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UA Live@横浜市開港記念会館

坂本龍一さんのワタリウム美術館で聴いた「async」は至福の時間だった。

しばし余韻が日常まで響き渡った。その勢いで長大な感想も書いてしまった程だ。それほど深く揺さぶられた。 →○「坂本龍一設置音楽展 Ryuichi Sakamoto async」ワタリウム美術館(April 11, 2017)

音楽尽くしの贅沢な日々は続く。

大正6年(1917年)築!の横浜市開港記念会館(→「散切り頭を叩いてみれば文明開化の音がする」)という、レトロで素敵な場所へ、UAさんのLiveに行ってきた。

UAさんも学生の頃から追い続けている本当に大好きで尊敬するアーティストだ。

相変わらず、UAさんの世界観はすべてが素晴らしかった。

歌声も、踊りも、歌詞も、ファッションも、存在も、たたずまいも、音楽や人生への態度も。すべて。

こんなにオリジナリティーの高い歌手は、世界を探しても類似の人を探せない。それだけ個が確立している人だ。 歌う姿はいつも体が緩んでいて自然体で、その伸びやかな歌声はさらに深みと厚みを増している。

初期の曲から最新のJaPo(2016年)まで、満遍なく歌っていた。選曲も素晴らしかった。

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初期のUAさんをプロデュースをした朝本浩文さんが昨年53歳で亡くなられた。突然の訃報だった。

朝本浩文さんが作られた「甘い運命」「悲しみジョニー」を全身で歌うUAさんは、いのちを運んでいるかのようだった。魂を天界へと運ぶ。それは、いのちを受け取ったサインとして。

音の波動に鳥肌がたった。音楽は、祈りだと思った。

UAさんが出産後に初めて書いた歌詞が「悲しみジョニー」(1997年)だったと言っていた覚えがある。歌詞に未来へのメッセージを託した、と。

UAさんは、4人のお子さんを出産している。そうした母性や強さが楽曲にも反映していると思う。

自然に生じたものをそのまま受け止めることは、本質において死の受容につながる。

それは次の出産、再生へと発展していく。

このような「偉大な受容性」が、母性の本質の中に存在していて、それはUAさんの楽曲をより豊かなものにしている母体であるとも思う。

すべてを受容し、受け入れていくこと。

自分はUAさんのCDも全部聴いているし、半分以上はLPでも持っているほどだ。

CDだけではなくレコードを同時に発売する音の響きへのこだわりと、その真摯さと純粋さとが、本当に好きだ。

UAさんは常に脱皮して進化し続けていると思う。

聴き手は振り落とされないように、しっかりと根を張って力をつけ続けないといけない。聴き手も切磋琢磨をして成長し続ける必要がある。 

UAさんの思いと感性に波長をあわせ、UAさんの祈りに耳を澄ますように。互いが深まるように。

UAさんが新しいアルバムをつくるとき、自分自身と徹底的に向き合い、もがいて格闘して、自分の深い場所から音を呼び起こしてきているのが、聴いていてすごく伝わる。だから常に楽曲の質が高くてぶれない。

UAさん自身の存在のルーツと離れていない創造行為は、個性や生き様も包含したものだ。

そういう態度は音の波動にも質として畳み込まれ、聴衆にも響いてくるのだ。

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横浜市開港記念会館でのLiveは2日間しかない!

当日券もあるかもしれないので、是非お時間ある方は行って欲しい。

夢のような空間でのUAさんは、鳥のように鳳凰のように美しかった。

本当に素晴らしい時間を、UAさんありがとう~!

同時代に生きてて良かったー。

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今春、横浜の歴史的な建築で有名な横浜市開港記念会館での ライブが決定しました! 素晴らしい雰囲気に響くUAの歌声は一見の価値あり。

4月11日(火)OPEN 18:30 START 19:00 4月12日(水)OPEN 18:00 START 18:30

場所:横浜市開港記念会館 前売券:6,500円(税込)※未就学児童入場不可。

◆HP先行(抽選) 受付期間:2/1(水)12:00~2/15(水)23:59 ※ぴあ受付URL: http://w.pia.jp/s/ua17of/

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