Ravi Shankar「Improvisations」(1962)
Ravi Shankar(ラヴィ・シャンカル)はほんとうに天才だなぁ、と思う。
即興演奏(Improvisations )がとんでもなくかっこいい。 娘のノラ・ジョーンズにも、このSpiritが受け継がれてるんだなぁ、とつくづく思う。
Ravi Shankar自身の生理活動に基づいて、生命活動の過程からおのずから湧いてくるような旋律。
はじまりなき、おわりなき。
Ravi Shankarの旋律はメビウスの輪のようで、永遠の螺旋階段のようだ。
意識の活動そのものに作用するような響きとゆらぎ。
西洋のクラシックにも、音楽の授業で習うような厚い歴史があるが、東洋の音楽にも、同等の質をもって迫ってくる深みと凄みのある歴史があると、思う。
■ Improvisations Ravi Shankar 1962

■ 武満徹『Mirror』より(武満徹エッセイ選―言葉の海へ)
インドネシアでの、あの溢れるようなガムランの響きの中で感じたことも同じであった。 音楽は個人がそれを所有することはできない、が、しかまた、音楽はあくまでも個からはじまるものであり、他との関係の中にその形をあらわす。しかもこれは社会科学的なテーゼではなく、むしろ神学的主題なのである。
友が言うように、音楽は祈りの形式(フォーム)であるとすれば、人間関係、社会関係、自然との関係、(そして、神との関係)すべてと関わる関係(リレーション)への欲求を祈りと呼ぶのだろう。 たしかに私は、音楽がそこに形をあらわすような関係というものをまちのぞんでいる。

●Ravi Shankar - Fire Night /Álbum: Improvisations
●RAVI SHANKAR LIVE CONCERT AT BBC
●Ravi Shankar & Ali Akbar Khan in concert 1972
●RAVI SHANKAR - LIVE IN FRANCE