安野光雅美術館と森鴎外記念館 津和野 青い空

津和野を出る少しの時間で、安野光雅美術館と森鴎外記念館に。



安野光雅美術館は、安野さんらしい几帳面できめ細やかな調和的な美術館。

美術館っぽくなく、童心に戻り人生を学びなおす学校のような場として空間だった。


空間に満ちた清潔感、ポスターの張り方、配置・順番・間、など、すべてに美意識が込められているかのような調和的な空間。

安野光雅さんは絵はもちろん文章も素晴らしく、絵本を全身で読むような見ごたえがある展示。

今年で開館20周年。そして安野さんの追悼を兼ねたシェークスピア特集の時期だった。


安野光雅美術館

〒699-5605 島根県鹿足郡津和野町後田イ60‐1














森鷗外は哲学者の西周(にしあまね)の親戚で、森鷗外も西周も津和野の生まれ。子供の頃から秀才と誉れ高かった森鷗外を東京に誘った。


哲学者の西周(にしあまね)は、、明治期に多くの翻訳語をつくった人。

「哲学」、「藝術(芸術)」「理性」「科學(科学)」「技術」「心理学」「意識」「知識」「概念」・・・・彼が作った言葉を使ったことがない人はいないだろう。

そして、森鴎外は日本国の軍医のトップまで上り詰めつつ、同時に作家としても広範な仕事を続け、東洋と西洋、個と組織、・・・あらゆる矛盾を高い次元で両立させようとした稀有な人。


組織の中でいかに個を埋没させず、エゴイズムではなく孤高で神聖なる個を貫いて生きるのか。

そうしたことは森鴎外から多くのことを学んだ。


鴎外の生家跡にも、きれいな花がたくさん植えてあり、手入れが行き届いた空間に鴎外への敬意を感じる。



森鴎外旧宅・森鴎外記念館

島根県津和野町町田イ238

















津和野には隠れキリシタンの殉教の地(乙女峠)もあり、長崎からこの地にまで連れてこられた理由は何なのかと、興味は尽きなかった。













久しぶりの空の旅で、空の青さを改めて知る。

こんなに深い青が、見えない場所で常に展開されているのかと。


人間の感情も、雨や嵐のような場面もあるが、そのもっと心の上の階層にはこういう静寂な青が広がっているんだろうなぁ、と。