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「ミッション∞インフィニティ|宇宙+量子+芸術」+『湿地』(東京都現代美術館)

  • 4月28日
  • 読了時間: 3分

東京都現代美術館。「ミッション∞インフィニティ|宇宙+量子+芸術」。




宇宙や量子などのサイエンス領域とアートのコラボでの「世界の成り立ち」や「見えない世界」について考える企画展。



量子もつれ(量子エンタングルメント)は、2つ以上の粒子が、互いにどんなに離れていても「一蓮托生」のような特別な関係にあること。量子もつれ(量子エンタングルメント)は2022年のノーベル物理学賞を受賞。



人間関係や、「縁」というものを考える時に示唆に富む話。

常に誰かの行動が誰かへと影響しているとすれば。



2枚の「コイン」が量子もつれの状態にあるとき、1枚を自分の手元に置いて、もう1枚を海外の友人に送る。手元のコインを投げると、回っている間は「表でも裏でもある」状態だが、「表」だと確認した瞬間、海外に郵送された遠方のコインも同時に「裏」と確定する、ということらしい。どちらが表になるかはランダムだが、「一方が決まれば、もう一方が同時に決まる」というペアの関係が、距離に関係なく成立する。



量子もつれも、私たちが住む3次元空間では離れた2つに見えるけれど、もっと深い次元では一つのつながった存在である、ということなのかもしれない。ただ単に同じ現象を違う視点で見ているだけで。



海外で起こる火山と日本近海のプレートが数千キロ離れていても、地球内部のマントル対流という一つの巨大なエネルギー循環の中でつながっていて、地球全体を一つのシステムとして見れば、すべては一連の動きでもあり。



とにかく、ミクロレベルの量子世界を考える時は、既成概念から自由になって考えることが必要で、その辺りの頭の柔軟体操がアートと近しいのだろうと思う。



そういう意味で、普段使わない脳の回路を使う面白い展示だった。



「ミッション∞インフィニティ|宇宙+量子+芸術」は5月6日まで。この展示が終わると「(UN)KNOWN HIROKO KOSHINO ―新説/真説 コシノヒロコ―」があるみたいで面白そう。いまエリックカール展もやっています。









ちょい前に終わったが梅田哲也・呉夏枝のコラボ展。『湿地』」(東京都現代美術館)(Tokyo Contemporary Art Award 2024-2026受賞記念展)も観た。



おふたりが取り組んできた「海路」や「水路」といったテーマから、水と陸の境界である「湿地」というタイトルが導き出された。それは、量子もつれのように、「別々に存在するように見える表現が、深い部分で混ざり合い、一つのシステムとして機能する」ということでもあるのかと思った。



東京都現代美術館は埋立地でもあり、カチッとした建築の中に「水」という流動的な要素を通すことで、歴史と現在、個人の記憶と社会の構造が「湿地のように混ざり合う」体験を生み出していた。



呉さんは、個人の記憶や家族の歴史を、「織る」「染める」「声を重ねる」という行為を通して表現し、梅田さんは、「水」という動的な要素を物理的に引き込む。



かつてここが湿地(埋立地)であったという「土地の記憶」を、水や音の動きによって現在に呼び起こすように。


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