笑う
生後2ヶ月、はじめて子どもが笑った。 「あははは!」
生理的微笑と言われる笑顔はあったが、顔の表情での微笑は何度もあったが、声の運動として連動したのは生後2ヶ月で初めて。 笑う、という単純な行為がこんなにも嬉しいものかと思った。
誰もがこういうプロセスを経ているんだなぁ、と。 はじめて笑った日。 誰にもある。
「快」という感情と、笑うという動作とがはじめて接続した瞬間。 心の動きが身体の動きとして外に表現される。
内界と外界の通路は「表現」として生まれでてくる。
ただ「笑う」だけで、こんなにも感動するものかと思った。
古事記では天岩戸という闇の世界に天照大神がひきこもったときも、「笑い」によって世界は開かれ、闇の世界に再度光が挿し込んだ、とう神話も分かる気がする。
笑う、という単純な行為が、自分の内側を開き、世界を開く。
こういう無限の積み重ねで、内と外との接点としての「自分」も形成されたのだな、と改めて思う。
どんな人にも「初笑い」はあるが、自分自身では決して見ることができない。