

伊勢神宮 内宮
伊勢神宮の内宮。 ここはいつ来ても気持ちがいい。 五十鈴川を行ったり来たりして渡るのがいい。 「橋(はし)」は空間や境界の「端(はし)」と「端(はし)」を結ぶ。 こちらの世界(現世)とあちらの世界(異界・神域)の境界をつなぐ場所でもある。 梯(はしご)は垂直方向をつなぐ。 柱(はしら)も天と地をつなぐ。 箸(はし)も、食物と口の間を橋渡しして、食べ物と自分をつなぐ。いのちといのちをつなぐ。


伊勢神宮 外宮
伊勢神宮の外宮。 ここは内宮に比べると、やや暗い。 ただ、暗いからこそ光を感じる空間でもある。 暗いからこそ聴覚が優位となり、森全体の音が異常に聞こえてきて驚いた。 先日見てきたアンドリュー・ワイエスの絵(東京都美術館)を思い出した。こちらの感想もまたいづれ。


お木曳(きひき)行事 式年遷宮@伊勢
「お木曳行事」で、伊勢にやってきた。 伊勢神宮の20年に1度の「式年遷宮」に向け、伊勢神宮の神域へヒノキを奉納するのが「お木曳行事」。 次回の式年遷宮は2033年(第63回神宮式年遷宮)。いまから7年後の未来に向けて、木を運ぶこと自体が神事となる。そのプロセスの一端に参加させてもらえる光栄(事前公募制です)。 私が参加する陸曳(おかびき)では、外宮へ木を納めるため奉曳車に巨木を載せ、「エンヤ、エンヤ」の掛け声で街中を練り歩く。 そのため、伊勢市駅前の日の出旅館に泊まっている。 創業約100年で木造3階建て。とてもレトロで渋くて素敵。 トイレやお風呂が廊下に出ないといけないので、現代風ではない。ただ、昔の湯治場でも見られるこの風情は時の重みでしか作られないもの。なんとかこの風情を残し続けてほしいです。 伊勢での「お木曳(おきひき)行事」は、20年に一度しか行われない伊勢神宮の「式年遷宮」のために木を運ぶ。 「式年遷宮」は内宮だけではなく外宮も。しかも建物だけではなくて、土も含めて空間全部をあたらしく入れ替えるらしい。 もし次に参加できるとしたら、も


小諸ツリーハウスプロジェクト「自然で楽しむアートフェス」@安藤百福記念アウトドアアクティビティセンター
小諸市にある安藤百福センターの森の中で、小諸ツリーハウスプロジェクト「自然で楽しむアートフェス」という素晴らしいイベントがあった。 ここは【あぐりの湯】という温泉からすぐ近くにあるアウトドアセンター。 安藤百福(あんどう ももふく)さんは、世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」や世界初のカップ麺「カップヌードル」を開発した日清食品の創業者。 安藤百福さんは「食とスポーツは健康を支える両輪である」と考えられていて、生誕100周年を記念して浅間連峰を見渡せる小諸にこの施設ができた。隈研吾さんの設計だったり、小諸ツリーハウスプロジェクトとして、優れたけんちくかの方々がツリーハウスを設計してくれている! スタンプを押して回るようになっていて、色々なアウトドアアクティビティがあり、子どもも大喜びだった。 近くには【あぐりの湯】という温泉があるのも最高の立地。浅間山の景色も素晴らしい。 小諸ツリーハウスプロジェクトでのツリーハウスは、それぞれに夢があって素敵だった。 北軽井沢スウィートグラスにあるツリーハウスも素晴らしいが、小諸市にある安藤百福センタ


天然ラドン温泉 すずむし荘
安曇野ちひろ美術館のすぐ横には、「すずむし荘」という、天然ラドン温泉(馬羅尾天狗岩温泉)を楽しめる宿泊・日帰り入浴施設があった。 野生のスズムシは「絶滅のおそれのある地域個体群」に指定されているが、ここ長野県松川村は鈴虫が自生(野生化)しているらしい。それはホタル生息地と同じで、水がよく、環境がよい証拠とも言える。 泉質: 単純弱放射能温泉(弱アルカリ性低拡張性泉) 天然ラドン温泉が楽しめる施設はそう多くない。 しかも、10分連続で入ったら、4時間くらいは全身がポカポカ(特に頭)となり、帰りも夢見心地だった。 ラドンはガスなので、露天より室内でしっかり蒸気(ガス)を吸入した方が効果が高いです。 浴室内に充満する湯気(ラドンガス)を肺から吸収する。体内のラドンの約90%は呼気から取り込まれると言われている。 ラドン温泉は、温泉水に含まれる微量の放射性ガス(ラドン)が全身の細胞を刺激することで、自然治癒力を高める「ホルミシス効果」が期待できる。 「ホルミシス」とは、大きな刺激は害になるが、ごく微量の刺激は生体を活性化させるという現象のこと。...


安曇野ちひろ美術館 「子どものしあわせと平和」
「戦後、私が平和をねがうのは、 もう二度とあんな赤いシクラメンの花のような火を、 子どもたちの上にふらせたくないからです」 いわさきちひろ 遺作 『戦火のなかの子どもたち』(1973年)より いわさきちひろさん(1918年-1974年)は、生涯を通じて「子どものしあわせと平和」をテーマに描き続けた絵本画家。 彼女は現代に生きていれば何の苦労もなく、アーティスト、絵本作家、書家・・・だったかもしれないが、家族も本人も戦争に翻弄された人生だったから。 20歳で最初の結婚をして満州へ渡ったが、夫の自死により帰国。その後、書道教師として再び満州へ渡るも、戦局の悪化で帰国。 1945年の空襲で東京の自宅を焼失し、長野県松本市へ疎開して終戦を迎えた。 ちひろさんの両親は、戦時中に国策に協力する立場にあったため、戦後GHQによる公職追放を受けた。ちひろさんは、両親が国策に貢献(父は軍事施設の建設を、母は満州へ渡る「大陸の花嫁」を送り出す国策業務を)していたことで戦時中も恵まれた生活ができていた事実を戦後に知り、深い葛藤を抱いた。 この経験が、「子どものしあわせ


安曇野ちひろ公園 窓ぎわのトットちゃん トモエ学園
GWは安曇野ちひろ美術館へ。 ここは素晴らしい美術館だった。 美術館を公園が内包しているデザインは、川崎市岡本太郎美術館(生田緑地)にあることと同じで、人が作る美術空間よりも自然が作った自然空間をより大いなるものと位置付けている点が素敵。全体設計・建築は内藤廣さん。さすがだ。。。 安曇野ちひろ公園に入ると、背景には北アルプスの雄大な景色が広がり、それだけで感動する。 学生時代に、「北アルプス全山縦走」と言って、北アルプスの尾根沿いを日本海から上高地まで。10日くらいかけて歩いたのを昨日のように思い出す。あの頂上を全部歩いたんだなぁ、と。ほぼ前世の記憶。 美術館に入る前、安曇野ちひろ公園の無料で入れるエリアだけでも十分に楽しめる要素があり、半日はゆっくり過ごした。 トットちゃん広場も素敵だった。黒柳徹子さんの著書『窓ぎわのトットちゃん』に登場する「トモエ学園」の世界を再現している。 トモエ学園は東京の自由が丘にあった小学校。「電車の教室」という、実際の電車を利用した教室があったらしく、当時のままを再現しているのが素敵だった。「電車の図書室」でも子ど


一年(ichinen_karuizawa)@軽井沢レイクニュータウン
軽井沢で新規オープンしたばかり!の素敵なお店「一年」に。 場所はレイクニュータウン別荘地の中。 軽井沢レイクニュータウンは、1960年代にスイスのリゾートをモデルとして構想され、人造湖のレマン湖を中心に発展。 一時は廃れていた時期もありましたが、「レイクガーデン」やレマン湖周囲の「KOHAN」(小さな商店街エリア)に素敵なお店(Horse and the sunや、今回の一年など)がオープンしてきたことで、大人の隠れ家的な雰囲気に生まれ変わっている! そういえば。 レイクニュータウンには「Sajilo Cafe(サジロカフェ)」を手掛けるニールさんと加世子さんご夫妻が作られたヨーロッパの古城を思わせる「HOTEL CORINTHE(ホテル コリント)」もオープンしていたりする。(今度見学に行きたいー。) 「一年」は、フィンランドのシナモンロールとサーモンスープが楽しめる。 店主は料理家でお菓子作家の吉崎亜紗子さん。 そして、内沼晋太郎さんが選書し厳選された本もあり文化的な場所。 2階には工芸品や衣服などを販売するアート&クラフトギャラリー「fri


湯河原の美しい風景
温泉研究の打ち合わせを兼ねて湯河原へ。 湯河原は川沿いに宿が立ち並び、川の流れは視覚だけではなく聴覚も嗅覚も皮膚感覚も癒してくれる。 川を境に神奈川と静岡の境界となり、神奈川の湯河原、静岡の熱海を橋を往復するたびに行き来する不思議。 宿は障子なので朝の光が早く入る。体内時計にスイッチが入り、早朝目覚めて、温泉に入り、川沿いを散歩する。天地自然を巡る気が人体の中に入り込んで交流しあい、気と気が出会うことで深い呼吸ができる。 湯河原の温泉♨️に連続10分入るだけで、全身から汗が吹き出して止まらない。 体が冬仕様から春・夏仕様へと切り替えるときに、しっかりと汗を出さないと内に気がこもってしまう。春・夏仕様の身体に移行させるためにも温泉は最適だ。冬でこもった気を発散させて自然界と交流を図る。 湯河原は都内から近いし、とても穏やかで静かな湯治町。 湯治宿かふね、に宿泊した。 大きな幸せも大事だけど、自然との交流、温泉での地球水との交流のような小さな幸せこそが、けっこう大事。 湯河原駅の到着も遅かったため、定期バスも終わっていた。タクシーもいない。 ...


角川武蔵野ミュージアム
本好きとしては立ち寄りたい、と思っていた角川武蔵野ミュージアムへ。隈研吾さんがデザイン監修。外壁の「石」は花崗岩約2万枚!を使用し、約1,200トンにもなるらしい。 外観の重厚な「岩」のイメージと対照的に、内部は迷宮のような空間だった。 編集工学者・松岡正剛氏の監修による、約2.5万冊の本には大興奮。 2010年頃、丸善丸の内本店で松岡正剛さんによる「松丸本舗」という実験的書店空間があって、何度も訪れた。今回はその巨大版という感じ。 本の迷宮を歩いているだけで、書影を見ているだけで、読書した気持ちになる。 角川武蔵野ミュージアムの原点ともなる角川春樹さんは、出版・映画界での功績もさることながら、神がかり的なエピソードが多くて好きな方。獄中での神秘体験のエピソードは流石という感じだった。 角川春樹のような規格外、常人ではない方の会社だからこそ、こうしたミュージアムもできたのかな、とも。 角川武蔵野ミュージアムでは色々なレア本も読みふけることができて楽しい時間だった。 三島由紀夫を被写体とした細江英公氏の写真集『薔薇刑』。 初版は1963年に杉浦康平