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若き音楽家たちの熱

August 7, 2018

日曜は、バイオリニストの友人、本郷幸子さんが主宰する「音語り」の企画に行く。


世界の第一線で活躍するヴィオラ奏者、村上淳一郎さんを核として、若き音楽家たちが集う。

3日の公開練習を経て、4日目に本番を行うという、斬新かつ教育的な企画。

自分は本番のみに参加したのだが、とても素晴らしい演奏会だった。

 

・・・・

村上淳一郎さんは1977年生まれとあるので、自分より2歳年上の41歳。今はドイツのケルンWDR交響楽団で活躍されている。

共演する人たちは、一番若い方で16歳で、20歳台が中心。

ピアノ、ヴァイオリン、ヴァイオリン、チェロを真摯に学ぶ20代前半の若き音楽家たち。

 

一般的な演奏会では、プロの演奏家たちが行う完成された最終形としての演奏会を見ることになるが、この企画はすこし違い、それがまたよかった。

 

若い演奏家が、3日の集中特訓の中で急速に成長していくプロセスまでも、公開練習として見に行くことができる。素晴らしく教育的な企画だ。演奏家も練習が公開されていても、恥ずかしがらずに必死に学び取り成長しなければいけない。

 

若い人たちも、世界で活躍する経験豊富な村上淳一郎さんの一言一言が、重く深く響くだろう。今わからなくても、10年後に分かるかもしれないし、本当に貴重な経験だ。

 

 

本番でのモーツァルトの弦楽三重奏、弦楽五重奏は本当に素晴らしいものだった。


若い人たちの気迫、慎重になりながらも時に大胆で力強い演奏。
演奏の調和がほどけそうなときは、ヴィオラ奏者の村上淳一郎さんがぐいぐいと集団をまとめあげていく。そういう全体性にも心を打たれるものがあった。

 

自分はプロの演奏家ではないので、細かいミスタッチなどは分からない。どこを間違ったとか、どのフレーズが難解だ、とかは全く分からない。

だからこそ、音楽が伝えるエネルギーをこそ、一番重視している。


聞き手にとって、音楽は聞き手に何が伝わったか、それこそが一番大事なことではないかと思う。
弾き手から聞き手へと音楽への思いや愛が伝わる。聞き手は無限にいろいろなものを感じる。

それが一番大事なことではないかと思う。

 

今回の演奏会は、こちらに伝わってくるものが多く、とても深い体験になった。

村上淳一郎さんのヴィオラ独奏によるバッハの「シャコンヌ」も、バッハの思いが伝わってくるかのような、真摯で強く、そしてしなやかで暖かい何かが、包み込むように伝わってきた。


村上淳一郎さんや、主催の本郷幸子さんの純粋なる音楽への思い、
そして若い演奏家の方々の純粋なる思い。
世代から世代へとトーチが渡されていく。

聞き手も、その目撃者であり証人となる。

 

 

素晴らしい企画!

 

今後もこうした野心的な試みが、もっともっと広まっていけば素晴らしいな、と思う。音楽界だけではなく、あらゆる領域で必要なことだろう。自分も医療界においては中堅の立場にいるつなぎ目の立場なので、特に強く感じる。


演奏家のみなさん、ほんとうに素晴らしい演奏でした。胸が熱くなりました。
音楽に最も大切なものを、聞き手も教わるような、そうした体験でした。

 

 

 

 

 

 

8/5(Sun)音語り
<曲目>
モーツァルト(1756-1791) / 弦楽三重奏のためのディヴェルティメント K.563 (第1楽章 ・第4楽章)
モーツァルト / 弦楽五重奏第4番 K.516(第1楽章・第3楽章)
J.S.バッハ(1685-1750) / 「シャコンヌ」(ヴィオラ独奏)
メンデルスゾーン(1809-1847) / 「無言歌」より
ブラームス(1833-1897)/ ヴィオラソナタ第2番

<演奏者>

●村上 淳一郎(ヴィオラ)
●上川 佳連(ピアノ / ブラームス)
●清水 ちひろ(ヴァイオリン  / 弦楽五重奏 第1楽章)
●土屋 優喜(ヴァイオリン / 弦楽五重奏 第3楽章)
●高橋 英梨子(ヴァイオリン / 弦楽五重奏 第3楽章)
●後藤 俊太郎(ヴィオラ / 弦楽五重奏)
●粒来 琳(チェロ / 弦楽三重奏)
●加藤 歩(チェロ / 弦楽五重奏)
●関岡 春佳(ピアノ / メンデルスゾーン)
●本郷幸子 (ヴァイオリン/ 弦楽五重奏 第1楽章・弦楽三重奏)


■José Blumenschein, Junichiro Murakami Mozart Sinfonia Concertante

 

 

 

こちらは、我が家にあるレコード

 

 

モーツァルトの

・弦楽五重奏曲第4番ト短調 K.516、第5番 ニ長調 K.593(アマデウス弦楽四重奏団)

・弦楽四重奏曲曲全集(バリリ四重奏団)(11枚組ボックス)

・ハイドン・セット(弦楽四重奏曲:K.387、K.421、K.428、K.458、K.464、K.465 )(スメタナ四重奏団)

・・・など。

 

どのレコードも本当によく聞いている。

ベートーヴェンの弦楽四重奏曲とはまた違う良さがある。

 

 

生演奏を聴いてあらためて聞くと、また聞き方も深くなる。

 

 

 


 

 

 

 

 

 

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