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ジェーン・エリオット先生の「茶色い目と青い目の実験」の授業

ジェーン・エリオット(Jane Elliott)先生の「茶色い目と青い目の実験」の動画。


日本語版字幕を先に見て衝撃を受け、さらに興味を持って英語放映の全編を見て、さらに衝撃だった。学ぶことが多かった。こういう授業をこそ、自分も受けたかった。


●jane elliott 日本語字幕 blue eyes brown eyes(16分日本語字幕あり) https://youtu.be/c18oEXqDg1k




NHK BS1 2007年10月21日 BS 世界のドキュメンタリー

青い目、茶色の目~教室は目の色て分けられた~

A CLASS DIVIDED (制作 WGBH (アメリカ1985年))


(動画にたまに出ている大人達は親ではなく、後年大人になった子供達のようです。先生の元に集って、当時の動画を鑑賞した様子とのこと。編集で加えられています。)




●brown eye blue eye, Jane Elliott(51分英語)

https://youtu.be/jPZEJHJPwIw





「差別」がどのようにして私たちに与えられて、生まれてくるのか、そして「自分が差別している」ということすら気づけない現実を、本気で教えてくれている。



エリオット先生は、「システムとしての差別」が存在していると「理解している」にも関わらず、自分以外に起きることを「受け入れてしまっている」ことが問題なのだ、と言っている。



「brown eye blue eye」の動画(51分英語)では、まず「精神的にストレスになる可能性がある」という内容の承諾書にサインを学生にさせている。


学生を「青い目(blue eye)」と「茶色い目(brown eye)」のグループに分ける。

「茶色い目」の学生は全員分の椅子がある部屋(全員に居場所がある部屋)に招かれる。 一方、「青い目」の学生は椅子が3つしかない部屋(前提条件としての不平等を与えられる)で放置される。


エリオット先生は、「茶色い目」の学生に「この実験では「青い目」の人たちは知的にも劣っているダメな人間であるとしましょう」と説明する。 何かが上手くいかなったとき、「青い目のせいだ」と言う。そして、名前で呼ばずに「Boys」、「Baby」などの言葉(個ではなくカテゴリーとして)で「青い目」の学生を呼ぶことにした。



エリオット先生は、「ヒトラーがガス室に送り込む人を選別する方法のうちの一つが、目の色だった。そうやって人々をコントロールしてきた」と説明する。

「差別」がシステムとしていかにして巧妙に作られ利用されてきたかを語る。


その後、「青い目」の学生は、裁判所の尋問のように部屋の中心に座らせられる。

「青い目」の学生には命令口調や高圧的な態度で指示をする。 泣きはじめた「青い目」の学生を見て、エリオット先生は、黒人という理由で不当に殺された人、ゲイという理由で殺された人の例を挙げる。


「私たちは、「自分と違う」という理由だけで、酷いことをする社会を許容している。私は涙は流せない。社会ではもっと酷いことが日常的に行われている。それでも「差別の意識があったわけではない」と言い張る。

現実社会では泣いても問題は解決しない。もし毎日、こういう扱いを受けたらどうか。もし自分の子供がこういう扱いをされたらどうか。

キング牧師は、自分の主張が通らずに撃たれて亡くなった。それだけの危険があなたに迫っているか?

2時間の経験でも泣き、怒った。人生でずっとこういう経験をし続けている人を考えてみてほしい。この世界は、こういう扱いが嫌でも逃げ場がない人が大勢いる。

私も本当はこんなやり方をしたくない。家に帰ると毎回2日は頭痛に襲われる。私が信じていることと全く反対のことをやっている。ただ、この経験した人の行動が変われば有効なのだ。

もし、このなかの一人だけでも、お互いの違いを認め、行動してくれれば、頭痛になった意味がある。あなたたちの誰にも苦しんでほしくない。


私たちは他人の特徴や見た目や、中身の違いに関して、自分にとって都合の良いように他人に押し付けてはいけない。私たちは、一人ひとり全く違うリアリティを生きている。他人の経験を否定したら、その人のリアリティを否定することになる。私とあなたの心理は違う。白人も黒人もラテン系もネイテイブアメリカンもアジア人も、全員が違う心理を持っている。男女でも違うし、子供と大人でも違う。内面も、外面ほど違う。

私たちにはその『違い』を持つ権利がある。

違いを否定するのではなく、受け入れ、認め、感謝し、自分が持っている違いを大切にする。

この授業が終われば、もう目の色を気にする必要はない。逆に、社会的に気にせざるを得ない人たちもいる。

この授業をここで終わらせずに、学んだことを続けて、世の中を良くしていくこともできる。逆に、何もしないという選択もできる。」



ジェーン・エリオット先生は、キング牧師が暗殺された次の日からこの授業を始めたと語る。

自分が好きなニーナ・シモンの「Ain't Got No, I Got Life」(何もない、命だけが、ある)という曲も、キング牧師暗殺を受けて作られた曲だ。

●Ain't Got No, I Got Life - Nina Simone

https://youtu.be/L5jI9I03q8E


<参考>

●June 11, 2020:Nina Simone「Ain’t Got No, I Got Life」(1968)




エリオット先生は、差別をなくすためには自ら学ぶ事だ、と語る。

学校では一定の世界観を受け付けられるだけだから、学校で得たものを使い、自ら学び続けるのです、と語る。


普段はお互いに優しく接し、協力し合い、仲良くしていた子供達が『優等』グループに所属したとたん、突如として傲慢になり、差別的になり、敵意をむき出しにした。


こういう人間の弱さを知った上で、わたしたちは社会の前提をこそ、考え直す時期に来ていると思う。

















<参考記事>

「青い目、茶色い目」50年前の差別実験、“目の色が起こした嵐”が再び話題に(ハフポスト日本版)

【差別の実験】キラー・マイクが国民に出した人種差別の「宿題」とは?ジェーン・エリオット博士の「茶色い目/青い目」の実験。(hiphopdna.jp)

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