

地球の炭素を身体で受け取る場所 ―クアパーク長湯
大分県竹田市、長湯温泉にある「クアパーク長湯」を訪れた。 まず心を奪われるのは坂茂さんによる建築。木のやわらかな曲線、繰り返される梁、内と外が緩やかにつながる開放的な空間。人の身体を水辺へ、温泉へ、自然へと静かに導く。 館内のバーデゾーンは水着で利用する広い温泉空間になっている(だから写真もOK)。 湯の中を歩きながら、浮力で関節への負担を減らし身体を動かすことができる。歩行訓練や運動療法につながる空間だ。 歩行浴の通路から横へ突き出した浴槽へ進むと、目の前に芹川の流れが現れる。湯に浸かりながら川を見る。意識は水の流れとともに外へ開かれていく。 一方、内湯は水着を脱いで入る、通常の温泉である。 こちらでは湯そのものに集中できる。歩く場所と休む場所。その両方が一つの施設の中に丁寧に用意されていることが、クアパーク長湯の大きな魅力だ。 そして、長湯の湯を知るには、地球の時間まで遡る必要がある。 九重の山々に降った雨は地下へ浸透し、深部から上昇してくるマグマ性のCO₂と出会う。炭酸を含んだ水は火山岩と反応し、マグネシウムやカルシウムなどを溶かし込みなが