屋根のない美術館@山形ビエンナーレ2022

次のご紹介は、担当キュレーター=青山ひろゆきさんの「屋根のない美術館」です。


まず、名前がよくないですか?!

そうです。

軽井沢の「屋根のない病院」の call and responseです。

わたしは、まさに山形駅周辺が「屋根のない美術館」のような空間に変容しますように、と念じながら日々を過ごしていますので、青山さんのこの野外展示は、山形ビエンナーレの真骨頂だと思ってます。


「屋根のない美術館」ロゴも素敵ですね。

みなさんはこのロゴのシンボルから、どういう風景が脳内にたちあがるでしょうか。





「大手門通りすずらん商店街」自体を美術館と見立てて展示をしているわけですが、「道」の使用許可って難しいんです。

この地球上が全て誰かの所有物になってしまっている現実空間の中で、まさに商店街前の道は、人をむすびつけ、つなげるための象徴だと思うのですが、まずそれが難しい。だから、道を使いたい、と頭で空想しても、まずダメと門前払いを受け、ほとんどの人がそこで諦めます。

ただ、そうした現代システムを乗り越えていくことからすでに芸術の軽やかな挑戦や跳躍は始まっているのです。現実空間の変容です。ずらして溶かして再構築して再構成してつなげる。

実際、ビエンナーレ開催直前に使用許可が下りたわけですが、その英断にも本当に感謝しかありません。道の担当の方、ありがとうございます(さすがに見てないと思いますが)。



では。

人と人とをつなぐ通路として「道」「商店街」の許可を取った後、そこで象徴的な何をする必要があるのか。

わたしたちの固定観念を揺るがし、新しい心の空間を開き、未来を開くことができるのか。

エゴ(自我)ではなく、道や大地の聲に耳を澄ましてみると、第1週目、青山先生は「光の鳥」を現出させました。

歩行者もカオスとしてメンバーに取り込む競創空間としての「火の鳥」です。


大海原も大河の一滴から構成されるように、「火の鳥」を一人一人が灯す小さい光を集めて、未来を指し占めす「火の鳥」を受胎させたわけです。

このイメージは、製作者・参加者すべての心の奥底に侵入し、いのちのように重なり合うことでしょう。

山形ビエンナーレ2022自体に、「いのちの混沌を越えて いのちをつなぐ」というメタメッセージが、あらゆるレイヤーの背景放射のように降り注いでいるのですから。








今週の2週目は、「火の鳥」ではありませんのでご注意ください。今のは思いで語りです。

9月10日土曜の週は、







●水の記憶ー舟でなぞるー

9月10日(土) 17:30−21:30

https://biennale.tuad.ac.jp/program/88




●ニュー花笠音頭

9月10日(土)18:00−21:30

https://biennale.tuad.ac.jp/program/93




●移動ギャラリー

9月10日(土)9月17日(土)

17:30−21:30

https://biennale.tuad.ac.jp/program/102






「水」を入り口として、野外が「屋根のない美術館」として現出されます。現実空間が、塗り絵のように多層のレイヤーで膨らむのです。


あなたの脳内で、エントランス、ホール、あらゆるものを風景に見立てながら、青山先生の提示されたイメージと遊ぶようにして、ぜひ体感ください。



ビエンナーレスタッフ、山形の道、土、砂、風・・・あらゆる存在が、あなたを一堂おもてなしします。