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山形ビエンナーレ3週目も多彩・多層です。


山形ビエンナーレ3週目。


体は一つしかありませんが、同時に色んなイベントが開催されているので、あちらへ行き、こちらへ行き、、で大忙しです。どれも面白いものばかり!


わたしからの現場レポート。



 

■マツーラユタカ、ミスミノリコ、umui ヤマガタセンスオブワンダーシーズナルテーブル



 


マツーラさんとミスミさんは、野口整体を共に学んだ学友でもあります。笑

お二人夫婦の人間性が出てくるような素敵な場のしつらえ!




マツーラユタカ(物書き料理家、manoma)

ミスミノリコ(暮らしの装飾家、manoma)

umui(料理人)

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四季の恵みがくっきりとした輪郭を重ねる出羽の国。 その季節の情景を山形ビエンナーレのテーブルへ。

光と影、命の連なり 五味五感、時間と空間 気配と余韻…

季節のうつろいに耳をすませ、目の前のことにただ向き合い、しばし心身を預けて、立ち上がる世界と戯れる。 感覚をひらく食のセッション。山形の大地の恵みをいただきながら、ひとりひとり内なる時間にダイブし、今ここを味わうこと。自分の中で顕在化してくる感覚と、呼び覚まされる記憶、呼応する空間、場を囲んだ人同士に生まれる共有意識。食の体験をキーにしながら、拡張していく感覚そのものを味わいください。

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バイオアーティスト、ホアン・マヌエル・カストロによる『FORMATA 地球外的で、活動的で、自発的な実体』


地球上にある生命は、水とDNAが基本。

ホアンさんの作品は、水も酸素もない空間、アンモニア、一酸化炭素、アルゴンガス、液体ホルムアミドの中で、動き、自己分裂する物質を作成し、生命とは何か?を、地球以外の惑星の生命を想像するように促す作品です。

1時間ほど現地での対談もあり、ホアンさんの作品の意図がさらによく理解できました。


わたしは「いのちの場」に関する作品だと感じました。 「いのち」を成立させるには場が必要で、わたしもそうした「場」の一環として、芸術祭を構想しています。


あらゆる「いのちの形」に対して、開かれた想像力をもって作品と対峙してみてください~。








 

中山晃子さんのソロパフォーマンス『Alive painting 山の観察』



ひとつの水滴も、球体を形成する不思議な自己組織化の力。ひとつひとつの水滴の流れをじっくり見たことはなくても、水の流れ、川の流れという全体は知っている。


人間のいのちを成立させている細胞やあらゆるミクロな現象。そうしたことを考えなくても、人間は全体としてうまく機能している。


そんな風に色々と無意識を活性化させられるとってもCreativeな時間でした。

こんなミクロな美しい世界が、この今も展開されているとは、この世界は本当に摩訶不思議な世界ですね。








 


ゲッコーパレードの野外演劇。

しかも、ゲーテのファウスト。

野外がすべて舞台。屋根のない演劇!

客も演者も動きながら常に舞台が変動して素晴らしい。









文翔館の展示の中でも、演劇が行われた。

文翔館の展示自体が、日常空間にメビウスの時間のように非日常空間を作り出した空間で、その中に入れ子状にさらに非日常としての演劇空間が入り込み、何重にも見立ての構造が入り組み、摩訶不思議な世界に誘われた。


ファウストは、わたしも岩波文庫(相良 守峯訳)、新潮文庫(高橋義孝訳)、集英社文庫(池内 紀訳)と3パターンの翻訳で読んでいるほど好きな本ですが(文語体で読みにくいからこそ味のある岩波文庫版が一番好きです)、ファウストにはホムンクルスという人工生命の話が出てくる。山形ビエンナーレでも、こうした「新しい生命」は何度もテーマとして現れてくる。こうして作品や作家同士が深い部分で呼応しあっていることにも驚く。









やはり演劇は素晴らしい。

演劇は最初から大多数へとベクトルが向けられていない。最初から、少数へ、その少数の同じ場を共有した人の深いコアな部分へと、ベクトルが向けられている。だからこそ、演劇人は骨太の人ばかりだ。



9月18日(日)+9月19日(月)も16:30−17:45に文翔館の前庭+議場ホールで繰り広げられますので、ぜひ見に行ってください!






 


夜はすずらん通りの「光の鳥」吉田重信、を見に。



消えたろうそくを、小さい子供も自主的に光を灯していて、そうしたあらゆる光景がほんとうに美しく奇跡的な時間でした。


とまあ、盛沢山!な山形ビエンナーレ。

もう3週目で、次の4週目で9月中で終わりですので、お見逃しなく~!


















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