「横尾忠則 銀座番外地 Tadanori Yokoo My Black Holes」@ggg
銀座gggでの、「横尾忠則 銀座番外地 Tadanori Yokoo My Black Holes」を見に行く。
制作プロセス全てが開示されていた。
どのプロセスの断面を見ても、どこも完成されていることに心底驚く。完成とは何の時点を指すのだろう、と。
流れで見て行くと、すべてのプロセスに次への「予感」が含まれていることに気付かさせてくれる。
その「予感」のようなものを形にして色付けしていくと、次のステップへと移行し、さらにそれは新しい予感が生み出されて行く。それは終わりなきプロセスとなり、それこそが「未完」ということなのだろうと思う。
どの作品にも破調と調和が同居している。自分の職業がクリエイターだったら自信喪失して一カ月ほど寝込みそう。という次元。
たとえば、ダリの絵画はそこで「完結」し作品が閉じられているが、横尾さんの作品を見ていると、より「開かれて行く」作品でもある。
それは精神世界であり宇宙であり、神仏でもあり、それらすべてが「自分」の内に潜んでいるもの。
作品を介して、予感や霊感、見る側の内奥へと作用しているのだろう。
実り多い展示。
ため息、歓喜、畏怖、羨望、愛、霊性。
いろんな感情や感覚が渦巻き、どこかへと消えてゆく。行き先は宇宙のBlack Holes?
こんなすごい展示が無料で見れるなんて、東京は不思議な街だ。
何かのご褒美なんでしょうか?!
この展示をした人たちの熱い思いも感じながら。
ぜひ行ってほしいです!!
ギンザ・グラフィック・ギャラリー第395回企画展
2023年05月15日(月)~06月30日(金)
ギンザ・グラフィック・ギャラリー (ggg)
〒104-0061 東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル
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