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コンドルズ『BORN TO RUN』@彩の国さいたま芸術劇場

  • 執筆者の写真: inaba
    inaba
  • 6月7日
  • 読了時間: 2分

コンドルズ埼玉公演2025新作『BORN TO RUN』@彩の国さいたま芸術劇場を見た。


結成29年目!のコンドルズ。あらゆる舞台表現が込められた抱腹絶倒の舞台。最高だった。




意味が無さそうだけどなんとなく記憶の底に残っているものを、どぶさらいか、どじょう救いのようにかき集めながら、全てを連想でつなげていく。


わたしたちが日常慣れているのは論理世界。

子どもや夢、芸術や詩の世界で活躍しているのは倫理ではなく、むしろ連想や比喩世界のようなもの。


マジカルバナナの遊びのように、バナナと言ったら黄色、黄色と言ったら注意、注意と言ったら崖っぷち、、、みたいに、論理でA→A'→A''につなげていくのではなくて、その瞬間に浮かんできたイメージの連鎖で、つなげていく。A→2→あ→!→・・みたいに。


バナナと崖とは、論理でつながらなくてもイメージや連想では紐づいている。紐づけているのは個人の固有の心の歴史であったり、個人の固有の身体の歴史であったりするので、そこには個人の必然性がある。イメージの連鎖を身体で物理的につなげながら、観る側もそれぞれの心や体の歴史と繋げ合わせながら固有の物語を編んでいくように舞台を体験する。


そうした舞台を編むためには、子どものように偏見なく自由である必要があるし、その自由さとご機嫌さにおいて、舞台と観客は強い絆で結ばれる。


コンドルズは、そうした自由表現において極北の地にいながら、とことん自由だ。 大人の心の中にあって使われなくてしまってある子どもの魂を魂振りのように振動させて活性化させてくれる。



素晴らしい舞台だった!


コンドルズを見たことない人は見てほしい。演劇のようでコントのようで、シュールのようで、それでいて中心軸には揺るぎなくダンスがあり、コンテンポラリーダンスの常識が崩壊するかと。



再度。

良平さん、令和7年春の紫綬褒章、おめでとうございました!

●『BORN TO RUN』


●コンドルズ



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