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「つなぎあわせる」写真 齋藤陽道『感動、』@NADiff A/P/A/R/T

陽道さんとの対談は、二人が絵と文章を書きながら、文字を映像に投影させて行った。

耳が不自由な方も多く来られていたようだから、うまく伝わったかなあ。


手書きで書いた紙と文字が膨大な残されてると、こんなにもことばがやりとりされてたんだなあ、と改めて思う。

うまく伝わらなかったことばも、うまく伝わったことばも、平等に残されてたことも、なんだか可笑しかったなあ。

陽道さんが、「いのちを呼びさますもの」の本の中から、特に気に入った一節を引用してくれて、カタカタと文字をタイピングしなおして映像に写してくれたのは、ほんとに嬉しかった。

別の身体を経由して、ことばもまた、嬉しそうだった!














 



陽道さんの写真の展示も素晴らしいものだった。


現代写真の流れ?とはまるで違う独自の写真群で、刺激や奇異を狙うものではなく、本当に「つなぎあわせる」写真なのだ。


動物と人間、生と死、現実と異界、色と光、親と子、わたしとあなた、意識と無意識・・・こうした色んな物事の境界を縫い合わせつなぎつづける写真。見ているだけで、無意識が活性化してくる。そして、何かが奥深くで結ばれる。


今回の展示写真をゆっくりとしたスライドショーで見たのだが、夢の中で夢を見て、その夢の中でまた夢を見て、、、という感じで、夢心地の気持ちになった。


こういう異世界を「つなぐ」写真は、なかなか見ないので、ほんとうに驚くし、いつ見ても見ている側が新鮮な気持ちになり、単純に感動する。


写真の展示は2/2日曜までやっています。この週末にぜひ!

NADiff A/P/A/R/T自体が素敵な空間!


■齋藤陽道『感動、』2019.12.20[金]—2020.02.02[日]@NADiff A/P/A/R/T


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第3章より

“神話”を撮る人

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わたしたちの日常。そして、その底に流れている静かな時間。陽道さんの写真には常に静寂さが流れていて、日常の奥底に潜む神話的な時間を垣間見ることができる。

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彼の耳が不自由だからこそ、ほかの人には見えていない風景を見ているのだろう。耳が不自由なことは大変なことも多かったはずだ。今、自分の耳が聞こえなくなることを考えてみても、その現実を受け入れるのに長い歳月が必要になることは想像に難くない。

ただ、そういうさまざまな葛藤を受け入れていく人生の経験を経て、彼が見ている風景への眼差しが「写真」という形で客観的に提示されると、誰もが見逃していて見たことがないような、それでいて誰もがなつかしみを感じるような、太古の神話的な時間や空間として、いまこの日常を再発見することができるのだ。

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写真の展示は2/2日曜までやっています。この週末にぜひ!


■齋藤陽道『感動、』2019.12.20[金]—2020.02.02[日]@NADiff A/P/A/R/T

(→NADiff HP





NADiff A/P/A/R/TのFb写真より













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