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社会の心が動く

大事なのは「心が動く」こと。 いまの社会システムは、巧妙に精緻につくられていて、水が飲める、電気が点く、ゴミを捨てる、病院がある、学校がある、役所がある・・、その背後にある存在の関係性に、都市生活では何も感じなくなってしまっている。 自然の中にいると、こうした当たり前の社会システムがいかにありがたいかと思う。つまり、システムの有難さに対して「心が動く」。  と、同時に、システムには悪い点もある。システムが複雑化すれば、システム自体は重くなり動きも鈍くなり、システムは変化に対応できず、自分自身の重さゆえに壊れてしまうこともある。そのとき、システム内にいる人は壊れ行く船に乗っていてもどうにもできないこともある。

いま、同時代の人、全員の「心が動いている」ということが大事な局面なのだ、と思う。 自分のいのちを守ろう、弱者のいのちを守ろう・・・、と、「いのち」を中心にしてわたしたちの心が動き、「社会の心」が動いている。いのちを守ることは、そもそも医療の専門家

だけの仕事ではなくて、本当は誰もが関わっていいはずのこと。

「兼業農家」という職業があるように、「兼業医療家」という職業があってもいいはずだ。

そんなことを思いながら自然の中を歩く。

冬の樹木の中で芽吹こうとする緑の点滅を見ると、《社会の心⦆が動いたことで、何かこうした芽吹きが、はじまろうとしているのかな、と思う。 自然のいのちは常に同期しているし、自然の心は常に動き続けているから。

















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