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ISSEY MIYAKE AUTUMN WINTER 2017 Collection

ISSEY MIYAKEのAUTUMN WINTER 2017 Collectionの動画を見た。

Issey Miyakeは、今回も次元が違う美しさ・・・・。素晴らしすぎる。

自然界のオーロラのゆらぎの美の世界を、気品ある形で洋服に定着させるというのは、並大抵の技術ではできない。圧倒的な美しさ、そして軽やかさ。派手すぎず、抑制させた美を、世阿弥は「秘すれば花」と言った。Issey Miyakeさんという巨人の下で働く宮前さんをはじめとしたスタッフの方々も、あえて裏方に徹する「秘すれば花」のスピリットを感じる。 

芭蕉が晩年に目指した境地の「軽(かる)み」を感じた。野山を駆け巡りながら一瞬の美をコトバに編み上げた「軽み」。

謡曲・語り物・連歌・俳諧・茶道にも通底する「寂(さび)」は静寂さや沈黙・サイレンスが芸術化されたものを意味する。

俳諧では 作り手の繊細な感情が、自然に余情としてあらわれるものを「撓(しおり)」と言う。

作り手の心がかすかに深く入り込んでとらえる美と表現された美を「細み」と言う。

俳句というコトバのミニマリズムと抽象化を追求した芭蕉が大切にしていたコンセプトでもある。

Issey Miyakeは、こうした歴史的感性につながった美しさがある。日本的な美の観念の底流にあるもの。

それは、自然に包まれている人間が、おごらずに謙虚に自然と共生していく日本の慎ましく繊細な美的観念のこと。

それはミクロ世界にも無限の回廊として美がつながっていく世界を見いだす態度や感性に通じている。

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