la RINASCENTE 再生・復活・蘇り
- 3月11日
- 読了時間: 3分
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「ぼくは誰とも争わないし 誰を憎む根拠もない
ただ落ち着きを取り戻すため ちらつくテレビを消そう」
(KAN「世界でいちばん好きな人」)
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KANさんは「愛は勝つ」が有名だけど、他にも色々な名曲を残している。
KANさんは2023年に61歳で亡くなられた。「メッケル憩室がん」という希少がん。
KANさんの中で「世界でいちばん好きな人」は特に好きな曲。
不穏な世界情勢の中で、KANさんの詩が心に響く。
KANさんのアルバム「la RINASCENTE」(2017年)は弦楽四重奏によるセルフカバー・アルバム。
「la RINASCENTE」はイタリア語で「再生」や「復活」。日本語だと「蘇り」。過去の楽曲を新しいアレンジで「再生」させるというコンセプトが込められている。
「世界でいちばん好きな人」は、この-la RINASCENTE Version-が一番好き。

このアルバムは、ドナルド・フェイゲンのアルバム『The Nightfly』(1982年)という名盤(レコードも持ってる)のオマージュにもなっていて、それもまた「再生」や「復活」の思いが込められているんだろう。

「世界でいちばん好きな人」
-la RINASCENTE Version-
作詞:KAN
作曲:KAN
「日本がずっと平和なまま 続いて行くとは限らない
だから今このふつうの日々を大切に生きる」
「時にぼくらは少しくい違い 意思をぶつけ合う
そんな時はただ雨降るように透明に丁寧に」
「遠くで起きてる戦争は いつ終わるのかもわからない
せめてぼくらはずっと互いを 許し合い生きよう」
「ぼくは誰とも争わないし 誰を憎む根拠もない
ただ落ち着きを取り戻すため ちらつくテレビを消そう」
3.11になると、色々なことを思い出す。
●March 10, 2017
→2011年3月31日に書いた文章。当時のテキストを読むと、当時の自分の感性を思い出します。
●March 11, 2018
●March 11, 2019
●March 14, 2022
天災が育む精神性というものがあると思う。
火山は「神・死・再生」が交差する場。
火山の島に生きる日本人は、火山や地震を含めてあらゆる 厳しい自然環境と折り合いをつけ、生き残る知恵をはぐくんできた。
仏教と結びつき「無常観」となり、形あるものは壊れる(色即是空)、変化を受け入れる、という精神性をはぐくむ。
素朴な信仰心は「畏敬の念」=畏れ敬う心を育てる。人知を超えた神聖なものへの思い。万物にカミが宿る。神道では和魂(にぎみたま)(恵み)もあれば、荒魂(災害、荒々しい)もあり、共に祀る。
島という閉鎖系では共同体意識が育つ。個人の欲望より全体の調和(「和」)を優先し、助け合い、自制、協調性をはぐくむ。そのことでレジリエンス(回復力)と連帯が育つ。
独特な「死生観と美意識」が育つ。
「はかなさ」として、無常を受け入れる美学。生死一如の感覚。
「かなしさ(愛しさ)」として、存在への深い共感と慈しみ。もののあはれの感覚。
慰霊と鎮魂で芸能・芸術が生まれる。それは能楽ともなる。
学生時代に読んだ色々な宗教学や哲学の本は、こういう時に自分を支える土台になるのだな、と、改めて思う。
亡くなられた竹内整一先生からも多くのことを学んだ。










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