【今だからこそ文化芸術を語ろう】「軽井沢の新たな住人」座談会@ほっちのロッヂ(NaganoArt+)

NaganoArt+の今井さんに取材を受け、 ほっちのロッヂの藤岡聡子さん、紅谷浩之先生と3人でZoom鼎談しました。 今後、医療界も変化が起きると思いますが、その先駆けのひとつは、軽井沢で起きるのではないかな、と思います。 色々なカテゴリーエラーが起きている昨今。 医療界は、「いのち」というフィロソフィーの元に改変が起きていると思っています。 自分が芸術を愛することもあり、芸術やアートという、不定形なものを中心として、ドーナツの穴構造のようなモデルで、仏教の縁起モデルにシフトしていくのかな、と思っています。 そんな話はまったくしていない鼎談なのですが・・汗、ほっちのロッヂの分野を横断するすばらしい活動に自分も共鳴していますし、ぜひお読みください~。 ●【Web】2020/5/29:【今だからこそ文化芸術を語ろう】「軽井沢の新たな住人」座談会稲葉俊郎×藤岡聡子×紅谷浩之@ほっちのロッヂ, 軽井沢 (NaganoArt+)

完璧性から全体性へ

一度大きな波紋が起きると、確かに全体のバランスは崩れる。 でも、そこからまた生まれる新しい波紋と、新たに立ち上がる場、いうものがある。 その複雑な文様の全体像を見れるかどうか、というのが今の時期だと思う。 テレビや新聞は「人間界」の話ばかりだけれど、ふと自然を見ると、自然の静謐でかつ美しく、それでいて力強い全体的なあり方にこそ、自分は勇気をもらう。 社会は完璧性を求めすぎた。 今からは「全体性」をこそ追い求める必要がある。

「山」をつくる時代から、「穴」を埋める時代へ

コロナが社会に及ぼす影響はすさまじい。 大企業の報告で、何千億の赤字、とか新聞で見ていると、黒字が大きいと赤字の幅も大きい、ということなのだろうか。 そもそも、子どもの時の疑問は、ある会社が黒字だ、ということは、別の会社が赤字だということと裏表ということだろうか、果たしてこの全体像としてのプラスマイナスはどういう意味なのだろうか、ということ。 経済のバランスシートのようなものは、どの枠内で見るかで、見え方が変わるから、どう捉えるのかよくわからないのかもしれない。結局、それはすべて「人間界」の中での計算で、そこに「人間」以外の存在があまり勘定に入っていないのだろうな、ということ。鉱物や植物や動物のことはあまり勘定にない。 ただ、食物連鎖のすべてを支えているのは植物界で、彼らがいなくなると、いのちの全体像はすべてが壊れる。 たしかに、コロナの影響で人と人との距離は離れた。 でも、それもすべて「人間界」の話のことで、人との距離が遠くなったということは、自然界との距離が近づいた、ということでもあるように思う。 人間界の中で人生の収支のバランスをつけていると、人と人の関係に巻き込まれ続けて際限がない。 処世術が人生のすべてだと勘違いしてしまう。実際、そうして弱者の思いを踏みにじった時代も長かった。 今後は「人間界」だけではなく「自然界」という枠組で、色々なバランスシートを考えていく時代になる。 「人間界」の中でのモノやお金の出入りに一喜一憂するのではなくて、「自然界」の中での全体性を考えながら、何が入り、何が出ていくか、と考える。 もちろん、古代の人は、もともと自分と宇宙や自然とで1対1

2020/6/26(online):高濱さんと稲葉さんと語る「これからを生きぬく為に必要なこども教育とは?」

色々と公演やイベントなどが中止になっている昨今。 今回のイベントは1年くらい前から決まってましたが。とりあえずZoomのオンラインでやることになりました。 共感資本主義の構築に尽力されているeumoさん主宰で、はなまる学習塾の高濱正伸さんと稲葉の対談です。 メインテーマが「こども教育」になっていて、自分はただの医者なのでこども教育のこと、語れるほど現場のこと知らないんですが汗、人間という共通の基盤に立った話を、高濱さんという大御所の胸を借りて話します!自分も2歳の子供がいて切実な問題ですし! 今となっては全国で有名になった教育界のカリスマ、高濱正伸さん。数千人規模の講演がすぐ満員になる話芸が天才的な高濱さんですが、熊本高校の20個先輩ということもあり、実は自分が大学生の時から知っています。 というか。今では全国にある「はなまる学習塾」が、南浦和にまだひとつしかなかった時代に、高濱さんに頼まれて、中学生の数学の塾講師していた時代もあります。笑 もう20年近く前の話ですが、そんな長い付き合いの高濱さんとの対談は、初です。当時からすごい人になると思っていましたが、やっぱりすごい人になりました。だいぶ前、情熱大陸とかカンブリア宮殿とか出られてた番組も、感動したなぁ。Webに上がってるかもしれない。 とにかく、大御所の胸を借りてぶつかり稽古のように話したいと思います。(いまだにZoomは苦手ですが!) ■eumo Academy 寺子屋~親子向け~ 高濱さんと稲葉さんと語る「これからを生きぬく為に必要なこども教育とは?」 →Web 日時:6月26日(金) 19:00-21:00 開催方法

軽井沢写真とFbブックカバーチャレンジ

すこし自分の話。 軽井沢での写真をなんとなくまとめてみました。 ブログに載せてましたが、まとめて見たい!という声をいただきましたので・・・。 いわゆる軽井沢っぽさを出さないよう、でも醸し出せるようにしつつ、、。 まだ途中なので、時々チェックしてみてくださいませ。 →〇軽井沢2020 https://www.toshiroinaba.com/karuizawa-2020 Fbでの「 7日間ブックカバーチャレンジ」があり、自分の著作を多くの方が推薦してくれました。 皆様の紹介を、自分が見つけた範囲内で(自分にタグ付けしていただいた皆様の範囲で)、こちらでも紹介させていただきます。 自分もやる気出ます。 本当にありがとうございます!!

映画『Ryuichi Sakamoto: CODA』、「ライフ 生きることは、表現すること」@熊本市現代美術館、「躁鬱大学学長 坂口恭平」

色々な話。 坂本龍一さんのドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto: CODA』がYouTubeで1週間限定無料配信されるようです。5月22日15:00から。 →■CINRA.NET(2020/05/20): 坂本龍一のドキュメンタリー映画『CODA』が1週間限定で無料配信 自分も以前、感想書かせていただきました。 とても素晴らしい映画! ぜひ見てほしい~!!! (こちらは自分の感想) ●『Ryuichi Sakamoto: CODA』を観て、思うこと。 →[ 感想 ]東京大学医学部附属病院 循環器内科 助教 稲葉俊郎氏が語る「CODA」 天才、坂口恭平君も出ている熊本市現代美術館(CAMK)の展示。 とっても面白そう。 でも、コロナの影響でさすがに熊本行きは難しい。 見に行ける人、うらやましいなー。 まさにいま、必要な展示だと思う。 ============ 坂口恭平 @zhtsss ライフ 生きることは、表現すること | 熊本市現代美術館 CAMK とうとう僕も参加している熊本市現代美術館でのグループ展「ライフ」がオープンします!明日からです。僕は上のアトリエで毎日描いてまーす。みなさんぜひ作品見に行ってください! ほっ ------------- ライフ 生きることは、表現すること 現代アートから弱いロボットまで、11組の表現者と描く私たちの未来 2020.4.11(土)~ 2020.6.14(日) ※5月21日(木)よりオープン →HP 展覧会をめぐるキーワードと概要 障害 / 福祉 / 弱者 / マイノリティ / 普通 / アール・ブリュット / 自閉症

冬があるから春がある

軽井沢にいると、春の芽生えとして、植物世界が一斉に堰を切ったように同期して活動し始めることに驚く。 植物は自然界とシンクロしている。植物的世界を内臓として持つ人間も、その意義をはらわた感覚ではきっとわかっているはずだ。 自然の中にいると、冬があるからこそ春の芽生えがあり、春の芽生えのために冬があることが分かる。 地下に潜って力を蓄える冬の季節は、生命の働きにとってきわめて大事なことなのだ。 コロナ騒動で社会の動きが止まっている今の時間は、まさに冬であり、それは春の芽生えのために必要な時期なのだと思う。社会が春、春、春、春、であることはあり得ない。春、夏、秋、冬の巡りの中でこそ、持続可能な社会へと一歩ずつ近づいていく。 水と風。森と影。 森のささやきは、影の世界を介してこそ、聞こえてくるような気がしてドキドキする。 水という存在は、光、風、密度・・。 あらゆる条件の中で色々な表情を見せ続けて、奥が深いなぁ、と改めて思う。あまりに当たり前にありすぎるからこそ。 水は、複雑に重なったこの世界のリアリティーの中間点で調節をしているような役割なのだろう。 水が生命の母体だ。 ふと武満徹さんの音楽を思い出した。 武満さんは軽井沢からすぐ近くの御代田に別荘を持たれていたので、同じ風景を共有していたのだと思うと、生死の次元を超えて、うれしい。 ―――――――――― 武満徹「二つのもの‐作家の生活」 夢・数・水 現在(いま)私が書いている音楽について考えてみると、 この数年「夢(ドリーム)」と「数(ナンバー)」、そして曖昧な「水(ウォーター)」というものに強く影響を受けていることに気づく。

多層性をこそ見出していく

今日は軽井沢も日差しが強かった。 コロナウイルスたちは、人間の行動パターンを見て、どう感じているのだろうか?おそらく人間のような「感情」はないはずだから、ウイルスの感情よりも、彼らがどういうリアリティーを生きているかと想像してみるしかない。 人類のリアリティー、ウイルスのリアリティー、その他の生命のリアリティー、、、。 そうしたものが光のように何層にも同時に重なっているのが、地球のリアリティーで、そうしたことに思いを馳せる時期なんだろうなぁ、とも思う。 人類のリアリティーがひとつの層だけで作られていると、ひとつがダメになってしまうと、簡単にすべてが崩壊してしまう脆さがある。 今の社会は、経済中心の単層のリアリティーでつくられようとしていたからこそ、危機状況に脆かった。 だからこそ、この世界の深みや多様性を発見して、世界を単層にしてしまうのではなく、多層性をこそ見出していく必要があるのだろうと思う。 強い日差しで生まれる揺らめく影の美しさを見ながら、そういう言葉が心から浮かんできた。 画家のひと筆ひと筆に意味があるように、自然の複雑な形にも、ひとつひとつに目的と意味が隠されているとすれば、すべてを露わにしている自然が贈る日々は、すごいドラマだと思う。

『時をかける少女』 (1983、大林宣彦監督)レビュー

英訳もされて世界に配信されるCulture ReviewサイトのRealTokyoに、映画レビューを書きました。 自宅にいる時間が長い昨今(と言っても、医療関係者は勤務形態はほとんど変わらないんですが・・)、家で観られる映画(AmazonプライムやNetflix、TSUTAYA DISCASなど・・・)の中で、映画レビューを、とのことで、Amazonプライムの人が無料で観れる「時をかける少女」(1983、大林宣彦監督)のレビューを書きました。(レビューは同時に英訳も出ています) というのも。 大林宣彦監督が亡くなれた2020年4月10日は、遺作となった『海辺の映画館—キネマの玉手箱』の封切り予定日でもあり、新型コロナウイルスの感染で、大林監督の訃報が適切に報道されていないような気がしたのです。 →●映画「海辺の映画館ーキネマの玉手箱」公式サイト ●AT HOME RealTokyo 『時をかける少女』 大林宣彦監督 Written by 稲葉俊郎|2020.5.11 「ファンタジー」という通路を介して、わたしたちに語りかけてくるもの ●The Girl Who Leapt Through Time Directed by Nobuhiko Obayashi Written by Toshiro Inaba|2020.5.11 『What the path of fantasy is telling us』 →日本語、英語 こういう時代だからこそ、わたしたちの「魂」の声に耳を傾ける必要があるかと思います。わたしたちはどう生きたいのか?どのような世界に行きたいのか?と。

Discover Japan 2020年6月号:緊急特集 おうち時間。「100年後に読んでほしいエッセイ集」『兼業医療家になる』

Discover Japan 2020年6月号(5月7日発売号)の緊急特集「おうち時間。」として、「100年後に読んでほしいエッセイ集」 に記事を書きました。100年後への手紙として。 稲葉俊郎「兼業医療家になる」 という内容です。 感染予防をしっかりして、本屋へ忍び足で行き、本を買い、家で読んでみてください。 Stay home、ではなく、Stay Myself、常に自分自身でいましょう、ということを書いています。 どんな環境でも、自分という「いのち」の錨から手を離さないでください。 自分のいのちは、どんなときも、いまここに、います。 生きる力は、すべてそこから生まれてきています。 P.S. 出原日向子さんに、『人気書店が選ぶいま読んでおきたい100冊』の一つとして、「いのちを呼びさますもの」を大きな記事で推薦していただいたことも偶然に見つけました。うれしい。 自分が本に込めた思いが、届きますように。

「弱さ」と「いのち」を大切にして、誰も仲間外れにならない世界を

GW中はコロナ対策で忙しかったです。 軽井沢は東京と長野の関所?あわい?のようなところなので、なんとかこのまま感染者ゼロにしていきたいところです。 ・・・・・・ そのためには個々がしっかりとウイルスとは何か?を理解し、何によって感染するのか?含め、相手のことをよく理解する必要があります。すべてに先立つものは「理解する」ということです。 その上で、いま何をすべきか、上からの命令ではなく自分自身の頭で考えて。分からないことはよくよく人の意見を聞いて、自分がよく咀嚼して理解したうえで、しっかりとした個の判断で動いていきたいです。 「理解」ない「行動」であれば、命令で動かされる「全体主義」や「管理型社会」へと、同意したとみなされてしまいますから。 2011年3月11日の東北大震災と、それに引き続く原発の事故がありました。 自分はこのとき、色々と医療ボランティアに行ったこともあり、多くのシステム矛盾を見ました。この大事件をきっかけに、日本や世界は変わるかと思っていましたが、実際には大きなシステムは動きませんでした。もちろん、個々人で大きく変化した人も多かったのではないかと思います。自分は大きく変わった個人の一人です。 当時、その現状に失望していたのですが、今回のコロナ騒動で分かったことがあります。 それは、日本での原発の事故は、地球全体のシステムが同時に動かないと動かせなくなってしまったもので、日本、ひいては地球全体の社会が変化するためには9年もの時間を必要とした、ということです。 2020年のコロナ騒動という「生命への真の理解」の道筋のため、地球全体のシステムが揺らぎ大きく変化していま

自然の形 生命の形

家の近くにいる。 こどもと、自然から「らせん」を発見しよう、という遊びをしている(実際は自分がしていることに、2歳の子どもに付き合ってもらっている)。 今は、自分の手が届き足で回れるほんの周囲から「自然」を再発見する時期なのではないかと思う。こんなにも自然に囲まれていたのかと。 もちろん、「いのち」の世界は、内的自然世界として誰にでも、常にいまここにある。内的自然を発見する旅に出るのも、酔狂だ。夢の中でも。 苔。 と簡単に呼ばれている中に、菌類や藻類や、その共生体のような生命のあり方がある。 苔やすべての自然界に生命を発見できなければ、肉眼で見えない「ウイルス」が何なのか、わたしたちはそこから何も発見できないのかもしれない。 自分はコロナ騒動をきっかけとして、生命への眼がさらに開かれてきたことに驚いている。 今から約3000年前(紀元前1000年頃)の人類が未来へと残した言葉として、「ウパニシャッド」(バラモン教とヒンドゥー教の聖典であるヴェーダの総称)を詠む。 『ウパニシャッド』 (講談社学術文庫、辻 直四郎)より引用 「一なる意識の開かれた大海は光と水と物質になった そして、この三元素はあまた多くのもとになった かくして全宇宙は常にその内側に開かれた 無限の意識の大海として創造された」 「あらゆる自然は魔法の劇場に他ならぬと知るがよい 母なる自然こそ魔法使いの師匠なのだと この世界は母なる身体の各部を密集させたものだ」 「われらは蜘蛛のごときもの 網目状に人生を紡いで渡る さながら夢見る夢想家であり、ただ夢を生きるのみ これぞ全宇宙の真実なのだ。」

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