「大長編 タローマン 万博大爆発」(監督:藤井亮)
- inaba

- 9月2日
- 読了時間: 2分
更新日:9月3日
青山にある岡本太郎記念館に行ったとき、ちょうど「大長編 タローマン 万博大爆発」の映画公開日だったシンクロもあり。長野市まで足を運び映画館へ。
映画館は「鬼滅の刃」、「国宝」が満員御礼でごった返していた。「雪風 YUKIKAZE」も企画に髙橋紀成さんが関わっていることもあって観たい!と思いつつ後ろ髪を引かれながら通り過ぎ。
「大長編 タローマン 万博大爆発」へと。
確かに人は少ない! ただ、来ている人はそれだけの猛者というか、太郎関連に強い思いを持つ人たちばかりで空間から熱量を感じた。 我が子は岡本太郎ファン→NHKでタローマンを偶然見る(パロディとかはよく分からず)→元ネタ?のウルトラマンへ、、、と興味も変移した。タローマンこそが岡本太郎とウルトラマンをつなぐミッシングリンクだった。

・・・
105分。とにかく、面白かった。
小ネタ満載で突っ込みどころ満載だった。なぜ映画館で、ということも含め。
秩序化されていくこの世界の中で、デタラメに、かつハチャメチャに生きていく自由を高らかに説く。とも言える。テーマは精神の自由。
時に地声で入る岡本太郎の声(芸術は爆発だ!芸術は呪術である!)が、ゾットするほど鳥肌が立つ。
105分という長時間にわたって、ずっとギャグ?というか、ズレ?というか、突っ込みどころは満載だ。
こうして堂々とふざけた、とぼけた、べらぼうな作品を見れること自体が、幸福なのだと改めて思う。そんな自分も好きになる。
いづれにせよ、あまり常識にとらわれずデタラメに生きましょう、というメッセージは伝わった。家族でもその思いを一つにする。
藤井亮さんのセンスにも脱帽でした。また見たいと思えた。
岡本太郎をここまで変容させて伝えることができることにも感動。
息子はタローマンTシャツを着て行った。映画館の係員も、どこに売ってるの?と羨ましそうにしていたように感じたのは、こちらの勝手な思い込みかもしれない。(←2022年の「展覧会 岡本太郎」@東京都美術館で買ったTシャツです)
とにかく、小2の子どもが爆笑しつつ、かつ熱心に見ていた。きっと、子どもなりに、上段の奥にある深く本質的なメッセージを真剣に受け取ったのではないだろうか。

2025年が昭和で言うとちょうど昭和100年らしく、映画は昭和100年のパラレルワールドを描いているとも言えた。
わたしたちはどういう社会へ向かいたいのか、まずは自分自身の精神を自由にすることから。
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