

視点はそうして交叉する
自分は、2011.3.11の後、福島に医療ボランティアで何度も足を運んだ。 医療には即効的な力があり、だからこそ急性期には必要とされた。 ただ、だからこそ、やればやるほど、医療の限界も強く感じた。 できることが分かることは、できないことが分かることでもある。 ...


毛もの
赤ちゃんを見ていて、人間は「獣(けもの)=毛もの」として始まるのだな、と改めて思った。改めて驚いた。 敢えて「毛もの」として出てくるのは、産道(参道)を通りやすくするためか。母への愛ゆえか。 言葉は面白い。 獣(けもの)は、毛もの。 動物は、動くもの。 ...


誰もが通った道
首がすわる、という状態の不思議さについて。 赤ちゃんと共にいると、色々と感じることが多い。 自分の発達過程を鏡で見ているようだ。自分の過去が目の前に展開される不思議さ。PCに向かう時間も少なくなる。 まず、首がすわる、という現象。 ...


メビウスの輪のように
自分の長男は、月の引力から強い影響を受けて、この世界への好奇心が強かったせいなのか、予定日より1ヶ月早く生まれてきた。 長男が生まれた日は6月10日で、それは母方の祖父の誕生日と同じだった。 奄美大島生まれの亡き祖父からは、つい3週間前に戦後のシベリアでの手記を受け取ったば...


剥き出しのいのち
2017(平成29年)6月10日に子どもが生まれました。 こちらの世界にようこそ! 十月十日(とおつきとおか)の計算で行くと、予定日は7月6日頃だった。 一か月も早く生まれたのは、月の強い影響。 6月9日は強い満月(Strawberry Moon)だった。...


島と海と海底火山、星
5月28日に横浜美術館で行われたヨコハマラウンド。 ヨコハマトリエンナーレ2017のプレイベントとして、本当に楽しい時間だった。 今回のヨコトリのテーマは『島と星座とガラパゴス』。 このテーマを聞いた瞬間、なぜか村上春樹さんの「パン屋再襲撃」という大好きな短編のイメージが溢...


時を超えて受け継ぐもの
鹿児島に行ったことも影響したのか、亡くなった祖父から思いがけないものを受け取った。 3/11放映のNHKスイッチでの大友良英さんとの対談の中で、 「在宅医療をしていてよかったのは、戦争体験者の生の声を遺言のように受け取ることがたくさんあったことです」 ...


下学上達
論語の「下学上達」(憲問篇)という言葉が好きだ。 身近なことから学びを始め、真理へと到達していくこと。 子供の時の問いを大人になっても問い続け、子どもの素朴な感性を保ち続けることと似ている。 リンゴが落ちていることから万有引力へと理解が至るのか、夏至のときだけ底が見える井...


「井戸」を抜けて
「みみずくは黄昏に飛びたつ」(村上春樹、川上未映子)を読んでいる。 --------- P108-109 (例えば、ヨーロッパにおける神話の形って、いわゆる聖書とギリシア神話みたいなものの二本立てで、自分自身と神話世界がはっきり分かれていますよね。でも日本人の感性としては、...


神話、音、衣
EGO-WRAPPIN'の中納良恵さんはいつもお洒落でセンスがいい。 衣服や衣に気を使うことは大事なことだと思う。 お洒落やファッションを恥ずかしがる必要はない。 むしろ、恥ずかしがっている自意識の方が、自分は恥ずかしいとさえ、思う。...