『Share金沢』の素敵な活動をシェア

『Share金沢[シェア金沢]』(石川県金沢市若松町セ104−1)の活動を知って感動。 敷地内には、障害児の方が暮らす児童入所施設があり、サービス付き高齢者向け住宅があり、学生向け住宅(アトリエ付き)があり、高齢者デイサービスがあり、生活介護施設があり、訪問介護施設があり、児童発達支援センターがあり、レストランや売店やドッグランがあり・・・ さらには温泉!、ギャラリー!もある!! 世代も障害の有無も関係ない。 色々な人の幸せが入り混じる街。 まさに、仏教(佛子園 理事長の雄谷良成さんは日蓮宗 普香山蓮昌寺 住職)と温泉(体が自然にゆるむ場)と医療(自分の本職)と芸術(生きることに欠かせない活動)とが自然に入り混じる場! まさにこうした形が未来の医療のかたちであり、未来の社会のひな型だよなぁ、と感動する。 結局は、こうした人間的生活に必要なものがバラバラに孤立せずに、全体性をもってシナプス結合することが大事なのだ。 そもそも「わたしたちはどういう街に暮らしたいのか?」という軸を見据えないと、頭が熱狂する街をつくっても、体と心とが居心地の悪い奇妙にねじれた場や空間ができあがってしまう。頭は熱しやすく冷めやすいものだから。 今という時代は、ゼロから街を創り直すときに来てると思う。そのときに人の創造力と実行力とが必要になる。 一体だったものをバラバラにしたのが不具合の原因ならば、またその全体性を取り戻すようにつなぎ合わせる時代なんだろうなぁ、と改めて思う。それは生命の働きを学べば必ずそこにヒントがある。 今度、見学に行きたい!! →●『Share金沢[シェア金沢]』 ●子ども、高齢

小川糸『ライオンのおやつ』 ポプラ社 (2019)

小川 糸さんの『ライオンのおやつ』 ポプラ社 (2019/10/8)を読んだ。 喫茶店で読みながらポツポツと涙が落ちて号泣しながら読んだので、隣にいる人は何事かと思っただろう。笑 ------------- <内容紹介> 人生の最後に食べたいおやつは何ですか―― 若くして余命を告げられた主人公の雫は、瀬戸内の島のホスピスで残りの日々を過ごすことを決め、穏やかな景色のなか、本当にしたかったことを考える。 ホスピスでは、毎週日曜日、入居者がリクエストできる「おやつの時間」があるのだが、雫はなかなか選べずにいた。 ――食べて、生きて、この世から旅立つ。 すべての人にいつか訪れることをあたたかく描き出す、今が愛おしくなる物語。 ------------- 35歳の女性が人生の最後を求め、瀬戸内の島のホスピスに行く。 そこでは自分の人生の振り返りを行い、今を生きる人たちとの対話があり、生きるとは何か?死とは、死者とは?そういう生命をかけた対話がある。 小説という器は、本当に広範なものをそのままに受け止めることができる器なんだなぁ、と改めて。 小説は、あらすじを聞いて内容を把握するためのものではなく、儀式のように「時間」こそが必要であって、「読むために必要だった時間」と交換するように、自分の身体の組成が深く組み変わるものなのだなぁ、と改めて感じた。 速読という頭のペースではなく、ゆっくりゆっくり本を深呼吸するように、じんわりじんわり体内へ深く取り込むように、体のペースを大切にして読む。瞑想のように「時間」の贅沢な使い方。 心身が外に出したい感情や情動が、水滴となって体外へ溢

鈴木ヒラクさんの作品@「MOTアニュアル2019 Echo after Echo:仮の声、新しい影」

東京都現代美術館では、「ダムタイプ|アクション+リフレクション」だけではなくて、「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」も「MOTアニュアル2019 Echo after Echo:仮の声、新しい影」もやっていた。「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」は来場者たくさんにつき次回!にして、「MOTアニュアル2019 Echo after Echo:仮の声、新しい影」を見に行った。 出展作家は、THE COPY TRAVELERS、PUGMENT 、三宅砂織 、吉増剛造プロジェクト|KOMAKUS + 鈴木余位 、鈴木ヒラク の皆様。 今回の展示では、鈴木ヒラクさんの作品が頭ひとつもふたつも抜けているように感じられるほど素晴らしいものだった! 鈴木ヒラクさんの作品は、人間に与えられた「文字」や「シンボル」。その発見や発明。何かそうした古代人の驚きや感動や畏怖。そうしたものに心がピタリと会うような不思議な作品だったのだ。アートが古代のゲートになって、わたしたちが「シンボル」を介して心を通い合うことができる。その感動や驚き、歓喜。 何かそうしたことを強く感じさせる作品で、なぜかこちらもうれしくなるような不思議な作品だった。こうした自分と親和性の高い作品と偶然出会えるのも、現代アートの喜びでもあるなぁ、と、改めて。 今度はじっくり時間を作って「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」を見に行こう。内装は建築家の田根さんがしてると聞いているし! ● MOTアニュアル2019 Echo after Echo:仮の声、新しい影 2019年11月16日(土)- 2020年2月16日(日) https:

ダムタイプ|アクション+リフレクション@東京都現代美術館

ダムタイプ|アクション+リフレクション@東京都現代美術館を見に行く。 見どころ多い展示だったが、自分は古橋悌二さんの遺作である《LOVERS》1994/2001 (second edition)に、深く心を動かされた。 この展示だけは写真撮影不可だったので画像はない。 自分が展示を見て頭に浮かんだのは、生命が受精し誕生する瞬間のとき。 この人を人間として生かすか生かさないか、生き続けることができるのかできないのか、男なのか女のか、それともその間なのか、どちらでもないのか、、、色々な選択が乱立する胎内(体内)で、神が人間の多様性と唯一性とを決めている瞬間に立ち会っているような体験だった。子供が寝ていたおかげで、浴びるようにかなり長い時間滞在できた。 古橋さんの思考は、自己と非自己、わたしとあなた、その境界点や離断点、そうしたボーダーに関心があるのだなぁと改めて思った。二元論の先を夢見てたのだなぁ、と思うと、きわめて東洋的な思考でもある。 東洋の論理では、AでありBである、AでなくてBである、AであるがBでない、AでなくてBでもない。こうした4形態を同時併記(数学でいえば「行列」)することで、常に全体性を損なわないように扱おうとしてきた。 古橋悌二さんをはじめ、高谷史郎さんや池田亮司さん含め、ダムタイプという一つの運動体にして連続体の全貌の一端を感じさせてくれる、無意識が活性化された展示だった。 深い哲学が、作品に強度を持たせているのだなぁ、と。【量】では測れない【質】は、深い思索や苦悩の先に、顕在化してわたしたちを慰め、励ますのだろうなぁ、と改めて思う。 ダムタイプ|アクション+

桂諷會「源平屋島合戦」@国立能楽堂

文化は心の食事。心の食事は1日に最低3度、と心がけている自分としては、土日はいい食時間になる。 土曜は国立能楽堂に能を見に行った。 桂諷會の「源平屋島合戦」。 ●能「屋島 大事/奈須与市語」はシテが長山桂三さん。 アイ(屋島ノ浦人)の野村萬斎さんの語りは、手に汗握る素晴らしい語り芸で鳥肌たった。 後シテの長山桂三さんは源義経の亡霊。義経はスーパースター過ぎるのか、能で義経がシテ(主役)というのはほとんどない(屋島だけ?)。 義経は、日本史の中ではそれほど大怨霊化はしていない、ということか? 兄である頼朝に追われる身になった義経は、戦の天才ではあったが、政治の天才ではなく、そこが兄の頼朝に追われる羽目になったから、日本史では自業自得、因果応報、とされているのかもしれない。 そのシテを支える小鼓の大倉源次郎さん(先日、富士山の日月倶楽部でご一緒させていただいた)と、大鼓の亀井広忠さん。二人の天才の火花散る鼓の対峙はすさまじいものだった。 獣の雄たけびのようにも聞こえる声と音を出す大鼓の亀井広忠さんに対して、その気迫に押されないように、それでいて気品と艶のある音を出し続ける小鼓の大倉源次郎さんとの共演は、きっとシテの長山桂三さんに鬼気迫る空間を作り上げていただろう。 源平最大の決戦である屋島の合戦が、いままさにここで繰り広げられているような熱演にしびれた。 ●狂言「二人大名」は野村万作さん。 円熟味ある芸。当時の価値観を顛倒させ、かなりラジカルな批判になっているのだが、それを笑いというベールで大きく包み込んでいるので、不快な気持ちがそぎ落とされる。こういうのこそ、まさに芸の究みだろ

EGO-WRAPPIN'"Dream Baby Dream"@昭和女子大学人見記念講堂

11/22はEGO-WRAPPIN'のLive"Dream Baby Dream"に行く。東京追加公演でも超満員だった。昭和女子大学、人見記念講堂の会場は、以前美輪明宏さんのライブ以来だ。素敵な場所。 EGO-WRAPPIN'の楽曲の質の高さ。特にムードのような、空間を巻き込む魔術的な音楽の秘儀のような力。そしてボーカル中納良恵の圧倒的な歌唱力と吸引力。 新旧織り交ぜた楽曲の構成は見事だった。 『水中の光』の楽曲は、深海に潜り込むような歌で、思わず泣けたほど素晴らしかった。 これまでのEGO-WRAPPIN'のLiveの感想。 こう見ると、よくライブに行っているなぁ! ●May 30, 2019:EGO-WRAPPIN'「Dream Baby Dream」 ●December 22, 2018:Midnight Dejavu@ 東京キネマ倶楽部2018(EGO-WRAPPIN') ●July 8, 2018:EGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX@日比谷野音 ●November 7, 2017:EGO-WRAPPIN' live@新宿文化センター ●July 9, 2017:EGO-WRAPPIN'  日比谷野音Live ●January 23, 2017:「鼓膜の記憶 Groove 2」clammbon / EGO-WRAPPIN' ●EGO-WRAPPIN' 『水中の光』LIVE

暮しの手帖 第5世紀3号(2019年12-2020年1月号):稲葉 俊郎「生命と暮らし」

CONTE Magazineに続き、あと一つ雑誌掲載のお知らせ。 11/25月曜発売の『暮しの手帖』に、「生命と暮らし」というテキストを寄せています。 『暮しの手帖』は、目標にしていた雑誌のひとつでもあったので、うれしい~。 角田光代さんとはCONTEでご一緒したし、カヒミ・カリィさんとはベジタリアンの雑誌Veggy(マニアック!)で以前ご一緒させてもらったことがあります。 周防監督は、大好きな浪曲師、玉川奈々福さんとNHKスイッチで対談してたなぁとか(浪曲師の映画撮られてるんですよね)、ヨシタケシンスケさんの絵本はうちの子どもが大好きで百回くらい朗読したなぁとか、佐野史郎さんはガキの使いの年末ロケで骨折したと聞いたけど大丈夫かなぁ、とか、、、書き手の目次を読んでいるだけで妄想膨らみました。 以前、岡本太郎記念館の平野館長と対談した時も、『暮しの手帖』に一瞬だけ触れてます。笑 ぜひお読みください! ------------------------------------------------ ●2019/11/25:暮しの手帖 第5世紀3号(2019年12-2020年1月号):稲葉 俊郎「生命と暮らし」 →Amazon、(暮しの手帖社Web) Toshiro Inaba Talks ⑨ " Avant Garde Medicine " 稲葉俊郎対談⑨「アヴァンギャルド医療」 ​(9):「緊急のミッション」(JuLy 3, 2019) http://playtaro.com/blog/2019/07/03/toshiroinaba9/ ============= 稲葉

「Reverse IDEA アジアのダイナミズムから「新たな座標軸」を探る」国際交流基金アジアセンターセッション

Innovative City Forum 2019 国際交流基金アジアセンターセッション「Reverse IDEA アジアのダイナミズムから「新たな座標軸」を探る」@六本木アカデミーヒルズ。 風邪ひいてたけど、無事に終わった。 ビジネスマンが多く参加される会の中で、自分は華厳経の「インドラの網」を導き手として、東洋の身体観、生命観、宇宙観を共有した。草間彌生さんの作品にも似たテーマの作品があったりして。 東洋は、部分の中に全体が宿り、全体と部分とは常に入れ子状に存在していると考えている。 地球、自然、人間、細胞・・・。 マクロとミクロ。あらゆる階層で。 そして、東洋は無意識に「わたし」の中心があり、それは自然を中心にした世界観、宇宙観で、そうした見方こそ、都市や未来への新しい視点を投げかけてくれるのではないかな、と。 イスラムファッション、インドネシアの薬草、和田永さんの電化製品の供養と蘇生、、、。 全てが最高に面白かった! ■2019/11/20(Wed)(13:00-14:30):Innovative City Forum 2019 国際交流基金アジアセンターセッション Day2 <The Japan Founndation Asia Center Session 「Reverse IDEA アジアのダイナミズムから「新たな座標軸」を探る」@六本木アカデミーヒルズ(六本木ヒルズ49F)(東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー49階) [基調講演]現代イスラム・ファッションの革新   アリア・カーン( Islamic Fashion and Design Co

長井朋子「ぬりえのふちがきえていく」@六本木ヒルズA/Dギャラリー

長井朋子さんの個展、「ぬりえのふちがきえていく」を六本木ヒルズにみにいった。 長井さんの絵は、私たちのルーツでもある、全能感に満ち、あらゆる限界や境界を設定しなかった、子どもたちの秘密結社のようなエデンの園を空間に立ち上げる。 絵による結界は聖域を作り、わたしたちがやってきた生命の故郷とリトルピープルを呼び覚ます。 絵と意識とが、ある種の磁場を生み、小さくか弱い、私たちを守り見守り続ける精霊があらゆる境界を越境して遊びに来るような豊かな世界だ。 展示空間にある小さな家を子どもの目で覗いてみると、イエローサブマリンのレコードと共に、なんと自分が書いた本が置いてあるぢゃないか!悶絶した!光栄だ。 いのちを呼びさます作品のなかに、真っ赤な『いのちを呼びさますもの』が仲間にいれてくれて、本も嬉しそうだったなあ! 六本木ヒルズ、ADギャラリーで12.8(日)まで。是非見に行って下さい! →HP 長井朋子「ぬりえのふちがきえていく」 長井朋子が描く新しい世界! 会期 2019.11.15(金)~ 12.8(日) 開廊時間 12:00~20:00 会場 六本木ヒルズA/Dギャラリー(六本木ヒルズ ウェストウォーク3階) 森や部屋、架空の動物たちや幼い子どもを独特な世界を描き続ける、長井朋子の個展を開催します。 ――――――――――――― ぬりえのふちがきえていく。 子どもがぬりえをしている時、最初は線を意識しながら塗っていたのですが、だんだんと、線から色がはみ出し、線は消えて、色が洪水のように溢れかえっていくのを見ました。そんな時に、今回の展覧会のタイトルを見つけました。 それは

「CONTE MAGAZINE」VOL.1:生きるためには、物語が必要です。-「物語」を知るための、9の話-

「CONTE MAGAZINE」、11/22、いい夫婦の日に発売されました! 置いてない本屋も多いので、ぜひぜひWebでお求めいただければと思います。 「VOL.1 特集:生きるためには、物語が必要です。-「物語」を知るための、9の話-」 とっても内容の濃い本です。 何度も何度も読み返せる本。 自分もInterview受けましたが、インタビュアーによってここまで引き出すものが違うんだなぁ、と、改めて川口美保さんのすごさを感じました。こんなことを引き出されたんだぁ、と、読みながら自分でも驚いています。 おそらく、他の笑福亭鶴瓶さんや角田光代さんも同じ気持ちなんじゃないかなぁ。だからこそ、創刊号にそうそうたるみなさんが登場されてるんでしょう(自分もその末席に入れてもらえてうれしいです。稲葉俊郎「もう一度、全体性を取り戻すための物語 」)。 装丁もレイアウトも何から何まで気配りの届いた素敵な本です。 こういう本は、喫茶店とかに置いてあったら数年経ってもボロボロになるまで何回も読まれる本だろうなぁ。 東京では、 ・青山ブックセンター本店 ・本屋B&B においてあるようです。 沖縄の本屋さんにはたくさん置いてあるようですので(詳細はWebにて)、沖縄の旅の時にでもぜひ! ●2019/11/22:「CONTE MAGAZINE」VOL.1 特集:「生きるためには、物語が必要です。-「物語」を知るための、9の話- 」 笑福亭鶴瓶(落語家),角田光代(作家),稲葉俊郎(東京大学循環内科医),三上智恵(ジャーナリスト、映画監督),野村友里(料理人)×UA(音楽家),かわしまようこ(草時間

「流転100年 佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」@京都国立博物館

先週は、京都国立博物館に「流転100年 佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」を見てきた。 本物の作品を見て改めて思ったのは、当時の言霊の力はすごくて、和歌の名を借りた呪術的な文字の力を感じて、頭がクラクラした。 言霊とは、言葉と現実とがシンクロすることを言う。 だからこそ、当時の人は現実を動かすために言葉を使い、和歌をうたうことこそが政治であり神事でもあった。 文字の形の力、言葉そのものの力。 原子力発電も家電発電もない時代、自然界のエネルギーを一か所に込めていく技に先人たちは命をかけていたのだなぁ、と。 すべての絵が、宇宙空間に浮かんでいるような絵ばかりで、そうした歌詠みの佇まいにもコスモロジーを感じた。 ============ 特別展 流転100年 佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美 2019年10月12日 ~ 2019年11月24日 会場 京都国立博物館 平成知新館 100年目の再会!――散り散りになった秘宝が最大規模で集結 36人の優れた和歌の詠み人「歌仙」を描く、鎌倉時代の名品「佐竹本三十六歌仙絵」。かつて2巻の絵巻物として伝わったこの作品は、大正8年(1919)に一歌仙ずつ分割され、別々の所有者のもとに秘蔵されました。2019年は、この「佐竹本三十六歌仙絵」が分割されてから、ちょうど100年を迎える年です。本展では、これを期に、離ればなれとなった断簡を展覧会としては過去最大となる規模で集め、皆様にご覧いただきます。大正、昭和、平成の世を越え伝えられた、秘宝中の秘宝。平安・鎌倉時代に花開いた王朝美術の名品とあわせて、「佐竹本三十六歌仙絵」と、それを生んだ宮廷文化が放つ、

「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命――人は明日どう生きるのか」@森美術館

六本木ヒルズの森美術館に「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命――人は明日どう生きるのか」を見に行く。 いろんな未来都市のイメージや、機械と人間との共生など、多数の展示があった。 それなりには面白かったが、あまりかきたてられるものはなかった。自分のイメージの枠外にあるものはなかった。正確に言えば、頭は興奮したが、心はあまり動かなかった。 なぜかなぁ、と自分なりに考えてみたところ、そこに「人間の気配」「生命の気配」があまり感じられなかったからかなぁ。そして、巧妙に「自然」が隠され排除されているような気さえした。 「あたま」の世界ではなく、「こころ」や「からだ」の世界へとシフトしていきたい。 未来都市は大量のエネルギー消費型社会としても描かれていたが、そもそも、地球上でエネルギー保存則が働くので、消費したエネルギーは熱エネルギー含めてどこかに移動していく。それは局所的な大気の変化を起こして、局所的な異常気象として顕在化する。そうしたこともエネルギーの循環も含めた未来都市のイメージを見たかった。 いろんなバイオテクノロジーアートもあった。 たしかに、先端科学技術は、哲学よりも技術がどんどん進化しているから、人間的なものもあれば、非人間的でときどきぞっとするものもある。 そのあたりは使う人間がちゃんと手綱を握らないと、人間と技術との関係性が失われるんだろうなぁ。。 そうなると、 「では、あなたはどうするのか?」 と、なる。 自分も2020年からは、新しい都市や街のビジョンを具現化しながら、仕事と暮らしと遊びと芸術と儀式が一体化するようなライフタイルを選択してきたいな、と改めて

小松左京「ゴルディアスの結び目」

小松左京の「ゴルディアスの結び目」ハルキ文庫(1998/4)を再読しました。 「嫌われる勇気」ダイヤモンド社 (2013)の中に「「ゴルディオスの結び目」を断て」という章もあって、気になったのです。 →●岸見一郎,古賀史健「嫌われる勇気―自己啓発の源流「アドラー」の教え」ダイヤモンド社 (2013)(November 16, 2019) ================== <内容紹介> 少女マリア・Kに取り憑いたのは悪魔なのか、それとも──。 彼女の精神の内部へ入り込んだサイコ・ダイバー伊藤が見たのは、おぞましい"闇"の世界だった! 解こうにも解けない人間の心の闇は、"もう一つ宇宙"への入り口なのかを問う表題作をはじめ、「岬にて」「すぺるむ・さぴえんすの冒険」「あなろぐ・らう゛」等、宇宙創造の真理に鋭く迫る"ゴルディアス四部作"を収録。(解説・小谷真理) <内容(「BOOK」データベースより)> 荒涼たる山脈に建つ、アフドゥーム病院の一室。 “憑きもの”を宿した少女が寝台に縛られていた。 可憐な顔立ちとは裏腹に、鋭い牙や角がある。サイコ・デテクティヴの伊藤は“憑きもの”の謎を追い、少女の内に滲透して行くが…。 表題作他、破滅した地球を脱出し宇宙を彷徨う宇宙船の行方を描く「すぺるむ・さぴえんすの冒険」など、絶え間なく〈新生〉へと生まれ変わり続ける人類の旅をテーマにした傑作集。 ================== 小松左京は面白い!! 今の時代こそ、SFは読まれるべきだと思う。 人間の「イマジネーション」の世界は、右脳が作りだした世界でもあるけれど、それは作りだした「虚構」の

岸見一郎,古賀史健「幸せになる勇気」ダイヤモンド社 (2016)

岸見一郎,古賀史健「幸せになる勇気 ―自己啓発の源流「アドラー」の教えII 」ダイヤモンド社 (2016)を再読しました。 アドラー心理学の入門書「嫌われる勇気」の続編。「嫌われる勇気」はAmazonでも2000以上のレビューが寄せられているとんでもなくすごい本です。 今回もとても面白かった! 自分もアドラーとユングはとても波長が合う。 つい先日、プラトンの『饗宴』を読みましたが(本当におもしろかった)、『饗宴』で語られているテーマとも通底しています。実際、岸見一郎先生はギリシア哲学の専門家でもあり、ギリシア哲学の歴史的伝統も重なっていることが、岸見先生の発言の厚みを感じます。 ソクラテスは、対話により哲学の本質に近づいていくことを求めました。 岸見一郎先生と古賀さんのコンビも、「対話」という哲学の根本的な態度を使って、アドラーの真髄を本当によく紹介していると思います。 ============== <Amazon 「BOOK」データベースより)> 人は幸せになるために生きているのに、なぜ「幸福な人間」は少ないのか? アドラー心理学の新しい古典『嫌われる勇気』の続編である本書のテーマは、ほんとうの「自立」とほんとうの「愛」。 そして、どうすれば人は幸せになれるか。 あなたの生き方を変える劇薬の哲学問答が、ふたたび幕を開ける!! ============== <目次> 第一部 悪いあの人、かわいそうなわたし 第二部 なぜ「賞罰」を否定するのか 第三部 競争原理から協力原理へ 第四部 与えよ、さらば与えられん 第五部 愛する人生を選べ ======

岸見一郎,古賀史健「嫌われる勇気―自己啓発の源流「アドラー」の教え」ダイヤモンド社 (2013)

岸見一郎,古賀史健「嫌われる勇気―自己啓発の源流「アドラー」の教え」ダイヤモンド社 (2013)を再読。 「からだとこころの健康学」NHK出版(2019)にある巻末のブックリストに書いたので気になりまして・・・。 対話形式なのですごく読みやすい本。 アルフレッド・アドラーをもっと深く知りたいと思う本です。 ■ いまここでどういう判断や意味づけをしていくかを、自分の主観を大切に、自分の未来を大切にしながら考えて行こう、というのがアドラーの考え方。 ************************** アドラー 「大切なのは何を与えられているかではなく、与えられたものをどう使うかである。」 ************************** という言葉に、アドラーのエッセンスが込められていると思う。 ■ 「悲観的な性格だ」よりも、「悲観的な世界観を持っている」に変えてみる。 性格には変えられないものだというニュアンスがあるが、世界観であれば変容させていくことも可能。 そうして、ライフスタイル、人生の在り方は、自ら選び取るもの。 実は、10歳前後に選択しているらしい。 問題は過去にあるではなく、現在の「いま、ここ」にあると考える。 アドラーの目的論は、「これまでの人生になにがあったとしても、今後の人生をどう生きるかについて何の影響もない。」とする。極めてラジカルだ。 自分の人生を決めるのは、「いま、ここ」に生きるあなた自身。 自らに対して「変わらない」という決心を常に下しているから。変わらない。 おそらく、そこには<本当は変わりたくない>という隠れた目的がある。 人は

河原啓子「長寿と画家 ──巨匠たちが晩年に描いたものとは?」フィルムアート社 (2019)

東大書籍部で見つけた本。面白い。 河原 啓子「長寿と画家 ──巨匠たちが晩年に描いたものとは?」フィルムアート社 (2019/7/26) 横尾忠則さんの対談集「創造&老年 横尾忠則と9人の生涯現役クリエーターによる対談集」SBクリエイティブ (2018年)もとても面白くて(80歳以上同士の対談集なのです)、「老いと創造」を考える最高の素材だった。横尾さんの対談本「創造&老年」は新刊「からだとこころの健康学」(NHK出版)最後のブックガイドにも紹介した。 河原啓子さんの「長寿と画家」は、画家が亡くなる直前の絵や言葉に焦点を当てている。 ゴヤ (82歳)、ターナー (76歳)、ドガ (83歳)、モネ (86歳)、ルノワール (78歳) 、ムンク (80歳) 、マティス (84歳)、ルオー (86歳)、ピカソ (91歳)、シャガール (97歳)、伊藤若冲 (84歳)、葛飾北斎 (88歳)、横山大観 (89歳)、熊谷守一 (97歳)、岡本太郎 (84歳)・・ みんな長寿だなぁ。しかも常に前進し続けた人たちばかり。 もちろん、世界に誇る横尾忠則さんも83歳でまだ現役で進化の途中とのことで、未来は明るい。 老いという全員の未来に関して、とても勇気をもらえる本だと思う。 やはり、一番の強敵であり、同時に一番の仲間・同士が自分自身そのもの、ということなんだろうなぁ。自分は、時に敵でもあり時に味方でもあり、自分そのものでもある。 ========== ゴヤ (1746年3月30日 - 1828年4月16日) 82歳没 「おれはまだ学ぶぞ」 モネ (1840年11月14日 - 1926年12

True Colors Festival(日本財団)

True Colors Festival 身体のツカイカタ@SHIBUYA QWS(渋谷キューズ)は面白かったなあ。 ダンサーの砂連尾さん、セクシー女優の戸田さんと、人とつながるとはどういうことか?、ということを頭ではなく、からだで体験で共有する試み。 言葉を介さずにつながる、ただ共にいるだけでつながる。 生命とのつながり、非生命とのつながり、、、 普段の渋谷のように狂乱の中でつながる方法ではなく、瞑想のように意識をクリーンに静寂にしながら、場に委ね溶け込む。そのうえで、個を保つ。場のつながり、個のつながりのことを共に考えた。 実際、「場の論理」と「個の論理」は衝突する。実は共存は難しかったりする。 東洋は「場の論理」を、西洋は「個の論理」を大切にしてきた歴史がある。 だからこそ、今後の時代では「場の論理」と「個の論理」とがいかにして共存、同居できるのか、その新しい在り方を考えることが必要だろう。 からだ、という内的な自然を感じながら、人工都市の渋谷の中でシェアできたのは最高だった。 (スタッフからも神回でした!と、言ってもらいました。笑) 今回は、True Colors Festivalの一環で、True Colors ACADEMYの第1回。全4回の開催予定なので(ゲストは変わりますが)、ご興味ある方はぜひのぞいてみてください。 全体としては、来年まで色んな面白い企画が目白押しです~! ■True Colors Festival - 超ダイバーシティ芸術祭 am/academy/

羽咋と自然と奇跡のリンゴ

先週末、高野誠鮮さん(「ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか?」(講談社)でもおなじみの方!)にお呼びいただき、石川県羽咋市にある妙法寺に行ってきた。 石川県は、食が豊か!、伝統工芸(輪島塗りとか)や能楽もすごく盛ん。金沢21世紀美術館や金沢大拙記念館もあってアートに溢れている。 高野誠鮮さんは、奇跡のリンゴの木村秋則さんと組んで自然栽培も盛り上げていて、なんとも面白い土地だ。さすが能登半島! 実際、羽咋は学校給食が無農薬の自然栽培で賄われているらしく、素晴らしいことだ。 子どもの食を考えて、金沢から羽咋へと移住する家族も増えていると聞いた。 食における自然栽培。 自然とは何か? この問いは、まさに現代医療が抱える問題とまったく同じだ。 自然治癒とは何か? その根源をもう一度考え直す機会。 食も医療も、生きることに関わることで同じテーマを多く共有している。 今後とも、「自然」を介していろいろの方と濃く太いつながりを結びたい。 羽咋では、木村秋則さんの奇跡のリンゴ!をいただく。 食べれるのは何年ぶりだろう?(数年前に木村さんご本人からいただいた記憶が) 懐かしさを喚起する不思議な匂い。 このリンゴは決して腐らず、枯れるだけだ。 自然の摂理に貫かれると死は、そういうことなんだろうなあ。 仏教者が五穀断ちをして修行をして、高僧の亡き骸は見事に腐敗せずに枯れていた。生き仏、即身成仏となり、生死の本質をわたしたちに伝えようとしたのだろう。 ふと見て美しかった光景を。 光x水=☆

『土と人 2019「循環」』「脈動する彫刻」「接触領域」@東北芸術工科大学

東北芸術工科大学で自分も出演するイベント。 岩井天志さんの思いをぜひお読みください。 ぜひ山形にお越しを! ------------------ ●サスティナブル、フェアトレード、オーガニックがつくる新しい「循環」のかたち/クリエイティブディレクター 岩井天志 https://www.tuad.ac.jp/gg/interview/273/ ------------------ ■2019/12/1(Sun)(10:00-17:30): 『土と人 2019「循環」』Earth People 2019 [Cycle]: TALK(15:30-16:30)『いのちのサイクル』– 土 – 種 – 野菜 – 身体 – (稲葉俊郎(医師)、高橋保廣(百姓/ネットワーク農縁 代表)、Umui Emiko(ごはんや/料理家)、小林宙(鶴頸種苗流通プロモーション 代表)) @東北芸術工科大学 学生会館(学食)1F, 2F(山形県山形市上桜田3丁目4番5号) (*『土と人』は環境、ゴミの問題についても考える時間でありたいと思っています。ノー・プラスティックで行います。マイプレート、マイカップなど器やカトラリーをご持参ください。) (→詳細HP) 山形の東北芸術工科大学に行ったとき、大学内でこんなに素敵な展示がされていて、しかも無料で見れるように周囲の人にも開放されていて、学生さんも近所の人たちもなんと幸せなんだろう、と思った。 目が肥えて、量に惑わされず質を見分ける力は、こうした日々の観察眼や感受性を耕すことだろうなぁ、と。 ------------------ ●社会に

『健康学を深めるためのブックガイド』フェア@ジュンク堂書店池袋本店

ジュンク堂書店池袋本店にて、稲葉俊郎「からだとこころの健康学」(NHK出版)の巻末のブックリストに挙げた本が陳列されています。 体、心、日本文化、、、そのあたりの選書で、自分が尊敬する方々の本がずらりと!! 1階のエレベーター横で見やすい場所。 陳列された書店員さんも肉体労働!また片付けさせてしまうのは腰痛悪化させて大変! 自分の本は立ち読みでかまわないので笑、尊敬すべき皆さんの本をぜひ買ってください! ジュンク堂書店池袋本店/雑誌担当 @junkuike_zassi 【フェア情報】 11/1-11/30 まで 1Fエレベーター横にて、先月トークが行われました NHK学びのきほん からだとこころの健康学 創刊フェア 『健康学を深めるためのブックガイド』フェア が始まりました。 ご来店お待ちしております。 →Twitter ジュンク堂の写真にも下から2番目の段に出ていますが、、一条真也さんの「唯葬論 なぜ人間は死者を想うのか」サンガ文庫(2017)を推薦させてもらいました。 (文庫化記念でブログに再掲。帯にも書きましたが1冊で100冊分の本です。) →●一条真也「唯葬論」(前編)(December 11, 2017) →●一条真也「唯葬論」(後編)(December 12, 2017) 一条真也さんは、作家であり株式会社サンレー代表取締役社長であり全国冠婚葬祭互助会連盟会長でもあり、上智大学グリーフケア研究所客員教授でもあり、ブログと読書とカラオケの達人で、超人な方なのですが、『からだとこころの健康学』のレビューをブログに書いてくれました。 ぜひお読みくださ

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