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海と重力と自由


体内と海底@サンシャイン水族館(June 16, 2019)

に続き、池袋のサンシャイン水族館で感じたこと。

海は重力に影響されていないから自由だ。形やファッションや生きざまにおいても。 陸上生物も、重力のような「見えない重さ」から自由になりさえすれば、きっと海のような自由の精神を取り戻すことができるだろう。

こうした小さい生命の歴史の果てに、人間が生まれたとすれば、人間とは何か、というのは哲学的で思弁的な頭の世界ではなく、生命のバトンを受け取ったかどうか、という自分の生命まるごとの問題だと思う。

海の生き物も、泳いでいるように見えるけど、同時に流されている。 陸の生き物である人間も、「空気」に動かされ、「空気」を気にしていて、「空気」に流されて生きているのは同じことだ。

だからこそ、場を支配する「空気」の中で軽やかに生きていく必要があることは、場を支配する「水」の中で軽やかに泳ぎ続け生き延びていく海中生物と、同じ課題を共有しているとも言える。

動物は「動くもの」と書く。 確かに外から見ても動いている。

ただ、それ以上に、内部には広大な生命世界が何層にもミクロ構造で広がっていて、外見以上に内部の生命世界は動いている。 だからこそ、動物が止まっている時ほど、内的生命世界は活発に動いているのではないかとさえ、思う。

これは人間にも当てはまる事。悩んでいる時、動けない時、眠りの時、あらゆる止まっている時こそ、内的世界は動いている。


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