定山渓温泉@札幌
- 7月21日
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「豊平峡温泉」は札幌から車で1時間くらいだった。
帰りに、豊平峡温泉より手前の「定山渓(じょうざんけい)温泉」に立ち寄った。札幌から40分ほどの距離だから、札幌から一番近い温泉街ではないのかな。

定山渓温泉の歴史は、一人の修験僧が私財と命をなげうって築いた湯治場から始まったらしい。
1856年には、北海道の命名者である松浦武四郎がこの地を訪れ、温泉が湧き出ている記録を残しているらしい。もちろん、ここは動物やアイヌの方々など、昔から北海道に住んでいた人たちは享受していたのだろう。記録に残っていないだけで。
1866年に、岡山出身の修験僧・美泉定山(みいずみ じょうざん)がアイヌの人々の案内でこちらの泉源と出会い(傷ついた鹿が湯浴みをしている光景を目撃したと)、病に苦しむ人々のための湯治場を開いたことが、温泉街の始まりになったとのことだ。
当時は道すらない原生林で、定山は独力で道を切り拓き橋を架け、正式に「定山渓」の名が誕生。定山自身も政府から「湯守(ゆもり)」に任命されている。
1874年には、開拓使の制度変更で湯守の職を解かれてしまい、1877年には定山は何も告げず温泉街から姿を消した。




温泉地には、こうして人々のためになりたい、病を治したい、という医療の切実な思いが大きく開かれるきっかけになっていることが多いが、時間が経つと原点が忘れられてしまうことが残念。。
大正から昭和初期には、定山渓を結ぶ定山渓鉄道が開通し、「札幌の奥座敷」として一気に街並みが近代化した。
今は、大きく栄えた巨大ホテルと、廃墟となった巨大ホテル(しかも一番長めがいい渓谷の場所)が混在していて、時代のつなぎ目を象徴するような場になっている。


ただ、人や社会がどうあろうと、源泉の泉はコンコンと湧き出ている。
定山渓温泉の泉質は、ナトリウム塩化物泉(中性低張性高温泉)。
泉質は塩化物泉で一般的なものだが、この地で驚くのは、「56箇所の泉源」があることと、そのほとんど川岸や川底の岩盤の割れ目から自噴(自然湧出)していること。
毎分およそ8,600リットルという圧倒的な湧出量も驚く。
「源泉かけ流し(放流式)」の浴槽では、人間の手で定期的にお湯を全入れ替えするだけでなく、「湧出量によって、勝手にお湯が常に自動で入れ替わっている」という状態が作られている。
温泉の世界では、浴槽のすべてのお湯が新しい源泉に入れ替わる時間を「ターンオーバー時間」と呼ぶが、一般的に、浴槽の容積に対して「2〜3時間で1回転(全量入れ替え)」する量の源泉が注がれているのが、最も新鮮で贅沢な温泉(鮮度抜群)の目安とされている。
定員6人ほどの小さめの浴槽(お湯の量 2,000リットル)があるとすると、ここに毎分15リットルの源泉を流し込み続けると、2時間で2,000リットルになる。つまり、「人が何もしなくても、2時間ごとに完全にお湯が新品に入れ替わっている」ということ。
だから、定員6人の小さめの浴槽(お湯の量 2,000リットル)なら、「毎分15リットル」の源泉が出ていれば鮮度抜群の「源泉かけ流し温泉」になるわけで、定山渓のように湧出量が多い場合(毎分8,600L)は、それなりの量の温泉旅館を「源泉かけ流し温泉」できる。
もちろん、100人くらい入れる巨大なお風呂を作ったり、温泉旅館が必要以上に増えてしまうと、いくら毎分8,600L出ていても、「毎分15リットルで6人のお風呂を源泉かけ流しにできる」ことを基準に考えれば、限界が来ることもわかる。
だからこそ、浴槽にドバドバとお湯を注ぐと、すぐに源泉が底をついてしまうので、一度浴槽に溜めたお湯をフィルターでろ過し、塩素などで殺菌して何度も使い回す「循環ろ過式」を採用せざるを得ない。
この場合、お湯が自動で新品に入れ替わらないため、法律や条例に基づき「毎日、または最低でも週に1回以上」などのタイミングで、人の手によって完全に湯を抜き、清掃・全換水を行う必要がある。
湧出量が多いということは、「入浴中も常にお湯が新品に入れ替わり続けている(=鮮度が高い)」ことが多い場所であるけれど、それに加えて「毎日お湯を全部抜いてピカピカに掃除する」ことも大事なことで、お湯と人とが常に清浄(清らか)な空間に維持しているからこそ、温泉文化は成り立っているわけです。
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「ぬくもりの宿 ふる川」の日帰り温泉に入ってきた。ここも巨大なお宿なので、源泉100%かけ流しのお湯は、離れ湯処「奥の湯 ゆ瞑み(ゆめみ)」しかなかった。

ただ、私はそこまで「源泉かけ流し原理主義者」ではないので、源泉の湯気をそのまま利用した「温泉蒸し湯」が気に入った。(HPに書いてあった「水素風呂」も入ってみたかったが、よく分からず。)
源泉湯気の「温泉蒸し湯」は贅沢で、まさにルフロのTOJI TOKYOでやっている、粘膜経由でミネラルを吸入・吸収する蒸気浴。
温泉蒸し湯(蒸し風呂)の室内温度は、45℃くらい?で少し蒸し熱いくらいで最高だった。蒸し湯があるだけで、温泉のこだわりや愛を感じて素晴らしかった。
定山渓温泉
ぬくもりの宿 ふる川
〒061-2303 北海道札幌市南区定山渓温泉西4丁目353
泉質:ナトリウムー塩化物温泉(低張性・中性・高温泉)


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