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Pete Seeger『We Shall Overcome Complete Carnegie Hall Concert』(1963)

Pete Seegerの『We Shall Overcome Complete Carnegie Hall Concert』(1963)を聴く。 1963年のCarnegie Hall でのLive録音のレコード。生の興奮と渦が伝わってくる。

ピート・シーガー(Pete Seeger)(1919-2014年)は、アメリカのフォークソングをあらゆる場所から集め、歌いながら広めていった人。 1939年にハーバード大学を中退しているが、同窓生にジョン・F・ケネディがいた。そういう時代の人。 ハーバードを退学後、音楽学者の助手として国会図書館にて民謡の収集・整理の仕事を手伝い、そこで偉大なフォークシンガー(ウディ・ガスリー、レッドベリーなど)と出会う。

そうした出会いが、彼の進路を方向づけた。

1960年代にはプロテストソングのパイオニアとして公の場に現れ、軍縮や公民権運動を推進した。

フォーク音楽とは自作の曲を唄うことだけを指すわけではない。

汗を流す労働者の労働歌であり、たくましく生きる家族の歌であり、人類の歴史と共にある男女のラブソングでもあった。

Folk MusicのFolkは、民間に根差した民族的なものを意味する。 民俗学もfolkloreと呼ぶ。 土地に根付いて深い根っこが生えているものから滋養を受けている。

そうしてアメリカのフォーク音楽の基礎を作ったのがピート・シーガー(1919-2014年)。

その後に、ボブ・ディラン(1941年-)が颯爽と登場して、新しい息吹を与える。

村上春樹作品でしばしば紹介されるBruce Springsteenも、『We Shall Overcome: The Seeger Sessions』(2006年)というアルバムでピート・シーガーを敬意と共にカバーしている。

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