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宗教学と医学の接点 「身心変容技法研究第8号」、書評『医療者と宗教者のためのスピリチュアルケア』


本年度の最終布告である「身心変容技法研究第8号」のPDFが、

「身心変容技法研究会」HP の「研究年報」欄に全頁掲載されています。 力作揃いの320頁、すごいボリューム!!

自分は、P257-267にある、 ●稲葉俊郎 医学と催眠の歴史から見る身心変容  という原稿を書いています。

以前、日本医療催眠学会に書いた原稿を大幅に加筆しました。

医学の歴史の中で、催眠療法が医学や社会の中でどのように一度受け入れられ、排除されたのか。 かなりの力作です。みなさん知らないことばかりなので驚くのではと思います。

「身心変容技法研究第8号」の目次構成は以下の通りです。

<「身心変容技法研究第8号」 目次> ●鎌田東二 刊行にあたって

□□第1部 身心変容技法と霊的暴力 ●鎌田東二 身心変容技法と霊的暴力3~大本事件とオウム真理教事件を中心に ●島薗進 近代日本の軍の宗教性と心身変容技法 ●井上ウィマラ マインドフルネスが説かれた歴史的背景と霊的暴力に関する一考察 ●永澤哲 意識の能力増強・慈悲・魔 ●大田俊寛 社会心理学の「精神操作」幻想——グループ・ダイナミックスからマインド・コントロールへ ●牛山凜  オウム事件の記憶についての一考察 ●宗形真紀子 オウム真理教と魔境

□□第2部 武術・芸術・芸能というワザ学 ●奥井遼 わざが跳躍するとき——フランス現代サーカス学校の一幕より ●老松克博 武術家とアスリートの身心変容をめぐって――ユング派深層心理学の観点から ●秋丸知貴 「もの派・小清水漸論」

□□第3部 霊性の探究 ●鶴岡賀雄 身心変容のものがたりとしての『霊の讃歌』 ●ロイス神父(檜垣樹理訳)キリスト教の典礼の祈りの実践――浄化と一致の冒険 ●檜垣樹理 カトリック世界の身心変容―鶴岡賀雄「身心変容の〈詩/ものがたり〉としての十字架のヨハネ『霊の讃歌』」・ロイス・ドゥサンシャマ(Loys de Saint Chamas)「キリスト教の典礼の祈りの実践―浄化と一致の冒険」発表へのコメント ●大内 典 身心をひらく声―仏教の声わざ ●永澤哲 創造と愛ー高原の女神(2) ●アルタンジョラー 呪術の変容力―ドムの事例を通して ●葛西賢太 スピリチュアルケアにおける身体・感覚・感情 ●井関大介 儒教における身心変容技法

□□第4部 心の模様 ●河合俊雄 身心変容技法における決定・未決定の緊張関係と逆説——心理療法と現代の意識の関わりから ●津城寛文 身心変容における陶酔と覚醒 ●桑野 萌 祈りと身心変容 ●熊野宏昭 マインドフルネスと認知行動療法

□□第5部 身心変容の科学 ● 野村理朗 「無心」の心理学 ―科学の遡上からいかにして問うのか ●古谷寛治 身心変容的分子生物学のススメ ●稲葉俊郎 医学と催眠の歴史から見る身心変容

□□第6部 国際シンポジウム ●身心変容のワザと哲学 ベルナール・アンドニュー、レオニード・アニシモフ、張明亮、奥井遼、アレクサンドル・ルジャンドル、鎌田東二ほか

本文論考は、以下からPDFで全頁読むことが可能です。

http://waza-sophia.la.coocan.jp/data/nennpou/nennpou85.pdf

ぜひお読みください!!

●2019/3/31:身心変容技法研究会 科研研究年報誌第8号 第五部 心身変容の科学 稲葉俊郎 「医学と催眠の歴史から見る身心変容」(→Weball PDF(P257-267/320))

宗教学と医学の接点でもう一つ。

谷山洋三さんの書評を、上智大学グリーフケア研究所からの依頼で書きました。

谷山洋三さんは、東北大学で死生学の講座を担当する研究者、教育者でもあり、同時にお坊さんとしてスピリチュアルケアを行う臨床宗教師でもあります。

もともと、臨床宗教師が誕生した背景には、3.11震災後、現地での仏教者の活動が大きく影響しています。

上智大学グリーフケア研究所が発行する 「グリーフケア 第7号 2018年」に書いた書評ですが、ご興味あればお読み下さいませ。

自分は、現実に存在しているすべての問題は、異なるとされる分野との出会い(それは主に人と人との出会いによる)で、未知のものが創造されることで必ず解決されると思っています。だからこそ、異分野との出会い、化学反応をこそ、大切にしています。医学と芸術でも、医学と宗教でも。 人の出会いが、既存分野の解体と再創造を、生命のように発酵現象のように起こし続けるのでは、と。

<書評>谷山洋三『医療者と宗教者のためのスピリチュアルケア―臨床宗教師の視点から』(評者:稲葉俊郎)

(PDF)

東北大学大学院文学研究科  宗教学寄附講座 准教授 谷山 洋三 東北大学文学部卒。東北大学大学院文学研究科博士課程修了。 長岡西病院ビハーラ病棟ビハーラ僧(仏教系緩和ケア病棟のチャプレン)、 四天王寺大学准教授、上智大学グリーフケア研究所主任研究員などを経て現職。 専門は臨床死生学(スピリチュアルケア、宗教的ケア、グリーフケア)、仏教福祉学。

●2019/3:上智大学グリーフケア研究所 「グリーフケア 第7号 2018年」 <書評>谷山洋三『医療者と宗教者のためのスピリチュアルケア―臨床宗教師の視点から』(評者:稲葉俊郎)(PDF


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