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『あの人に会いに 穂村弘対談集』毎日新聞出版 (2019)

October 21, 2019

『あの人に会いに 穂村弘対談集』毎日新聞出版 (2019)を読んだ。

 

 


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<内容紹介>

短歌のみならず、エッセイ、絵本、翻訳、書評、評論など多岐にわたるジャンルで活躍する気鋭の歌人である著者が、表現者となる前から作品に触れ、憧れていた表現者たちを訪ね、創作の根源の秘密に迫る対談集。

 

この世にこんな傑作があることが信じられなかった。溢れそうな思いを胸の奥に秘めて、なるべく平静を装って、その人に創作の秘密を尋ねることにしよう。(まえがきより)

 

〔もくじ〕
「よくわからないけど、あきらかにすごい人」に会いに行く――穂村弘
谷川俊太郎(詩人) 言葉の土壌に根を下ろす
宇野亞喜良(イラストレーター) 謎と悦楽と
横尾忠則(美術家) インスピレーションの大海
荒木経惟(写真家) カメラの詩人
萩尾望都(漫画家) マンガの女神
佐藤雅彦(映像作家) 「神様のものさし」を探す
高野文子(漫画家) 創作と自意識
甲本ヒロト(ミュージシャン) ロックンロールという何か
吉田戦車(漫画家) 不条理とまっとうさ
装幀:横尾忠則 撮影:野澤亘伸
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対談相手は大物の方ばかりでどれも面白かったけど、横尾さんの発言がやはり群を抜いていた。
横尾さんは、何層の世界を同時に生きているんだろうか?
目の前で語り掛けられているような、自然さと、次元を突き抜けた異界とが同居している。

 

横尾さんが言う「資本の論理から自由になる」というのは、ますます現代のテーマじゃないかなぁ。
人付き合いなんて、まさにこの典型で、だからこそ大切なんじゃないかな、と。

 

 

ちなみに、横尾忠則さんと穂村弘さんの「えほん・どうぶつ図鑑」芸術新聞社 (2013)も素晴らしい本です。

 

 

 

 

 

 

 

横尾さんに最初に会った時、最初に聞いた質問。「三島由紀夫の死」に関することと、「人間の霊性(Spirituality)」に関すること。
その時の返答で
「芸術と礼節の交点に霊性が宿る」
三島由紀夫と横尾さんの合わさった言葉を、自分は宝物のように大切にしている。

→●「芸術と礼節の交点に霊性が宿る」(文學界 9月号)(August 23, 2019)

 

 

 

『あの人に会いに 穂村弘対談集』より

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横尾『たいていの人は表現の意識が強すぎるんですよ。
表現の意識なんて捨ててしまえばいい。
いったい何を表現するんですか、表現するものなど何もないじゃないですか。
強い表現意識が逆にインスピレーションのバリアになると思うんですよね。
というより、手にするものがすでにインスピレーションだと思いますね。
ぼくはいつも表現者はインスピレーションの大海の中を漂っているように思いますね。』
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横尾『竹に雀が止まっていてもヴィジュアルスキャンダルにはならない。
三島由紀夫さんは、ぼくの作品を「竹にコカ・コーラが接ぎ木されている」という言い方をしていましたけど、そうやって本来合わないもの同士を合わせた時に発生する衝撃波のようなものですよね。
シュルレアリスムのデペイズマンと同じ理論ですよね。ぼくは自分の作品に関しては、そうなってるかどうかを判断基準にしています。』
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横尾『すごいと思う人とは、いつも一緒に仕事をしていましたよ。
寺山修司も唐十郎も土方巽も。すごいと思う人とは次の瞬間から一体になっているんですよ。大島渚も一柳慧も。自然とくっついてしまうんです。細胞分裂の反対ですね。』
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横尾『あのころじゃ、誰かが指導したりプロデュースするという関係ではなく、自然と結びついて、一緒に活動していた感じでしたね。資本の論理から自由だったんですね。』
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