神戸は神の戸 横尾忠則現代美術館
GW話の続き。
熊本に帰り、色々と記憶を揺さぶられた。
そのまま東京に戻るのも点と点の旅でつまらないな、と思い、神戸へ立ち寄ることに。
目的は、横尾忠則現代美術館、宝塚の手塚治虫記念館。 自分の人生に大きな影響を与え続けているお二人は、近いところで生まれ育っている。
神戸はなんだかすべてに余裕があって、ゆとりがあって、素敵な街だ。
自然と人工とが適度な距離感を保ちながら均衡をはかっている。


神戸、宝塚ではMAMIUMU(田中 真由美さん)にお世話になり、宿泊もご自宅にお世話になってしまいました。(本当にありがとうございました!)

まゆみさんは、ダムタイプ(Dumb Type)!のメンバー。 1984年設立の伝説的なアーティストグループ。1995年に中心メンバーの古橋悌二さんが亡くなった後も、メンバーを変えながら活動は現在まで続いている。
Youtubeに貴重な動画が残っていて、いま見返してもいかに先駆的なことに挑戦していたかがよく分かる。
先日もロームシアター京都で、高谷史郎さんを中心にダムタイプ新作ワークインプログレスがリバイバルされていたり、いま時代が求めているのかな。

dumb type S/N New23特集です。
●dumb type S/N 1/2
●dumb type S/N 2/2
横尾忠則現代美術館では『横尾忠則 大公開制作劇場』をやっていた。5/6まででギリギリ滑り込んだ。「公開制作」をテーマにした展示。いろいろな美術館で横尾さんは「公開制作」をしている。
横尾忠則現代美術館(兵庫県立美術館王子分館) 〒657-0837 兵庫県神戸市灘区原田通3-8-30


アトリエで一人孤独に絵を描き続けると生まれてくる絵もあれば、 衆人環視の中で、観る人の想念エネルギーを注入することで生まれてきてしまう絵もある。
ちょうど、銀座SonyParkに寄せた自分の文章に、同じようなことを書いていたので驚いた。 孤独に自分ひとり掘る井戸と、仲間と共に掘る井戸は、それぞれが大切で、人生に意義がある。

どの絵も素晴らしく、呆然とするものばかりだった。
やはり、自分は横尾忠則さんの絵からは、無限の泉のようにイマジネーションを駆り立てられるんだよなぁ、と改めて。
好きとかの感情を越えた強い魂の絆のようなもので、自分は横尾さんの全作品に惹きつけられ続けている。
神戸まで行った甲斐があった。
絵のデータはインターネットでどこでも見れても、生の絵はその場にいかないと見ることができない。








横尾忠則現代美術館の近くにあった老青記での焼売はおいしかったなぁ。





神戸から宝塚に移動。
宝塚に向かう今津線では、車掌さんのところに席をとった。 見やすいように窓が広くとってある。 阪急電車は、乗る人のことをよく考えている電車だなぁ、と感動。
電車は人を運ぶだけの機械ではなく、夢をも運ぶ。
車掌さんの所作が、まるでお茶会での茶道の所作のように無駄のない動き。心臓の緊急治療をしている時も無駄のない所作を求められるので、その一挙一動にこそ、自分は惹き込まれた。






宝塚にある真由美さんのご自宅に一泊させてもらった。
そこで見せてもらった、手塚治虫先生の直筆サインにはのけぞった。直接もらったらしい!
手塚せんせー!!
手塚先生が実際にこの本を手に取って呼吸をして書き込んだのかと夢想すると、目の前に手塚先生が現れるような幻影が。
最近、ベレー帽をかぶっていると手塚治虫風だと言われて、ひそかにうれしい。
自分にとっては神様仏様手塚様です。




漫画を愛するお父様のちょうど誕生日に訪れたというのも、光栄でした。

