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江之浦測候所(小田原文化財団)

杉本博司さんの探求の果てがつまりにつまった江之浦測候所。レセプションにお呼びいただき行って参りました。構想から20年以上かけてつくりあげたらしい。それだけでもすごい。

小田原から根府川あたりの海と水平線は圧倒的にうつくしく、電車の中でもあっと息を飲むほど。電車内のみなさんが、驚かないのが不思議なほど。

江之浦測候所は、そうした圧倒的な海の光景や体験を思う存分堪能できる場所に建っている。陸と海と空の境目が感じられず、すべてがつながっているように見えて不思議な場所だ。

この江之浦測候所では夏至や冬至の日光ラインもデザインの中に組み込まれていて、それもまた古代日本の聖地への敬意を感じた(日本のレイラインに聖地が並んでいるのは有名な話)。

あいにくの雨だったので、海に反り出すようにつくられた舞台(土台が清水寺の木組と同じ!)での能楽囃子の観劇はかなわなかったが、空中庭園のようだった。客席は古代ギリシアの円形劇場を模して造られていたのも素晴らしく。

茶室や露地、調度品、庭にある石ひとつひとつ・・・・すべてへのこだわりと愛情。道楽と美術のあいだ。

まるで杉本博司さんのご自宅にお邪魔させてもらっているかのように、杉本流に溢れた素晴らしい場所でした。今度はよく晴れた日に行きたい!!

こちら、見学は完全予約制ですのでご注意を! ぜひ是非、足を延ばして行ってみてください!一見の価値あります!!

P.S. 現地では建築家の田根剛さんにも会い、後ろから撮ったら面白い写真が撮れましたー。

江之浦測候所 神奈川県小田原市江之浦362番地1

美術手帖Web(細かく紹介されています)

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