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「プリンス録音術 エンジニア、バンド・メンバーが語るレコーディング・スタジオのプリンス」

March 7, 2019

「プリンス録音術 エンジニア、バンド・メンバーが語るレコーディング・スタジオのプリンス」

という本をちびりちびりと読んでいる。(出版社がDisc Union BOOKS!)

これがまた面白い!

 

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<内容紹介>
スタジオでのプリンスを知ることは、彼の人生を知ることだ。
ゴシップなし、憶測なし。
本人、バンド・メンバー、エンジニアが語る
レコーディングの内幕。
『Prince in the Studio: The Stories Behind the Hits1977-1994』の翻訳書。

プリンスのレコーディングに的を絞った唯一の本。
自身については何も語らないプリンスが、どんな機材で、どんなレコーディングをしたかを、
エンジニアなど関係者の発言を中心にまとめた1冊。

「頭の中で常に鳴っている音楽をレコーディングし、形にしていくこと」がプリンスの人生のすべてだった。
彼がどうレコーディングを行っていくか、そしてどんな毎日を過ごしていたかが、多くの関係者により語られる。
ペイズリーパークからの挨拶状。

<目次>

はじめに
レコーディング・スタジオに生きた「現代のモーツァルト」

 

第1章 プリンス・ロジャーズ・ネルソンの誕生
音楽一家に生まれて

1958年~1968年 

 

第2章

壊れた家庭、傷ついた心
音楽への没入、親友との出会い
1969年~1972年

 

第3章 セントラル高校での日々
自己の形成、モリス・デイとの出会い
1972年~1973年

 

第4章 グランド・セントラル・コーポレーションの躍進
16歳での初レコーディング
1974年~1975年

 

第5章 ムーンサウンド・スタジオ
「スタジオ生活」のはじまり
1976年 春

 

第6章 ワーナー・ブラザーズとの契約
自己流で掴んだメジャー・デビュー
1976年~1977年

 

第7章 For You
メジャー・レーベル初のセルフ・プロデュースによるデビュー作
1978年

 

第8章 PRINCE(2nd Album)
女人禁制、夜型、常識外のレコーディング
1979年

 

第9章 Dirty Mind
真に自由なスタジオ・ワークが生んだ最初の傑作
1980年

 

第10章 Controversy
プリンス流ワンマン・バンド録音術の確立
1981年

 

第11章 1999
ザ・レヴォリューションとの出会いで飛躍した創造性
1982年

 

第12章 Purple Rain
バンドの勢いと緻密なスタジオ・ワークが生んだ運命のヒット作
1984年

 

第13章 Around The World In A Day
イメージチェンジを求め実験性と創造性は頂点へ
1985年

 

第14章 Parade
ウェンディ&リサとの蜜月、クレア・フィッシャーとの邂逅
1986年

 

第15章 Sign`O'The Times
楽園ペイズリー・パークで進化したワンマン・バンド
1987年

 

第16章 The Black Album
スタジオにおける負の感情が生み出した、私的なファンク・アルバム
1987年

 

第17章 Lovesexy
新メンバーとつくりあげたバンドマンとしてのプリンスの真骨頂
1988年

 

第18章 Batman
サンプラーを駆使したプリンス流テクノ(ロジー)・ミュージック
1989年

 

第19章 Graffiti Bridge
過去(ソウル/ファンク)と未来(ヒップホップ)の架け橋に
1990年

 

第20章 Diamonds And Pearls
ベストなメンバーとのジャムから生まれた普遍的なバンド作品
1991年

 

21章 Love Symbol
革新的という呪縛から逃れ、ソウル/ファンクの王道を行く
1993年

 

第22章 プリンスの音楽が永遠の命を得た日
2016年4月21日

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プリンスは2016年に57歳で亡くなってしまった。プリンスのことをあまり知らない人は、なんだか奇抜な人だ、と思っているかもしれないが、プリンスはミュージシャンの中でも天才中の天才として知られている人だ。

(プリンスの死後に出たベスト盤「4EVER」に、オバマ大統領がコメント書いていたのも驚いた)

 

 

プリンスは、30種類近くの楽器を、その道のプロを凌駕するほどの腕前で演奏する。

そして、演奏、編曲、ミキシングふくめ、すべての作業を一人でやる。デビューアルバムも、プロデューサーなしで自分一人で作っている。
スタジオミュージシャンには、演奏のミスや遅刻をしたら罰金を科したりするほど自分にも周囲にも厳しい人。

 

日々、頭の中で音楽が鳴っているので、それを音楽として取り出して具現化し続けながら人生を生きた人。
常に頭に新しい音楽が鳴っている。なぜ他の人には鳴っていないのか、と不思議だったと。

毎日が、その音楽を外に出し続けることの繰り返しだった、と。

 

今でも曲のストックは4000曲以上あるといわれていて(その中から「流れ」に沿ったものを並べてアルバムを作っていたと)、いまから毎年新しいアルバムを出しても100年くらいニューアルバムが出続けるくらいだ。

 

プリンスはロック、ファンク、ソウル、ブルース、ゴスペル、ジャズ、ヒップホップ、ディスコ・・・あらゆる音楽を自由自在にアレンジして血肉化して音楽へと変換し続けた。

 

 

高校時代に、あらゆる次元を突き抜けたプリンスの存在に、はまった。
日本の音楽は呼吸のリズムだが、西洋は心臓のリズム。つまり、ビートだ。
日本人の自分のリズムを補うものとして、ブラックミュージックに、つまり、ソウル、ファンクなどにはまった。

 

熊本のレコード店を放浪し、スライ&ザ・ファミリー・ストーン (Sly & The Family Stone)(自分が人生最初に買ったレコードは、スライの『FRESH』というライダーキックをしているアルバム!)、マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)、ジャクソン5(The Jackson Five)、オーティス・レディング(Otis Redding)、レイ・チャールズ(Ray Charles)、スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)、ジェームス・ブラウン(James Brown)、マーヴィン・ゲイ(Marvin Gaye)・・・・をウロウロしながら聞き続け(今でも好きでまったく飽きずに聞き続けてる)、その流れの究極形態、最終進化形態?!としてのプリンスと出会った。

 

 

プリンスは、男女の壁を越えること、名前という既成概念を超えることを目的として、一時、名前を男性と女性の合成記号に変えて、誰にも名前を呼べなくしたりしたのも、自分は「禅問答」の一つとして個人的に受け取っていた。

 

 

そんなプリンス、最近、なぜだかレコードの再発が続いていて、ファンにはたまらない。

 

 

 

 

 

 

 

あの人間存在を越えようとして、実際に超え続けたプリンスという存在。数十年か数百年先の人類を具現化して生きたプリンスは、巨大な謎を提示して別の世界へ旅立っていった。

 

それは、すべてが禅の公案のようなもので、あなたはどう読み解きますか?と、試されているようなものであり。

 

「プリンス録音術」の本を読むと、いかにプリンスが勤勉で、朝から晩までスタジオで音楽を妥協なく作り続け、音楽の神に愛されていたか、よく分かる。
宇宙にある音楽の無限の海から取り出すさまは、横尾忠則さんのイメージ世界を見ている時と同じ気持ちになる。

 

プリンスサウンドの奥にあるアガルタ、シャンバラのような世界をすこしだけ垣間見ると、それだけで生きることが楽になるくらいだ。

 

 

 

 

 

 

●17 Days (Piano & A Microphone 1983 Version)

 

 


●Prince - Raspberry Beret (Official Music Video)
 

 

 

●Prince - "Musicology" (Official Music Video)

 

 

●Prince - Jazz Funk Sessions 1977 (Instrumental)
 

 

 

 

 

 

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