

人体という神殿
赤ちゃんは呼吸を頑張ってる。 肺での呼吸がメインだが、それでいて、魚のように全身で波打つように呼吸している。かかとまで、体がかすかに波うっている。 特に、横隔膜での呼吸法も頑張って練習しているみたいだ。 横隔膜は、2億5000万年くらい前の中生代(三畳紀)にほ乳類から獲得し...


動きの原初
赤ん坊の体の動きを見ていると、脳で指令を送っているわけではなく、体そのものが動きたい方向へ動いているから美しい。脳はまだわきまえを知っている。 舞踏のようで、歌舞伎の「見えを切る(見得を切る)」ようで、岡本太郎のポーズのようでもある。...


死を想う
人は生きている限り死から逃れることはできないし、それはやがて順番に訪れるもの。 自分の番がいつくるかは誰にもわからないし、誰が先か後かもわからない。 ただ、それは何かのつながりや関係性や全体性の中で起きている。 生まれて生きていることを与えられた以上、死は忘れていても誰に...


視点はそうして交叉する
自分は、2011.3.11の後、福島に医療ボランティアで何度も足を運んだ。 医療には即効的な力があり、だからこそ急性期には必要とされた。 ただ、だからこそ、やればやるほど、医療の限界も強く感じた。 できることが分かることは、できないことが分かることでもある。 ...


毛もの
赤ちゃんを見ていて、人間は「獣(けもの)=毛もの」として始まるのだな、と改めて思った。改めて驚いた。 敢えて「毛もの」として出てくるのは、産道(参道)を通りやすくするためか。母への愛ゆえか。 言葉は面白い。 獣(けもの)は、毛もの。 動物は、動くもの。 ...


誰もが通った道
首がすわる、という状態の不思議さについて。 赤ちゃんと共にいると、色々と感じることが多い。 自分の発達過程を鏡で見ているようだ。自分の過去が目の前に展開される不思議さ。PCに向かう時間も少なくなる。 まず、首がすわる、という現象。 ...


メビウスの輪のように
自分の長男は、月の引力から強い影響を受けて、この世界への好奇心が強かったせいなのか、予定日より1ヶ月早く生まれてきた。 長男が生まれた日は6月10日で、それは母方の祖父の誕生日と同じだった。 奄美大島生まれの亡き祖父からは、つい3週間前に戦後のシベリアでの手記を受け取ったば...


剥き出しのいのち
2017(平成29年)6月10日に子どもが生まれました。 こちらの世界にようこそ! 十月十日(とおつきとおか)の計算で行くと、予定日は7月6日頃だった。 一か月も早く生まれたのは、月の強い影響。 6月9日は強い満月(Strawberry Moon)だった。...


島と海と海底火山、星
5月28日に横浜美術館で行われたヨコハマラウンド。 ヨコハマトリエンナーレ2017のプレイベントとして、本当に楽しい時間だった。 今回のヨコトリのテーマは『島と星座とガラパゴス』。 このテーマを聞いた瞬間、なぜか村上春樹さんの「パン屋再襲撃」という大好きな短編のイメージが溢...


時を超えて受け継ぐもの
鹿児島に行ったことも影響したのか、亡くなった祖父から思いがけないものを受け取った。 3/11放映のNHKスイッチでの大友良英さんとの対談の中で、 「在宅医療をしていてよかったのは、戦争体験者の生の声を遺言のように受け取ることがたくさんあったことです」 ...