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背後にある母体

ボクシングの会長のことがいろいろと取りざたされている。

自分が一番問題にしてほしいな、と思うのは、

そもそも、なぜああいう人が会長、代表、トップに立てるのか、その背後にある仕組み、システムについてだ。

あるシステムをつくると、その仕組みやからくりは背後に退いて見えなくなる。

システムを作った人に都合よい人が、そのシステムを維持するために自動的に選出されるようになる。周りは抗えなくなる。なぜこうした人がトップになるのか、よくわからないと一見思われるが、実はそうしたシステムが精緻に構築されているからだ。

システムはシステム維持のための最適者を選ぶ。だから、トップがたとえ、辞職しようとも、その人が選ばれたシステムや仕組み自体の解明をしない限り、一見違う人だが同じグループの人たちが自動的に選出されるようになる。 それはお互いにとって悲劇だろう。

人間のためにシステムを作ったはずなのに、わたしたちがそのシステム自体にむしばまれていく。これは、AIや人工知能の議論と同じなのだ。

新しい時代に変わるということは、まさにそうした仕組みそのものの解明を同時に行うことも重要なことだ。そのことは、学校教育の中でも当然のように行われるほど、当たり前になってほしい。

そうしないと、わたしたちがシステムによって人間性を破壊されている、傾斜からズリズリと滑り落ちている、魂が巧妙に抜き取られ、別のものが便宜的に差し込まれている、、、、その事実にすら気づけなくなるからだ。

これは、政治、科学、経済、、、あらゆる場面で言えることだろう。ボクシング協会の話は、対岸の火事ではないのだ。

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