

石川竜一 個展「よ」@MIYASHITA PARK South 3F
渋谷の宮下パークの「SAI」(SOUTH:3F)にて、石川竜一写真展「よ」が開催されています。 石川竜一さんは、一本ネジが外れた?天才のような人で、この世界を見ているレンズが一般の人と少し違います。 ただ、だからこそ、対象そのものを見ている人とも言えるし、対象そのものを写真で映し出そうとしている写真家でもあり、私は「対象そのもの」を実際に映し出せている人でもあると思います。 石川竜一さんは沖縄の方ですが、ポートレートは沖縄の方々だけではなく、彼が出会ってピンと来た人たちが大勢撮られています。クオリア(質感)に焦点があてられた写真たち。 また、現地の展示会場が面白いんです。 まるでそれぞれの人の雑然とした自宅に迷い込んだような、それぞれのペルソナ(仮面)を外した実像を見よ、と言われているかのような不思議な展示空間に、彼の天性のセンスを感じました。奥では小さなピラミッドがあり、そこから石川さんが採取した自然音が醸し出されていますが、そのピラミッドは人間のすべての属性を外した魂のような存在なのでしょうか。 色々と思いを馳せながら、意外に広い展示空間を見


HIMARIさん+NHK交響楽団@NHKホール
HIMARIさん、というバイオリニストがいます。 2011年生まれ(14歳)。3歳からヴァイオリンを始め、4歳から出場した国内外42のコンクールですべて1位(グランプリ)を獲得。 自分は6年くらい前?にネットで演奏を見て、あまりの次元の違いに驚愕して、その後、ずっとHIMARIさんの成長を見守り続けています。 HIMARIさんが音楽の究極の次元に向かって、絶え間なく進歩前進している姿に、いつも感動をおすそ分けしてもらっています。 HIMARIさんは、2022年(11歳)で、アメリカ・フィラデルフィアにあるカーティス音楽院に史上最年少で入学して、今も研さんを続けています。2025年(13歳)にはベルリン・フィルとも共演。しかも、ヴィエニャフスキ:『ヴァイオリン協奏曲第1番 嬰ヘ短調 op.14』という難曲を。すさまじい演奏でした。 今年のGWには、NHK総合で『NHKスペシャル バイオリニストHIMARI 〜14歳、その響きの先に〜』も放映されて、大ファンの私たち家族はもちろん見たわけです。 TVでは、カーティス音楽院でのアイダ・カヴァフィアン(I


桑の実 桑椹 お蚕さま
桑の実(マルベリー)は、庭に勝手に生えているけれど、高い栄養価と上品な甘みがある。漢方や薬膳でも「桑椹(そうじん)」と呼ばれて、長寿や滋養の生薬として重宝されてきた。体に潤いと栄養を与える「補血」と、エネルギーを補う「補腎(ほじん)」の生薬。 アントシアニンは眼精疲労に効く、と言われているので、スマホやPCで疲れている現代人には必要かも。小さいのに鉄分とビタミンCが豊富なのも不思議だ。自然界で桑の葉にしか含まれない成分「DNJ(1-デオキシノジリマイシン)」は、小腸での糖質の吸収をブロックし、血糖値上昇を抑える効果もある。 手が届くものは手でとるけれど、高い場所にあるものは木をゆする。枝をゆらす。 ぼたぼたと名もなき虫と共に桑の実が落ちてくる。 クワガタとかをとるときと同じ。 洗ってそのまま食べても美味しい。 ドライフルーツにしてヨーグルトのトッピングで食べるのが一番簡単で美味しい。ジャムにも挑戦したい。 桑の実はこうして人間が食べれるけど、もともと、桑の葉はお蚕さまが食べるので、養蚕業が盛んだった長野では桑を育てていた。だから、こうして自然に生


軽井沢書店さん ありがとう
軽井沢書店さん。本店は軽井沢駅の近くに元々あったところで(デリシアの横)、中軽井沢店はKaruizawa Commongrounds内の素敵な場所にある。軽井沢の文化度を支えるありがたい存在。 本店に立ち寄ったら、『肯定からあなたの物語は始まる』(講談社)も含めて、著作をたくさん置いてくれていてうれしかった。本屋さん用のPOP(ポップ)も大切に置いてくれていて光栄。 ネット販売だけでなく、ぜひ本屋さんでもお買い求めください~。


コンドルズ『ALL YOU NEED IS LOVE』@彩の国さいたま芸術劇場
コンドルズ『ALL YOU NEED IS LOVE』@彩の国さいたま芸術劇場を見た。 結成30周年!のコンドルズは、やっぱりすごかった。抱腹絶倒、七転八倒だった。ダンスという概念を超えて、異世界と異次元を体感する時空の旅にいつも驚かされる。 良平さんの創作は、日々の中で出会う「面白いもの」「ひっかかるもの」を、でたらめにシャッフルしながら、一つのプロットで鮮やかにつなぎ合わせている白魔術のような気がする。 スケールのサイズの違いはあれども、大小さまざまな気になることには心の琴線に触れる「何か」があって、その「何か」をおむすびのように球体にニギニギして数珠のようにつなぎあわせてナミアミダー、と言っているかのように。色んな次元が錯綜している。 コンドルズがいつも学ラン(学生服)であることも、学生時代にくだらないことに笑い転げていた時代、「箸が転んでもおかしい時代にタイムスリップさせてくれる装置のようだ。 コンドルズのメンバーは本当に多彩で才能ある個性ある人々の集団で、その個性ある人たちが「面白いこと」をする一点、熊楠の言う「萃点(すいてん)」(万物


「いのちのリズム、魂のリズム」『CONTE MAGAZINE VOL.3 SUMMER 2026 』
2021年以来、5年ぶり!の発売となる「CONTE MAGAZINE」の3号目は、320ページの読み応えあり!!の1冊。 特集は「息づくリズム。」。 色々なリズム(暮らし、自然、音楽、土地、街、言葉、身体、祭り・・・)を中心に、素敵な写真と文章でしっかりと読み心地十分です。こんなにずっしりくる雑誌は久方ぶり。 沖縄から発行される本なので、特に「沖縄」という土地にも焦点をあてています。 辺戸名直子さん×Coccoさん、大友良英さん、赤阪友昭さんなども寄稿されていますが、 ●稲葉俊郎「いのちのリズム、魂のリズム」 私も渾身のテキストを書きました。 特定の書店さんやOnline販売がメインですので、ぜひお手に取ってお読みいただきたいです! 作り手のみなさんの、手作り感と熱い思いを感じてください! ●【Magazine】2026/6/9:『CONTE MAGAZINE VOL.3 SUMMER 2026 』:稲葉俊郎「いのちのリズム、魂のリズム」 ◆CONTE MAGAZINE Web https://contemagazine.com/ ◆online


南方熊楠記念館 子産石・燕石考 可思議・不可思議
白浜の南方熊楠記念館にも立ち寄る。 岬がある番所山(ばんしょやま)公園の山の上に位置していて、植物力旺盛の森のような中にある記念館は、熊楠らしかった。 熊楠の緻密な文章とメモ書きは狂気を感じさせる力が溢れ、呪術とも言える不思議なパワーを放っていた。 「子産石(こうみいし)」や「燕石(えんせき)」の実物があったことにも感動。 熊楠は、石が子供を産む・石が成長するという世界各地の「生石伝説(いきいしでんせつ)」に強い関心を持っていた。 熊楠は科学雑誌『Nature』へ「真珠が子を産むこと」に関する論文を投稿するも掲載はならなかった(ただ、彼はNatureに51篇もの膨大な論文を掲載している)。 その後、熊楠は生涯をかけた大論文『燕石考(英文原題:The Origin of the Swallow-Stone Myth)』に取り組む。その中にも世界中の「石が石を産む」伝承や、石の内部に別の石が含まれている現象を博物学・民俗学の両面から網羅的に考察している。 (ちなみに、『燕石考』は和歌山・那智隠棲時代に完成させた大論文だが、当時は未刊に終わっている。)


本州最南端の温泉:串本温泉「サンゴの湯」
【本州最南端の温泉】という名前に惹かれて、地元の人が行く、串本温泉「サンゴの湯」に行ってみた。500円と地元価格で安い。 中は狭いけれど(露天風呂もないけれど)、高張性温泉なので高い塩分濃度で体がすぐにあたたまった。 「ないものを探す減点方式」よりも、「あるものを探す加点方式」の方がご機嫌に生きられる。 温泉分析書を見ても、成分総計12.377g/kg(12000mg/kg!)もあるので、1g/kg(1000mg/kg)以上あれば通常の温泉でも濃厚だと思えば、なかなかの高濃度温泉。 泉質: ナトリウム・カルシウム塩化物泉(中性高張性温泉) ちなみに、高張性温泉とは、人間の体液(浸透圧)よりも成分濃度が濃い温泉のこと。 等張性は8〜10g/kg(人間の体液とほぼ同じ:約0.9%)で、高張性は10g/kg以上(人間の体液より濃い:濃度 1% 以上)となる。 成分が1リットルあたり10グラム以上溶け込んでいる濃い温泉の時に高張性温泉と呼ぶ。日本でもそんなには多くない。 ちなみに、海水は塩化ナトリウム約35g/kg(約3.5%)。 一般的な高張性温泉は、


橋杭岩 空海と天邪鬼 未完成の美
本州の最南端は、和歌山県串本町にある「潮岬(しおのみさき)」。 東京の八丈島と緯度が近い。 東京(竹芝)から八丈島へのフェリーは、南下して片道11時間くらいかかる。その同じ緯度に陸路で行けると考えると不思議。 本州最南端の碑から、「橋杭岩」までは車で約10分ほど。 和歌山県串本町にある国の天然記念物「橋杭岩」には、弘法大師(空海)と天の邪鬼が「一夜で海に橋を架けられるか」を賭けたという伝説が残っている。 熊野を旅していた弘法大師空海は、紀伊大島へ渡る手段がなく困っている住民のため、海に橋を架けようと思い立った。 「天の邪鬼」と賭けをすることになり、協力して巨岩を海に並べ始めた。 手際の良い空海が橋の杭(岩)を並べ終えそうになり、負けを恐れた天の邪鬼は「コケコッコー」と鶏の鳴き真似をして朝が来たと見せかけた。 すると、空海は本当に朝が来たと思い込んで作業を諦め、その場を去ってしまったため、現在のように橋の「杭」に似た岩柱だけが海に一列に残された。 という、すごく面白い話。 河合隼雄先生だったら、ユング心理学や深層心理学の視点から読み解いてくれそうだ


ケープペンギン@すさみ町立エビとカニの水族館
和歌山県すさみ町の「道の駅 すさみ」には、「すさみ町立エビとカニの水族館」があって、可愛いペンギンを見ることができた。道の駅でペンギンがみれるのは珍しい。 スタッフの方に聞いたところ、「ケープペンギン」らしく、アフリカ大陸に唯一生息する暖かさに強いペンギンとのことだった。 そして、白いお腹にある黒いポツポツとした斑点は、人間の指紋のように一羽ずつパターンが異なり、個体識別の目印になる!?、と。 ペンギンは寒いところに住むイメージがあったが、ペンギンの祖先はニュージーランド周辺で誕生したとされていて、そこからエサを求めて海流とともに各地へ広がった。南極から流れてくる冷たくて栄養豊富な「寒流(ベンゲラ海流)」に乗って北上し、そのままアフリカ南端の環境に適応したらしい。 水族館の中に入る時間がなかったものの、道の駅の駐車場からエサやりをしているペンギンたちの姿を見れて、温泉と同様に体も心も和んだ。