り」。過去の楽曲を新しいアレンジで「再生」させるというコンセプトが込められている。 「世界でいちばん好きな人」は、この-la RINASCENTE Version-が一番好き。 このアルバムは、ドナルド・フェイゲンのアルバム『The Nightfly』(1982年)という名盤(レ


「島村洋二郎─無限の悲哀と無限の美」@梅野記念絵画館(長野県東御市)
長野県東御市にある梅野記念絵画館へ「島村洋二郎─無限の悲哀と無限の美」を見に行った。 情念が練り込まれるような凄まじいチラシの絵を見てから、実物を見に行きたいと思っていた。 島村洋二郎は1916年東京に生まれた。浦和高校に入学するも、画家を目指して退学。当時の画家は現金収入がほとんどない。極貧から抜け出せないことを承知の上で絵を描き続ける覚悟がある人間しか画家になっていなかった時代。 戦時中は従軍画家として戦場にも出るが、1945年に肺結核のため帰国。 当時は不治の病とされた結核を抱えながら日本中を転々としながら絵を描き続けた。 1953年に新宿の喫茶点でクレパス画展を開き、その最終日に大喀血し亡くなった。享年37歳の若さだった。 島村洋二郎の作品は、肺結核による死を意識しながら、どの瞬間に絶命してもいいようなエネルギーが込められている。お金がないため、安いクレパス(オイルパステル)を極限まで厚く塗り重ねて描かれていて、強烈な情念が絵の厚みとなっている。 厚く塗りこまれた絵の中をのぞいていると、戦後の混乱期、美に人生を捧げながら必死で純粋に生き続


「痛み」のあるところにアートは生まれる
3月1日の「芸術と医療が交わるところ」@筑波大学。 とても刺激とエネルギーを受けた回でした。 開催前の午前中に、主催の岩田祐佳梨さんに筑波大学・大学病院で行われている医療と芸術の実践を見学させてもらった。 病院はとにかく規制が強く、だからこそ硬く緊張した空間になってしまう。そこに少しでも柔らかい風を呼び起こすために芸術の力を借りる。もちろん、そう容易くはない。ただ、だからこそ「医療と芸術」に橋を架けようとする実践者たちは、自身が強い軸を持っていないと壁を突破することはできない。 筑波大学は広大なキャンパスだった。つくばの広い土地と広い空が広い心の空間を生み出し、未知の力を引っ張り出すのかもしれない。芸術専門学群と医学の徒とが自然に交わりながら、お互いで素敵な空間を作ろうとチャレンジしている。その長い歴史に感動した。岩田さんは自身がつくばの学生だった頃から長くかかわっている! 筑波大学附属病院では「ファシリティドッグ」のクラウドファンディングもしていた。ファシリティドッグとは、病院に常勤し、医療従事者とペアで治療やリハビリを行う専門的な訓練を受けた


横尾忠則現代美術館:大横尾辞苑
神戸に行ったら必ず寄るのが横尾忠則現代美術館。 いまは「大横尾辞苑」という展示が開かれている。 ひらがな45文字(あ~を)、アルファベット26文字(A~Z)に対応した横尾作品が展示されている。図録も面白くて思わず購入。 横尾さんの多様で広範で森羅万象を扱う作品群を見ていると、自分の中にある開かれていない扉が開かれ続けるようで、心が動き続ける。自分の心の中で起きている現象には名前をつけることができない。心が動く、としか形容できないもの。 展示の「あ」は「アストラル体」から始まる。どれだけの人が神智学やシュタイナーを読み、「アストラル体」のことを知っているだろうか、と思うと、美術館が霊学としても機能しているから面白い。 横尾さんとアトリエで話すときは、こうした話が随所に織り込まれるので、横尾ファンとしては基礎教養と言っていいものでもあるけれど。ただ、大事なものは名前ではなくて、名前が指し示す実態のほう。論語読みの論語知らず、にならないように。 「見えないものを見る」のが芸術である、と言うのは簡単だが、横尾さんはさらに「見えるものを見えなくする」芸術と


「ハレ(非日常)」と「ケ(日常)」の循環の環 「お風呂は人を幸せにする」「ケの日のハレ」
「おふろ部10年サミット」の依頼講演で神戸へ。 おふろ部は、給湯器で有名なノーリツ(NORITZ)さんが主宰している「お風呂」文化を愛する集まり。 1951年の創業時、戦後の復興期に従来の木製風呂よりも熱効率(能率)が良く、お湯が冷めにくいタイル製の風呂釜「能率風呂A型・B型」を開発。熱効率が良く「能率のいい風呂」を普及させたいという想いから「ノーリツ」という会社名になったとのこと。 創業者の太田敏郎さんの言葉 「お風呂は人を幸せにする」 には、しびれます。 入浴習慣=健康習慣と考えている私としては、ノーリツさんが戦後復興期に「お風呂に入れば幸せになる」と考えた理念は、まさに災害時などで思い知らされる事実です。熊本地震で長くお風呂に入れなかった時「お風呂に入れて本当にほっとした」と家族も言っていました。海外生活でも同じかもしれません。お風呂に入れるという日常は、それだけで既に幸福なのです。 自然治癒力の要である代謝酵素は、37-39度で体内でよく働きます。風邪をひいて熱が出るときも同じ理屈です。入浴や温泉は、「病気じゃないときに健康的に発熱する装


内観光:内なる光を観る 「水」=夢+数
飛行機から地球の巨大な水がめとしての海を眺める。 武満徹さんの音楽では、人の無意識に沈む夢、記憶を喚起する普遍的な象徴として水をテーマに音楽を多数制作されていた。 水は、意識の深い層にある「無意識」や「夢」にアクセスするためのメタファー(隠喩)。 武満さんの音楽は、数理的な構造(数)と、無意識的な感覚(夢)とが、「水」という要素の中で統合されたもの。 水は留まることなく形を変えるため、個人の過去や失われたものを呼び起こす無意識の象徴。 普段から瞑想や呼吸法を通じて、無意識へのアクセスを日常的にしている人間にとっては、海を見ているだけで、深い無意識のイメージが万華鏡のように展開してくる。 これからの観光は、内観光(内なる光を観る)の方にシフトしていくのではないだろうか。 普段から瞑想や呼吸法を通じて、無意識へのアクセスを日常的にしている人間にとっては、海を見ているだけで、深い無意識のイメージが多層に連なって万華鏡のように浮かんでくる。 ―――――――――― 武満徹「二つのもの‐作家の生活」 夢・数・水 現在(いま)私が書いている音楽について考えてみ