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2017/10/17(Sat) 「『医心方』事始(藤原書店)」出版祝い

10/7土曜には、「『医心方』事始(藤原書店)」出版祝い+槇先生講演会。 こんなのも企画しています。

【日時】2017年10月7日(土曜)講演18時30分ー20時30分(開場18時) その後、21時までサイン会(予定) 【場所】武蔵野プレイス、4階フォーラム(武蔵野市境南町2-3-18) <アクセス>JR中央線・西武多摩川線「武蔵境駅」南口下車、徒歩1分 【会費】1500円(現地払い) →【応募フォーム

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『医心方』事始(藤原書店 (2017/5/25))の出版祝いを記念して、著者の槇佐知子先生による講演・サイン会を行います。18時開場、18時30分開始。20時くらいまで講演をし、その後サイン会。というイメージで考えています。

→〇Amazon、〇藤原書店

『医心方』(984年、丹波康頼により朝廷に献上)とは、日本最古の医学百科全書です。国宝ですが、文字が暗号化されていて、1000年以上まともに読めませんでした。 その本を、槇佐知子さんという在野の研究者が人生をかけて40年!かけて翻訳されたのです。

ただ、それは医療界では全く無視されて軽んじられています。おそらく在野の研究者だからでしょう。おかしなことです。でも、とにかくすごい仕事だと思い、84歳の槇先生を尊敬しています。だから、誰も企画しないので自分が企画しました。

2016年は、槇先生と『医心方』全33冊を1年かけて読みました。1冊500ページくらいあるので、1万5000ページくらいです。

なぜなら、未来の医療を根っこをはったものにするために、古代の日本の医療を知ることが、遠そうに見えて一番の近道だと思ったからです。 温故知新とは、現代の人が過去を受け継ぐことを言っているのだと思います。

今年は、『医心方』に加え、『大同類聚方』の勉強会も同時に重ねながら開催していく予定です。槇先生もご高齢なので、そんなに余裕がありません。

『大同類聚方』とは、『医心方』からさかのぼる200年前の大同3年(808年)に成立した日本最古の医学書とされます。日本各地に伝わる医方が収録されている全100巻の書。

仏教伝来(538年)に伴い漢方医学が流入し、日本の医術を記録しておこうと考え、桓武天皇の遺命により、平城天皇の治世に編纂されました(安倍真直・出雲広貞)。

「あれ?日本最古の医学書は『医心方』ではなかったの?」 と思われた方もおられると思います。

実は、『大同類聚方』は、1799年に『日本後紀』の残巻が刊行されたとき、その記述と合わない!とのことで、江戸時代の医療界の権威によって<偽書>の烙印がおされてしまったのです。

その後、膨大な量と質のため誰も解読に着手していなかったのです。 果たしてこの全100巻の全てが偽書と言い切れるのか。。。。 ただ、奈良県の大神神社が大切に保存していました。

江戸時代から200年近くたった1985年に、なんとまたもや槇佐知子先生!が全巻の翻訳作業を完成されたのです。こちらは10年かかったとのこと。すごい・・・。

『医心方』の影に隠れていますが、『医心方』が全ユーラシア大陸の医学百科事典だとすると、この『大同類聚方』は800年頃の古代日本の医療百科事典です。当時を知るために極めて重要な医学書です。

ちなみに、古事記が712年、日本書紀が720年なので、ほぼ同時代の書物と考えてください。古代史や民俗学が好きな人にも宝の宝庫です。

10/7土曜は、そうした今後の勉強会の再開記念も兼ねています。 予備知識なくても面白いと思いますので、ぜひふるってご参加ください!

・・・・・ みなさんも、周りにいる人生の先輩の方で、この人は!!!と思う方がいたら、是非ぜひ全力でサポートしてください。きっと、何か、目に見えるものを超えて受け取るものが、あるはずです。

*当日は、『医心方』事始(藤原書店)の販売もする予定です。 値段は4968円とお高く思われるかもしれませんが、この本は医心方全30冊のダイジェスト版でかなりお得です。自分は医心方全30巻全33冊!を中古や新品などですべて購入していますが、定価ですべてそろえると75万!もする古代医療の知の宝庫!なのです。

槇先生の今後の研究の資金にもなりますし、40年!をかけて解読された槇先生へのリスペクトも込めて、余裕ある方は、居酒屋分を一回節約し、是非ご購入いただければと思います!

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