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春の小石川植物園

春の小石川植物園。 植物が喜んでいるのが伝わってくる。 長い冬を耐えて、溜めこんでいたものをそれぞれが一気に表現している。

春の緑の色が、好きだ。 ただの緑ではなく、緑へとして新生してくる瞬間の生まれたばかりの緑。萌芽としての緑色。

緑にも無限の緑があり、桜の色にも無限の桜の色がある。 生きていると色々なことがあるが、生命のある自然は常に脱皮して生まれ変わっている。

自然界の色も、一瞬として同じ状態はない。

志村ふくみ『色を奏でる』 「やはり緑は生命と深いかかわり合いを持っていると思う。生命の尖端である。 生きとし生けるものが、その生命を限りなくいとおしみ、1日も生の永かれと祈るにも関わらず、生命は一刻一刻、死に向かって時を刻んでいる。とどまることがない。 その生命そのものを色であらわしたら、それが緑なのではないだろうか。」

子どもは自然に走りだし、動きだす。

自然のエネルギーに触発されるように。

生命は、自然のエネルギーで駆動している。

小石川植物園は、むかしは小石川養生所であり、病院の源でもあった。

「病院」はあくまでも「病」を中心に据えた場所だが、 「養生所」は「生を養う」ことを中心に据えた場所になる。

日本中に、「病院」の欠点を補い合うような「養生所」ができるような時代にしたい。

自然界の植物を見ていると、光を求めて伸びている。宇宙空間を突き抜けて太陽の方へ。

葉っぱは、互いができる限り光を浴びれるように、譲り合いながら、主張し合いながら、重なり合っている。

そうしたあり方は人間の世界でも同じ原理が貫通しているはずだと思う。

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