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「印象派への旅 海運王の夢 バレル・コレクション」@Bunkamura

渋谷Bunkamuraのザ・ミュージアムに、「印象派への旅 海運王の夢 バレル・コレクション」展を見に行った。

Bunkamuraはいつもセンスがよくて、常に信頼している。 絵も映画も舞台も、いつも少し先の未来から手招きしているような展示が多い。学芸員さんの審美眼がすごいんだろうなぁ!

 

今回はウィリアム・バレル(1861-1958)という、イギリス、スコットランド地域の「海運王」として活躍した人物のコレクション。

グラスゴーは、英国随一の海港都市で、美術作品も多くやりとりされていたらしい。

バレルの約9000点のコレクションの多くを地元グラスゴー市に寄贈。ポロック公園内にバレル・コレクション(The Burrell Collection)として一般公開されている。同館が改修工事で閉館中のため、はじめて海を越えて今回の展覧会が実現したらしい。

主に1900年前後の作品が多いが、一人の人物が集めた作品のため、選び方に統一性があって、とてもよかった。

特に室内を描いた小さい絵は、あまりの臨場感ゆえに、絵に吸い込まれそうになった。 セザンヌが描いた果物の絵は、自分が何に惹かれているのかまったくよくわからないのだが、とにかくその場からはなられない程見続けてしまう。矛盾した心理状態で自分の脳が麻痺しそうになってしまうほどで、その魔術的な絵が持つ力に、改めて驚いたものだった。

そして、個人コレクションなので、どの作品も恐ろしく保存状態がいい!いままさに、隣で絵を描いてかけたかのような、キラキラとした光沢感と新鮮さがオイルキャンバスからあふれていて、そのことにも驚いた。

自宅に戻り、図録をなめるように見返してみたが、やはり紙で印刷されると、あの瑞々しい生の絵の迫力が薄れてしまう!画像データになってしまう!!

ぜひ生の絵を見に行ってください! とっても質の高い展示でした。

心の栄養を!

6月30日まで。

展覧会の撮影OK地域より

図録より

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